◎新型インフルエンザ情報
ーーー平成17年ーーー
●新種のH5N1型か 中国青海省のウイルス
中国青海省で5月以降、大量の渡り鳥への感染が確認された鳥インフルエンザ(H5N1型)のウイルスは、これまでより毒性の強い新種のウイルスであることが中国科学院の研究で分かった。13日付中国系香港紙、文匯報などが伝えた。同紙によると、同科学院微生物研究所が青海省のウイルスの遺伝子を調べたところ、これまで知られていたタイプと異なることが判明。ウイルスを抽出しネズミ8匹に注射したところ、いずれも4日以内に死ぬなど毒性が強いことも分かった。青海省の青海湖は多様な渡り鳥の生息地として知られているため、研究者の1人はこのウイルスが世界各地に拡散する可能性を指摘したという。
●新たに10人の感染確認 越北部、鳥インフルエンザ(2005/06/20、共同通信から)
●人への感染力が増大か ベトナム鳥インフルエンザ WHOが拡大防止策検討(2005/05/18、共同通信から)
●ベトナムでまた感染 鳥インフルエンザ(2005/03/8、共同通信から)
●ハエからH5N1ウイルス 京都の鳥インフルエンザ 養鶏場周辺で昨年採取(2005/02/23、共同通信から)
●越で30人目の死者 鳥インフルエンザ(2005/01/31、共同通信から)
ベトナム保健省当局者は28日、北部フート省の30歳の男性が27日、H5N1型の高病原性鳥インフルエンザで死亡したことを明らかにした。ベトナムでの鳥インフルエンザによる死者は昨年初めから30人目。ベトナムでは昨年12月半ばから鳥インフルエンザが再発している。男性は年末にせきなどの症状が出て今月22日にハノイの病院に入院した。家禽の販売業をしていたという。保健省当局者によると、28日までに新たに北部で3人からH5N1型ウイルスが検出された。全員、回復に向かっているという。
●越でさらに2人が死亡 鳥インフルエンザ(2005/01/28、共同通信から)
●H5N1型は変異 人への感染力は未確認(2005/01/27、共同通信から)
●越で男性死亡、弟も入院 鳥インフルエンザ(2005/1/24、共同通信から)
●ベトナムで死者24人目 鳥インフルエンザ(2005/1/19、共同通信から)
●越でまた死者 鳥インフルエンザ(2005/1/19、共同通信から)
ーーー平成16年ーーー
●京都の鳥インフルエンザの抗体検査の結果について(2004/12/18、厚労省)
●「人同士の感染」証拠なし タイ、2人目の患者確認 (2004/9/28、共同通信から)
●越で1歳の男児死亡鳥インフルエンザで (2004/9/8、共同通信から)
ベトナム保健当局者は7日、ハノイ市内の病院で1歳2カ月の男児が、H5型の高病原性鳥インフルエンザで死亡したことを明らかにした。ベトナムでは今年初めの鳥インフルエンザ流行以来、鳥インフルエンザウイルスH5N1型で19人が死亡。保健省は、男児が感染したのがH5N1型かどうかや感染経路などを調べる。 当局者によると、男児は高熱などの症状で8月28日に入院し、9月5日に死亡した。男児は家禽を大量に販売するハノイの市場近くに住んでいたという。ベトナムは3月末に鳥インフルエンザの終息を宣言したが、4月半ばから断続的に再発し、7月末から8月にかけ計3人が感染し死亡。政府は感染拡大を防ぐため家禽の移動などを制限し、9月1日に「ほぼ抑え込んだ」と発表していた。
●H5N1ウイルス根絶困難 中国南部に定着 (2004/7/8、共同通信から)
●鳥インフルエンザ再発か タイ中部 (2004/7/7、共同通信から)
●鳥インフルエンザ拡大 ベトナムの再発、計6省に (2004/7/2、共同通信から)
●中国のウイルス毒性強まる アヒル保有のH5N1型(2004/6/29、共同通信から)
中国広東省などで飼育されているアヒルが、鶏だけでなく哺乳類のマウスにも致死性を示す高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)を保有、ウイルスの毒性は過去数年で急速に強まっているとする論文を、中国農業省などの研究者と米国の共同チームが米科学アカデミー紀要電子版に28日発表した。同チームは1999年から2002年にかけ、広東、福建省や上海市などにある農場のアヒルのふんから計21株のH5N1型ウイルスを分離。マウスへの感染実験の結果、1999年と2000年のウイルスはほとんどが毒性を示さなかったが、01年、02年と年を経るに従い強毒のウイルスが増え、02年は6株中3株が強毒株だった。アヒル同士で感染を繰り返すうちにウイルスの遺伝子の組み換えが起き、哺乳類へも感染しやすくなった可能性などを指摘した。
●野鳥がアジアから持ち込み ネズミや人、水通じ鶏舎に 農水省究明チームが見解 鳥インフルエンザ(2004/6/14、共同通信から)
●インフルエンザが再発ベトナム南部(2004/5/7、共同通信から)
ベトナム農業・地方開発省の当局者は6日、南部ドンタップ省で4月中旬、鳥インフルエンザが再発し、鶏約100羽が感染し死んだことを明らかにした。ベトナム政府は3月30日に鳥インフルエンザの終息を宣言したが、世界保健機関(WHO)や国連食糧農業機関(FAO)などは再発の可能性を繰り返し警告していた。ベトナム政府による終息宣言以来、新たな感染が明らかになったのは初めて。当局者によると、ドンタップ省の農家が飼育していた鶏175羽のうち約100羽が死亡。死亡した鶏の血液サンプルからH5型の鳥インフルエンザウイルスが検出された。残りの鶏もすぐに処分されたため、感染拡大の恐れはないという農業・地方開発省のブイ・クアン・アン獣医師局長は「感染拡大を防ぐため、あらゆる対策を取る」と述べた。ベトナムでは1月半ばに鳥インフルエンザの人への感染が確認され、23人が感染し、うち16人が死亡した。また、家禽4300万羽以上が処分された。
●「野鳥が別ルートで媒介」 鳥取大教授が見解(2004/3/18、共同通信から)
鳥インフルエンザ問題で、環境省と発生地周辺の野鳥を調査している伊藤寿啓・鳥取大教授は17日、山口、大分、京都3府県の発生地に野鳥がウイルスをそれぞれ別ルートで運んだ可能性が高いとの見解を明らかにした。会見では「京都で死んだカラスは2次感染。仮に3次感染があっても、カラスは鶏舎の鶏ほど密集しておらず、感染は消えてい「東南アジアで終息すれば、国内で感染が広がるとは考えにくい」とも語った。
●政府が16日に総合対策決定 家畜予防法改正案提出へ(2004/3/15、共同通信から)
●カラスも高病原性ウイルス 日本の野鳥で初の確認(2004/3/9、共同通信から)
京都府によると、同府丹波町の養鶏場「浅田農産船井農場」と隣の園部町で死んだカラスから見つかった鳥インフルエンザウイルスは8日、動物衛生研究所の鑑定で高病原性のH5型ウイルスと確認された。専門家によると、国内で野鳥の高病原性ウイルス感染が確認されたのは初めて。カラスの感染は世界的にも例がない。
●浅田農産の会長夫婦自殺 迷惑かけた、と遺書(2004/3/8、共同通信から
●カラス2羽でウイルス検出 京都の感染農場と隣町で(2004/3/8、共同通信から)
京都府は7日、鳥インフルエンザ感染が確認された浅田農産船井農場と、隣接する園部町でそれぞれ見つかったカラス2羽の死がいから、鳥インフルエンザウイルスを検出したと発表した。府はウイルスを動物衛生研究所に送り、高病原性かどうか最終確認、8日夕にも結果が判明する。高病原性ウイルスだとすれば、日本の野鳥では初で、カラスから検出されるのは世界でも初めて。
●死んだ鶏の状況報告を命令 違反業者に罰金最高30万円 家伝予防法52条を初発動(2004/3/4、共同通信から)
●適切な加熱でウイルス死滅 食品からの感染報告なし(2004/3/3、共同通信から)
●家畜伝染病予防法見直しへ 損失補償で届け遅れ防止 京都も「H5N1型」 香川では羽毛からウイルス 鳥インフルエンザ問題(2004/3/2、共同通信から)
● 「食べても安全」と専門家 過度に心配しないで(2004/3/1、共同通信から)
●京都で鳥インフルエンザ 1万羽死に5羽が陽性(2004/2/27、共同通信から)
●長野の鶏、簡易検査で陽性 鳥インフルエンザ (2004/2/26、共同通信から)
長野県農政部は25日、同県阿智村の小学校で鶏1羽が死に、高病原性鳥インフルエンザの簡易キット検査で1回目が陽性反応、別の施設で行った2回目は陰性反応となった、と発表した。県はウイルスの有無を確定させるため、抗体検査し、ウイルス分離検査を行う。結果判明までに2ー4日が必要で、最終決定は、茨城県にある動物衛生研究所が行う。
●「なぜ同じウイルスが...」 接点なし、感染ルート不明(2004/2/24、共同通信から)
●ウイルス根絶には数年 WHO、感染拡大を懸念タイで飼い猫が初感染死 牛大量死でも調査指示 (2004/2/20、共同通信から)
●ウイルス根絶には数年 WHO、感染拡大を懸念 (2004/2/20、共同通信から)
世界保健機関(WHO)は19日までに、高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)のウイルス根絶について「恵まれた状況下でも、数年かかった例が多い」と警告。日本を含むアジア8カ国でH5N1型の発生が確認されている今回はウイルス根絶に少なくとも数年はかかる恐れがあるとの見通しを示した。また、人への鳥インフルエンザ感染が拡大することにあらためて懸念を表明。アジア各国に監視体制の強化と早期の感染確認に向けた努力を「緩めるべきではない」と強く求めた。
●山口ウイルス、人に感染性 鳥インフルエンザで確認 (2004/2/19、共同通信から)
●大分で鳥インフルエンザ 一次検査で陽性反応 山口に続き国内2例目 民家の庭で飼育の7羽死ぬ(2004/2/17、共同通信から)
●発症から死まで10日 高死亡率も確認とWHO 越の鳥インフルエンザ(2004/2/14、共同通信から)
世界保健機関(WHO)は13日までに、ベトナムで高病原性鳥インフルエンザに感染した10人(うち8人が死亡)についての臨床データを初めて発表し、発症から死亡するまで平均10日と病気が急激に進行することに加え、死亡率も高いことを明らかにした。10人については人から感染したことを示すデータは得られなかったが、WHOは「人から人へ感染するウイルスに変異する可能性は将来あり得る」として注意を呼び掛けている。発表によると、10人のうち6人の潜伏期間は2日から4日。発症後、38度以上の高熱とせきが出る。白血球の著しい減少や呼吸困難、下痢などの症状が表れ、胸部のエックス線写真に異常が見られた。8人は発症から平均10日で死亡。残る2人については1人が回復し、1人が治療中。また10人のうち8人は死んだ鶏をさばくなど直接、家禽に接触していたことも分かった。WHOの集計によると、ベトナムでの鳥インフルエンザの感染者は13日までに計19人で、うち14人が死亡した。
●ウイルス変異なしとWHO、ベトナム姉妹の妹で発表(2004/2/13、共同通信から)
世界保健機関(WHO)は12日までに、人から人への鳥インフルエンザ感染で死亡した疑いがあるベトナム北部タイビン省の30歳と23歳の姉妹2人について、ウイルス(H5N1型)を調べた結果、妹のウイルスも姉と同様に、人から人に容易に感染する型に変異していなかったと発表した。WHOは6日、「姉妹2人について調べた結果、いずれのウイルスも変異していない」と発表したが、その後、妹のものとされたウイルスは別のベトナム人のものと分かり、あらためて、妹について検査した。姉妹は1月23日に死亡。WHOは調査の結果、姉妹が家禽に接触していなかったことなどから、死亡した兄から感染した可能性があるとみて、ウイルスの分析を進めていた。
●WHO、感染監視で指針(2004/2/12、共同通信から)
●WHOが人への感染を警告 ベトナム、タイ以外でも(2004/2/12、共同通信から)
世界保健機関(WHO)は11日までに、家禽類への鳥インフルエンザ(H5N1型)感染が急速に広がっているベトナムやタイ以外の国でも、人への感染が起きる可能性が十分にあると警告した。WHOは、鳥インフルエンザは各国で農業部門に深刻な影響を与えていると指摘。その上で、感染した家禽類の処分による当面の経済的損失よりも、人に感染して大流行になる事態の方がはるかに深刻なので、鳥インフルエンザ対策を最優先すべきだと強調した。WHOは、H5N1型のウイルスは人には感染しにくいとみられるとしているが、家禽類への感染が続くと、人から人へ感染するウイルスに変異する危険性があり、それが起きると、世界規模で人の健康にとって極めて深刻としている。
●新型インフルエンザの恐れ アジア、迫られる対策強化 (2004/2/9、共同通信から)
●中国で2年前に感染指摘、ウイルス、広東から拡大か (2004/2/5、共同通信から)
香港誌、東週刊は、中国広東省の研究者が2年前に作成した報告書で、鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)の感染が中国各地に広がっていることを既に指摘していたと報じた。またアジア一帯に拡大した今回の流行の感染源は「広東省の可能性が極めて高い」とする消息筋の見方を伝えた。報告書の存在が事実なら、隠ぺい体質が指摘された新型肺炎(SARS)の際に続き中国当局の情報公開の在り方が問われそうだ。報告書は、H5N1型について「1999―2000年に広東、福建両省などで死んだ鶏から検出された後、広西チワン族自治区、山東省、河北省など中国各地で検出された」と指摘。「わが国は前例のない厳しい局面に立たされている」などと警鐘を鳴らしていた。広東省中山市の二つの養鶏場で昨年10月、鶏が大量死し、国内外の研究機関がH5N1型ウイルスを検出、これが今回の流行の感染源となったとする消息筋の話を伝えた。検出されたウイルスは1997年に香港で検出されたウイルスより毒性が極めて強いタイプと分かったが、同省当局は「一級機密」として公開しなかったという。
●ベトナムの死者10人に死亡率70% (2004/2/4、共同通信から)
AP通信が4日、複数のベトナム当局者の話として伝えたところによると、高病原性鳥インフルエンザ(H5N1型)に感染、治療を受けていた16歳の少女が3日、南部ホーチミン市で死亡した。正式に確認されれば、鳥インフルエンザによる同国の死者は10人目となる。世界保健機関(WHO)ハノイ事務所は少女の死亡について確認しておらず、3日の時点で感染者は13人、うち9人が死亡したとしている。だがWHOのまとめでも、同国の死亡率は単純計算で約70%に達しており、鶏など家禽(かきん)類の処分を急ぎ、人への感染拡大を防止することが急務となっている。
●人からの感染以外あり得ぬ、トナムの姉妹でWHO(2004/2/3、共同通信から)
世界保健機関(WHO)は2日、ベトナムで1月に姉妹の2人が高病原性鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)に感染、死亡したケースは「人から人への感染があったであろうとしか考えられない」との見解を示した。しかし「ほかの家族、親族などへの感染拡大はない」として、現段階で大規模感染の恐れは少なく、当面は警戒レベルを上げるなどの措置を講じる考えがないことを明らかにした。
●治療薬のひとつ効かない鳥インフルエンザ(2004/1/30、共同通信から)
ベトナムで人への感染が起きている鳥インフルエンザウイルス(H5N1型)は、治療薬の一つに耐性があり、同薬を服用しても効果がない可能性が高いことが分かった。国立感染症研究所の田代真人ウイルス第三部長が、29日の食品安全委員会で報告した。この治療薬は塩酸アマンタジン。H5N1型に効くとみられる薬はほかにあるが、アマンタジンが使えないと、人への感染が拡大した場合、治療薬不足に陥る恐れも出てきた。アマンタジンは国内では1998年に、インフルエンザ治療用に承認された。ウイルスの増殖を防ぐ作用がある。ベトナムの患者から分離したH5N1型ウイルスの塩基配列を調べた結果、耐性を持っている可能性が分かり、田代部長は「アマンタジンは効かないだろう」と報告した。米疾病対策センター(CDC)も、同様の見解を発表していた。一方、国内でインフルエンザ治療に一般的に使われるリン酸オセルタミビル(商品名タミフル)などはH5N1型にも効くとみられている。
●ワクチン開発に最低半年 鳥インフルエンザでWHO(2004/1/29、共同通信から)
世界保健機関(WHO)は28日、鳥インフルエンザのワクチン開発には最低でも半年が必要との見解を示した。ジュネーブで同日開かれたWHOと製薬会社15社、日本や欧米などの厚生機関関係者らの会議終了後、明らかにした。WHOは、鳥から人間への感染が極めて限られているため、現在は5段階に設定している警戒レベルは最も低い「ゼロ」だが、いったん感染が拡大すると4〜8カ月で世界中に広まる恐れがあるとしている。
●人間への「脅威」と声明 鳥インフルエンザで3機関(2004/1/28、共同通信から)
●中国産鳥肉の輸入停止、鳥インフルエンザ確認で(2004/1/28、日経gooから)
●ワクチン接種やマスク要請鳥インフルエンザでWHO人への感染受け初の勧告(2004/1/27、共同通信から)
●変異なく人から人へ感染 昨年の鳥インフルエンザ(2004/1/27、共同通信から)
昨年春、オランダで鳥インフルエンザウイルス(H7N7型)が人に感染し、獣医師一人が死亡した流行について、同国のエラスムス医療センターの研究グループが27日、ウイルスがあまり変異しないまま人から人へ感染したと米科学アカデミー紀要電子版に発表した。鳥ウイルスで死者が出たのは、このウイルスと、香港やベトナムのH5N1型の二つだけ。昨年H7N7型に感染したのは89人。うち3人は直接鳥との接触がなく、人から人への感染だった。症状は大半は結膜炎だったが、7人が発熱や呼吸器症状を示し獣医師が肺炎で死亡した。47人からウイルスが分離され、鳥の持つウイルスと大きな変異はなく、二次感染した人のウイルスも、ほとんど変異はなかった。死亡した獣医師から分離したウイルスはアミノ酸14個が置き換わっており、病原性の強さとの関連が疑われた。人のウイルスの一部とH7N7型の組み換えによって、人から人へ感染しやすくなるようなことは起きていなかった。鶏から分離したH7N7型ウイルスは、2000年にオランダでマガモから分離されたH7N3型とH10N7型のウイルスの組み換えでできたとみられ、病原性が高まっていた。
●半年でワクチン開発は困難 鳥インフルエンザでWHO(2004/1/26、共同通信から)
●2人感染、疑いの1人死亡、タイで越に次ぎ患者確認、日本タイ産鳥肉禁輸、カンボジアでも発生 (2004/1/23、共同通信から)
タイのスダラット保健相は23日、タイ中部で7歳と6歳の男児2人が高病原性鳥インフルエンザに感染し、ほかに3人が感染の疑いで検査中だと明らかにした。保健省当局者は3人のうち、中部に住む56歳の男性が同日午後、死亡したと述べた。同省当局者は、男性の死因が鳥インフルエンザウイルスではなく、細菌感染の可能性が高いとの見方を示したが、確認はされておらず、引き続き調べている。今年に入り、アジア各地で猛威をふるう鳥インフルエンザで人への感染確認はベトナムに次ぎ二番目で、鳥インフルエンザの一層の拡大が懸念される。カンボジアでも同日、鶏への感染が確認された。
●鳥インフルエンザの可能性、タイ産鳥肉、一時輸入停止、輸入の35%、大きな影響も(2004/1/23、共同通信から)
タイ上院のニルン議員は22日、関係者からの情報として同国で初の鳥インフルエンザ患者が確認された、と語った。感染が確認されたのは検査を受けていた3人のうちの1人で、「百パーセント信頼できる情報」と述べた。タイではこれまで、約三万羽の鶏が家禽(かきん)コレラなどに感染したことが確認され、タイ政府は予防措置として約八十五万羽を処分した。タイ政府は、現時点で感染患者の発生は確認していないとしているが、農水省は同日、タイで高病原性鳥インフルエンザ患者の発生を疑う報道があったとして、発生の有無が確認できるまでの間、鶏肉を中心とするタイ産鳥肉と加工品の輸入を、すべて一時停止した。
●鶏3万5千羽を処分へ、台湾で再びウイルス発見(2004/1/19、共同通信から)
●人から人へは感染せず 越の鳥インフルエンザ(2004/1/19、共同通信から)
世界保健機関(WHO)報道官は16日、ベトナムで3人が死亡した鳥インフルエンザのウイルスは人から人へ感染する可能性がないとの見解を示した。報道官によると、WHOは3人を死亡させたウイルスの遺伝子配列を解読中だが、これまでのところ、人同士の間で感染するような遺伝子変異は認められていない。このためWHOは、昨冬に猛威を振るった新型肺炎(SARS)のような大流行になる恐れは低いとみて、少なくとも現段階では渡航自粛勧告などを発令する必要はないとしている。
●高病原性H5N1はヒト感染で多臓器不全引き起こす、香港、ベトナムの症例で判明(2004/1/16、MedWaveから)
●ベトナムで新たに3人感染か、鳥インフルエンザで(2004/1/16、共同通信から)
●高病原性鳥インフルエンザ情報(愛媛県ホームページ)
●監視強化で危機管理会議新型インフルエンザに備え (2004/1/15、共同通信から)
山口県で発生したほか韓国やベトナムでも流行している鳥インフルエンザが、人から人に感染する新型インフルエンザ流行の引き金になる恐れもあるとして厚生労働省は14日、健康危機管理調整会議を同日夕開き、監視態勢を強化することを決めた。農水省も同日、国内の別の場所で鶏のインフルエンザ感染が起こる可能性もあることから、監視の徹底や感染が見つかった場合は迅速な対策をとるよう求める通知を、全都道府県に送ることを決めた。厚労省の調整会議は、同省内の関係部署が情報を共有し、人への感染を発見する態勢が十分か点検するのが目的。国立感染症研究所など研究機関との連携強化も図る。同省によると、国内外で発生が報告されている鳥インフルエンザのウイルスは表面タンパク質が鳥特有のもので、大量のウイルスを吸い込むなどしない限り、人間には感染しにくい。しかし、ウイルスが鶏から豚や人間の体内に入ると、表面タンパク質が人間に感染しやすいものに変異する可能性がある。すると、新型インフルエンザウイルスとなって、世界的な流行を引き起こす恐れがあるという。同省は、世界のどこかで新型インフルエンザウイルスが見つかった場合、感染症法に基づく指定感染症に指定し、患者の強制入院や接触者の健康調査などの拡大防止策を実施できるようにする方針。国内で新型インフルエンザ流行の可能性が高まった場合は、政府の危機管理会議を設置して拡大防止などの対策に当たることにしている。
●鳥から感染を確認 香港のインフルエンザ (2003/2/25、共同通信から)
●鳥インフルエンザが再出現 香港、97年の流行と同型 人から人への感染警戒 厚労省、専門家の派遣検討(2003/2/24、共同通信から)
中国福建省を訪ねた香港の一家が相次いで倒れ、2人が死亡した事例が世界の衛生担当者を緊張させている。2月21日までに死者1人を含む2人が、通常は人間にうつらない鳥のA型インフルエンザウイルス(H5N1)に感染していると分かったからだ。H5N1は1997年、初めて香港で人への感染が確認され、感染者18人のうち6人が死亡するという高い致死率が衝撃を与えた。この時は感染力が弱く、世界的な大流行には至らなかったが、今回、家族内での感染の広がりは何を示すのか。5年余を経て人の世界に再出現したウイルスの動向に注目が集まりそうだ。厚生労働省も緊急の危機管理会議を開くとともに、現地への専門家派遣の検討を始めた。H5N1は長男と父親から検出された。香港衛生当局によると、今回のウイルスは97年に流行したものとは微妙に異なっているという。専門家が最も注目するのは、人から人への感染力だ。もしあれば、人が免疫を持たないウイルスだけに、航空の要である香港から瞬く間に世界に広がる危険がある。専門家によると、香港政府はウイルス遺伝子を調べた結果、「人に感染しやすい特徴は備えていない」としており、前回同様、鳥から人への感染との見方を強めている。しかしインフルエンザウイルスに詳しい喜田宏・北海道大教授は「家族内で複数の感染者がおり、現時点では人から人への感染を完全には否定できない」としている。
●男児から鳥インフルエンザ 香港で再び新型? (2003/2/20、共同通信から)
●厚生労働省、新型インフルエンザ対策の検討会を新たに設置(2003/2/6、MedWaveから)
●たった1つの変異で致死性 香港のインフルエンザ(2001/9/7、共同通信から)
●<鳥インフルエンザ>拡散防止で家きん類120万羽を処分
香港政府は平成13年5月18日、死んだ鶏から見つかったインフルエンザウイルスの拡散を防止するため、鶏を中心とする家きん類120万羽を2週間で処分するよう指示するとともに、10カ所の市場を緊急閉鎖、中国からの家きん類の輸入を禁止した。 同政府は16日までに、3市場で約800羽の鶏が死亡したため鶏に限っての処分を発表していたが、感染が拡大したためガチョウやアヒルも処分することにした。香港では1997年(平成9年)に鶏のインフルエンザが流行し、住民にも感染して6人が死亡、観光業界が大きな打撃を受けた。この時は鶏など140万羽が処分された。 同政府は、今回のウイルスは97年のものとは異なり人間には伝染しないと強調しつつ、「(ウイルスの変異など)あらゆる可能性を考慮して処分を決めた」と発表した。
(毎日新聞ニュースから−平成13年5月19日記)
新型インフルエンザH5N1情報(Biotechnology Japanから)
新型インフルエンザ問題について(厚生省)(次々と掲載されています)
●新型ウイルス感染終息か 危険大きく低下とWHO
世界保健機関(WHO)の専門家は1月14日、新型インフルエンザウイルスA(H5N1)の人間への感染の危険性は大幅に低下していると言明した。香港政府は、早ければ15日にも「危機終息」を宣言する可能性も出てきた。(1998.1)
●新型インフルエンザ問題、WHOが現地調査へ
新型インフルエンザウイルスA(H5N1)について、世界保健機関(WHO)は1月16日から専門家チームを中国広東省と香港に派遣し、養鶏場や加工場などを現地調査する。中国政府によると、香港を除く国内での新型感染の報告はない。WHOは十数人の専門家による調査を数週間にわたり行う予定で、中国衛生省も来週から香港特別行政区の衛生部門と合同で現地調査に入る。(1998.1)
新型インフルエンザに関する香港政府からの最新情報(次々と掲載されています)
●インフルエンザ対策、ニワトリ120万羽処分(朝日新聞−1997.12.29)
香港特別行政区政府は12月28日、A型インフルエンザウイルス(H5N1)対策として、香港全域のニワトリ120万羽をすべて処分することを決めた。香港のニワトリの約9割は大陸から入ってくるが、中国政府は23日に香港への出荷を当面禁止した。特区政府は、今回の措置は養鶏場などで新たなニワトリの感染が確認されたためと説明している。H5N1の感染が確認された患者は死亡した4人を含めて12人になった。ほかに8人が感染の疑いを持たれている。
●新型インフルエンザ対策検討会の提言(厚生省−1997.12.26)
●香港での新型インフルエンザについて(厚生省−1997.12.19)
●人同士で感染の可能性=香港の新型インフルエンザ(共同通信−1997.12.17)
香港政府保健局長は16日の記者会見で、先に新型 インフルエンザA(H5N1)型に感染した患者の近親者2人に感染の疑いが出ていることを明らかにし、新型ウイルスが人から人に感染する可能性が強まったと発表した。
これまで鳥からの感染の疑 いが強いとされてきた新型インフルエンザについて、人から人に感染する可能性を香港当局が認めたのは初めて。新たに感染の疑いが出たのは、10日に入院して治療を続けている5歳の少女のいとこに当たる2歳の男児と3歳の女児で、2人とも容体は安定しているという。
●新型インフルエンザ問題について(厚生省−1997.12.12)
●新型インフルエンザ対策で厚生省が緊急会議
新型のインフルエンザウイルスが香港で発見され、世界的な流行を引き起こす可能性が指摘されている問題で、厚生省は12月12日、世界保健機関(WHO)など国際機関と協力してウイルスの感染拡大を監視するとともに、ワクチン生産の準備に入ることを決めた。
厚生省は、新型のインフルエンザウイルスが国内で大流行した場合、約3200万人が感染し3万から4万人が死亡するとの想定で対応策を検討している。国立感染症研究所の根路銘国昭・呼吸器系ウイルス室長によると、香港北部の養鶏場のニワトリの間でこのウイルスによるインフルエンザが大流行しており、ニワトリのふんが大気中に舞い上がり、その粒子を人が吸い込む形で感染したのではないかという。これまでのところ、人から人へ感染するかどうかは確認されておらず、大流行を引き起こすかどうかは分からない。
厚生省はこうした情報を踏まえ、
@新型インフルエンザウイルスの検査キットを全国の地方衛生研究所に配布する
Aワクチン製造用のウイルス株を年明けにも開発し、できるだけ早くワクチンの製造を開始する
Bインターネットなどを通じて情報を提供する
などの対策を決めた。
(朝日新聞ニュースから−平成9年12月11日記)
●香港、新型インフルエンザウイルス感染、新たに2人
香港特別行政区政府は12月7日、患者が新たに2人見つかったと報告した。衛生当局は、「現段階ではウイルスが人から人へ移ることは確認されていない。調査を続ける必要がある」と説明した。同当局の発表によると、新たな患者は54歳の男性と13歳の少女。2人とも11月に発症、男性は肺炎を併発して死亡した。少女は入院中という。「H5N1」ウイルスは今年5月と11月に検出され、今回の2例と合わせて発症は4例となる。4例の患者間の相互関係はないという。
(朝日新聞ニュースから−平成9年12月8日記)
香港特別行政区政府衛生局は11月28日、ことし3月に死亡した男児 (3つ)から見つかったインフルエンザの新型ウイルスについて、2件目の感染例が確認されたと発表した。
新型ウイルスは、鳥にしか感染しなかったインフルエンザA(H5)型で、人から人へと広がれば、世界的大流行につながりかねない。
今月7日に発熱で入院し、9日に完全に回復して退院した2歳の男児が、このウイルスに感染していたことを香港特別行政区政府ウイルス対策班が確認した。
● 香港で新型インフルエンザ発見、世界的大流行の始まりか?
香港で今年5月,これまで人間に感染したことのなかった新型のインフルエンザウイルスに3歳の男児が感染,死亡していたことが,8月20日の香港特別行政区政府の発表で明らかになった。
新しいインフルエンザ・ウイルスの発見は約30年ぶり。
男児の死後,米国防疫センター(CDC)やオランダの研究機関がサンプルを解析した結果,男児が感染していたのは「H5N1」というA型インフルエンザウイルスの一種であることが判明した。
「H5N1」はこれまで鳥に見られたウイルス株で,感染力などはまだ不明。有効なワクチンもなく,世界保健機関(WHO)などが本格的な調査に乗り出している。
A型インフルエンザは10年から40年周期でHA抗原の不連続変異が起こり,世界的な大流行(パンデミー)を引き起こしてきた。インフルエンザの大流行が途絶えていたことから、今後の大流行が懸念されてきた。今回の発見が,その先駆けとなりうるかどうかは、判然としないが,リスク管理の観点から,相応の準備をする必要はあるだろう。米国では大流行時には国民全員にワクチンを接種するなど,国家レベルでの危機管理プログラムをすでに確立している。
日本では厚生省が今年5月に,新たなインフルエンザの大流行に備えて「新型インフルエンザ対策検討会」を発足させている。検討会のメンバーである国立感染症研究所ウイルス第一部長の田代眞人氏によると,9月中旬ごろまでには報告をまとめ,具体的なアクション・プランの策定にあたる予定だという。
(日経メディカルから−平成9年8月25日記)