ボドリオ石

  

 

 「槙ノ川」のボドリオ石。ダトー石と書かれてある文献もある。安山岩の晶洞に、薄紫のブドウ色に染まる姿は大変美しい。一部に透明な魚眼石も伴っている。おとなりの「高殿」産に比べて色合いも濃く、ひとつひとつの粒も大きく、さすがに原産地標本としての威厳と風格を備えている。写真で、その真の色合いが出せないのが本当に残念である。今、「槙ノ川」は砕石をやめて久しくまったくの廃墟となっている。付近をねばり強く探索すると少々の標本は採集できるかもしれないが、長年の風雨にさらされ、その本来の色合いは落ちてしまっているという。また「愛媛石の会」S氏の情報では、最近は柵があって立ち入り禁止になっているとのことで、往年の名産地も、すでに過去のことであるようだ。寂しいことである。