薄墨桜「俳句ポスト」94
(平成6年度分)

 四月九日
 新築の 槌音響く 花浄土

 立花 安栄
 四月十日
 境内に 敷きつめられし 花筵

 谷   広子

 花に手を 触るるポーズの 写真撮る 

 吉武 宗史

 石仏に 花の明るさ 届きけり

 福山みどり

 薄墨の 桜蒼穹より 咲けり

 松本 博之

 花吹雪 止みて一蝶 明らかに

 中野 匡子
 四月十一日
(薄墨桜開花)

 早見んと 心ときめく 桜かな

 守谷 実礼

 観桜の 芳名録に 旧知あり

 薄墨 快風
 四月十四日
 花弁の 迷い迷いて 法の池

 国米 慧子

 極楽や 遍路の杖へ 散る桜

 中村 シゲミ 

 千々に透く 日に爛漫の 桜かな

 山本
 四月十五日
(薄墨桜満開)

 天恩の 薄墨桜 いま盛り

 智子

 満開の 薄墨桜や 寺普請

 国米 慧子

 咲き満ちて 眩しき白さ 夕桜

 薄墨 美沙
 四月十六日
 薄墨の 花散る下や 涼し風

 呆拙
 四月十七日 
 薄墨の 花の散り敷く 西法寺

 宇都宮 隆