日本医療マネジメント学会愛媛県支部長挨拶


ご挨拶

 いつも本学会愛媛県支部の運営にご尽力を賜り 誠にありがとうございます。 昨年 古林太加志(十全総合病院)のリーダーシップのもと 本会が設立し 秋には第一回目の記念すべき愛媛県支部の学術総会の開催に至りました。  本年度は 東日本大震災という我が国にとって未曾有の災害を考慮して 本年度の総会の見送りも検討いたしましたが 役員・会員からの期待も大きいため 日本マネジメント学会他の状況を参考に開催に踏み切った次第です。 第二回目の今年度は 青儀健二郎(四国がんセンター)にお願いして 四国がんセンターで11月6日(土)に開催する準備を進めております。どうか皆様の積極的なご登録ご参加をお願い申し上げます。 さて 少子高齢化を背景にした超高齢社会の到来を目前にして、医療の目的は大きく変化して参りましたが、社会環境や医療者と患者の関係など 実情とのギャップは少なくありません。このギャップが 医療崩壊の主因となり それを調整する医療マネジメントの役割が必要だと痛感しております。  そのポイントを思いつくままに以下に箇条書きにしました。
¶ 病棟経営から外来マネジメント そして地域マネジメントへ ¶ 診断治療に軸士を置いた医師中心から 生活に軸足を置いた看護師等との両輪へ
¶ 診断治療による疾患重視から 生活に戻るためのリハビリ重視へ(死に方の支援)
¶ “してあげる”サービス提供から 患者の真のニーズを実現するための協働
¶ チーム医療の解釈 医療者から患者に向けたサービス共同から 患者・家族とともにベクトルの方向を一致させた協働へ 
¶ 提供できる情報から求められる情報 そして患者と共有すべき情報へ
¶ 医療連携から地域連携 治療連携から生活連携
¶ 退院時に生活・地域につなげる連携から 入院によって生活・地域から切らない継続へ
¶ 医療安全が医療者による事故防止から 患者・医療者の協働による快適な環境づくりへ
¶ 医療と介護の 役割分担から一体化へ
¶ 医療費削減から医療依存度の低下へ そして医療の活用へ
以上のような流れを着実につかんで 医療そのもの限界を知り 医療に依存する体制から 医療を生活資源として活用できるよう 医療マネジメント力の向上を図らなければなりません。本学会と共にこの支部活動がその一助になるよう 皆様と共に努めて参りたいとお思います。どうかご支援ご協力の程 よろしくお願いいたします。


 平成23年11月06日

櫃本 真聿(日本医療マネジメント学会愛媛県支部長)


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