[山頭火と松山]

終焉の地・松山における山頭火と人々
山頭火と松山
NPO法人 山頭火倶楽部企画
B6判・172p
¥1100+税

ひよいと四国へ晴れきつてゐる 種田山頭火

 着物を尻からげし、首からさんや袋をつるし、腰にタオル、地下足袋姿という山頭火は、母の位牌を入れた風呂敷包みを背負い、死に場所を求めてひょいと松山にやってきた。
 そして、松山で377日を生き、終の住処となった「一草庵」で念願のころり往生を遂げた。
 本書は、松山での山頭火の足跡を中心に、彼と交流のあった人々の証言をはじめ、最新の研究成果も盛り込みながらさまざまな視点で、松山における山頭火の姿を浮き彫りにしたものである。
 山頭火没後70年・一草庵修復公開を記念し、出版したものである。

カラー口絵 ゆかりの場所・遺品・日記・遺墨・復元なった一草庵
序章
 山頭火の望んだ終焉の地  村上 護

第1章  山頭火の生涯
 旅と酒と句に生き、安住の地を求めて 熊野伸二

第2章 山頭火終焉の地・松山
山頭火の日記  四国遍路日記・松山日記・一草庵日記
山頭火─松山での足跡(昭和14年・15年の年表)
月と山頭火 高橋一洵
わが父一洵と山頭火 高橋一誠
山頭火を描き続けて 高橋正治
山頭火in松山 藤岡照房
山頭火と大山澄太 河野啓一
松山の山頭火さん 村瀬千枝女
パネルトーク「松山の山頭火」
松山時代の山頭火との酒 清水恵の交歓録 清水巌

第3章 山頭火亡き後の一草庵 終の住処を守り続けて
山頭火翁の思い出 果たされた父との約束  村上照夫
コラム 「一草庵の名の由来」
一草庵の変遷と扁額  藤岡照房
その後の一草庵 (山頭火亡き後)

第4章 山頭火が愛した松山のまち その足跡を辿って
山頭火、大街道ふらふらマップ
山頭火の句に詠まれた松山の風景
第五章 山頭火の俳句 自由律俳句の誕生まで
山頭火の代表句
松山にある山頭火の句碑マップ  高村昌雄
山頭火と映画の話  太田和博
悪筆の達筆─山頭火の書について─ 鴻池楽斎
英語で紹介された山頭火  八木亀太郎
子規記念博物館所蔵の山頭火資料について  上田一樹

終章
松山は友情の匂う街か  早坂 暁

資料編
 山頭火を題材にした作品いろいろ  山岡 堯
山頭火略年譜・一草庵案内図

アトラス出版 〒790-0023 愛媛県松山市末広町18-8
TEL 089-932-8131 FAX 089-932-8131