仕舞い
師匠 木原先生の仕舞い「忠度」
私の仕舞い「清経」
仕舞いは能の中でシテが囃子や地謡に合わせて舞う場面の中でも、見せ場ともいえる舞いの一節を、舞台や部屋で着物と袴姿で地謡に合わせて舞う芸能です。シテになりきって、シテの情感を表現します。3〜4分のものから15分近いものまでと多数あります。地謡をする人がいないと出来ないものです。
仕舞の演者はめがねや腕時計などははずして舞います。
平成11年9月28日「しまなみ能楽祭」での仕舞「箙(えびら)
「松風」
「立ちわかれ いなばの山の 峰に生(お)うる 松としきかば 今帰りこむ」 と歌った在原行平(ありわらのゆきひら)との哀しい恋。仕舞いはこの歌から始まります。別離がもたらす思慕の念が今なお消えず、松風はついには心乱れて、松の木を行平の姿とと錯覚して、寄り添うように舞いを舞います。妄執の夢は夜明けとともに消えうせる場面です。
松を行平と見て走り寄るシテ「松風」。それを制するツレ「村雨」