「別子全山をあおあおとした旧(もと)の姿にして
之を大自然にかえさなければならない」 伊庭貞剛
死中に活路を拓いた100年以上も昔の植林事業と煙害対策
謹啓 貴台におかれましては益々ご清祥の段お慶び申し上げます。
さて、私たち 歌劇「天空の町」実行委員会は、新居浜市教育委員会、(財)新居浜市文化体育振興事業団、NPO法人東京オペラ協会、FM愛媛ほかの共催を得て、児童・生徒・大人の公募による合唱団を編成した、一般市民参加型の歌劇を別紙要綱で公演する運びとなりました。
別子銅山支配人(住友家二代目総理事)伊庭貞剛は、公害や農民騒動、労使紛争の真っただ中にあった別子銅山を救うため、1894年(明治27年)、殺気だった別子に決死の覚悟で単身赴任したとき、採掘や濫伐や煙害による茶黒い山肌や、荒涼たる別子の山々を目のあたりにして非常に心を痛めました。時に48歳の時でした。そして「天地の道理に反する」として、ただちに毎年100万本を超える植林事業を興したのです。この歌劇は「別子の全山を旧(もと)の緑の大自然に戻そう」と尽くした伊庭貞剛の物語です。事業は成功し今や全山もとの緑の深山に戻り、往時の遺構も自然に埋もれ悠久の眠りについています。新居浜にとっては緑の自然を復活させた大恩人です。これは世界に類を見ない偉業です。
別子では硫黄分の多い鉱石の製錬によって亜硫酸ガスが発生し、すさまじい煙害を生じさせました。角野の「えんとつ山」の煙突を有する山根精錬所は、1888年に稼働しましたが、ここでも山林・農作物の被害が拡大し、伊庭の着任1年後の1895年に停止しました。代わって1897年から新居浜市沖合の四阪島製錬所の建設が始まり7年後に竣工しました。この間、世界に類を見ないグリーン革命が伊庭によってもたらされ、住友林業株式会社の発祥地となりました。
NPO法人東京オペラ協会代表の石多エドワード氏は、「100年以上も前に、公害で荒廃した別子の山に緑を復活させた伊庭貞剛を歌劇にして、その精神を世界各地に届けて下さい」と、当時の新居浜青年会議所まちおこし委員会委員、故藤田洋子氏から歌劇の創作依頼を受けました。感銘を受けた石多氏は5年の歳月をかけて手掛け、別子に何度も足を運び、地元の方々との交流の中で完成を見たのでした。
石多氏はお母さんがスペイン系フィリピン人で、オペラで国際交流することが自分のライフワークと考え、現在、世界各地の芸術家と国際交流のオペラを展開しております。天正遣欧少年使節をテーマにした「忘れられた少年」も日本や世界で公演されております。
この歌劇は初演の地は新居浜をおいてほかにありません。何としても成功させなければなりません。新居浜から内外へ伊庭貞剛の精神を発信するべく決意を固めております。
つきましては本趣旨をご理解賜り、ご後援・ご支援をお願い申し上げる次第です。謹白
歌劇「伊庭貞剛」実行委員会
実行委員長 大橋勝英 (医)大橋胃腸肛門科外科医院院長
名称 歌劇「天空の町〜別子銅山と伊庭貞剛〜」
http://user.shikoku.ne.jp/kaohashi/opera.html
日時 平成24年5月26日(土)開場18:00 開演18:30
平成24年5月27日(日)開場13:30 開演14:00
場所 新居浜市市民文化センター 大ホール
主催 歌劇「伊庭貞剛」実行委員会
共催 新居浜市教育委員会、(財)新居浜市文化体育振興事業団、NPO法人東京オペラ協会、FM愛媛
協賛 依頼中
後援 新居浜市、新居浜文化協会、新居浜商工会議所、(社)新居浜青年会議所、新居浜市社会福祉協議会、新居浜教育会、新居浜市連合自治会、新居浜市公民館連絡協議会、新居浜芸術文化市民の会、新居浜健康文化友の会、新居浜市医師会、新居浜まちおこし委員会、新居浜ロータリークラブ、新居浜南ロータリークラブ、新居浜ライオンズクラブ、新居浜中央ライオンズクラブ、新居浜別子ライオンズクラブ、新居浜ひうちライオンズクラブ、国際ソロプチミスト新居浜、国際ソロプチミスト新居浜みなみ、NHK松山放送局、南海放送、テレビ愛媛、あいテレビ、愛媛朝日テレビ、ハートネットワーク、愛媛新聞社、朝日新聞松山総局、読売新聞松山支局、毎日新聞松山支局、日本経済新聞松山支局、産経新聞松山支局、株式会社ホージャクリエイト(フリーペーパーHoo-JA!)
連絡先
〒793-0006 西条市下島山甲1468-4
歌劇「伊庭貞剛」実行委員会
事務局長 西田 直人
/Fax 0897-55-5546 携帯
090-9777-4263
メール:jimukyoku@ibateigou.dip.jp