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 先日、今治市宮窪町にある「村上水軍資料館」が、「村上海賊ミュージアム」という名に変わったニュースを見ました。2016年、文化庁が「日本最大の海賊の本拠地・芸予諸島―よみがえる村上海賊の記憶」を日本遺産に認定したことや、2013年に和田竜氏の小説「村上海賊の娘」が大ヒットしたしたこともあり、「村上海賊」の呼び方が定着したとして改称に到ったようです。
 実は、アトラス出版でも「村上水軍資料館」ができる前の2002年、合併前の宮窪町から依頼されて『海賊の島』という本を作ったことがありました。海賊についての解説の他、郷土のために貴重な歴史資料を提供された故村上公一氏(能島村上氏の嫡流)へのインタビューも載せたりして、なかなか楽しい仕事でした。
その頃は、海賊というと略奪者のイメージがあるからと、地元から資料館の名に海賊を入れることに反対の声があったと記憶していますが、時代は変わりましたね。
 10月には、全国100の日本遺産今治に集結する「日本遺産フェスティバル in今治」が開催される予定だそうですので、それまでには新型コロナウイルスが終息していることを祈りたいと思います。

『願はくは』咲本茉莉子著

 人は誰しも、人生の終焉を迎えようとするとき、厳粛に、自然に、この世を去りたいと願うものですが、実際にはなかなか困難です。
この小説は、独居老人の母親が認知症を発症し、さまざまなハプニングを起こしながら、ついには施設に入り、その生を終えるまでを描いたものですが、その子どもである二人兄妹の兄は長男としての責任の重さに苦しみ、妹は変わっていく母に戸惑いながらも寄り添い、やがて兄妹は親に対する考えや関わり方の違いから対立するようになります。親の介護、実家の片づけ、空き家問題などは、高齢の親を持つ子ども世代共通の悩みですが、直面して初めてわかる出来事はまさしく小説的で、誰にも起こりうる人生ドラマといえます。
西行の歌の一節をタイトルにした本書に、あなたはどんな思いを抱かれるでしょうか。

★★★
本書は私家本で、書店では販売していません。著者から、希望する人がいらっしゃれば進呈したいとのことですので、お読みになりたい方は、メールまたはハガキに住所とお名前を書き、お申し込みください。電話でも結構です。なお、先着5名の方に限らせていただきます。

ISBN978-4-906885-36-7
四六判 本体1700円+税(定価1870円)
192ページ

アトラス出版 〒790-0023 愛媛県松山市末広町18-8
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