売り手市場
商品の需要が供給よりも多いため、売り手が買い手よりも有利な立場で売買取引を結ぶことができる市場。(⇔買い手市場)
エコロジカルマーケティング
ソーシャルマーケティングのうち、特に自然環境の保全に力点をおくもの。(ソシオエコロジカルマーケティングともいう)省資源型の商品とか、環境問題の心配されない商品といった「地球にやさしい商品」を企業が進んで取り扱い、過剰な包装の自粛、空き缶や牛乳パックといった使用済みの生活用品や包装の回収と再資源化を図る活動が行われている。
オイルショック
1973年(昭和48年)におこり、その後のスタグフレーション(物価高騰下における不況)をまねいた経済問題。
1973年に石油輸出国機構(OPEC)がおこなった石油価格の4倍の値上げによって生じた混乱を、第一次石油危機と呼ぶ。この石油価格の値上げを景気に、他の商品価格も暴騰し、買い占めによる商品不足の状況が生まれ、品不足の不安感からさらに買いだめに走るなど、消費生活に混乱を生じた。
オーダリーマーケティング
貿易摩擦を発生させないために秩序ある輸出を推進する必要性がある、というマーケティングの考え方。
たとえば、わが国の企業が輸出量を自発的に調整したり、相手国の企業の商品と競合しないように、デザインの違いを強調したり、高級化を図ったりするなどの方法がある。
買い手市場
商品の供給が需要よりも多と、多数の売り手が競争するため、買い手が商品選択を自由にできる市場。(⇔売り手市場)
寡占市場
ある商品について、少数の企業だけで市場を支配している状態。
ビール産業や板ガラス産業などのように、生産者が少数の大企業で占められる寡占状態にある場合には、そのなかの有力な生産者が決めた価格が、他の生産者の価格にも影響を与えることがある。このようにして決定された価格は管理価格といい、商品のコストが安くなったり需要が減ったりしても、その程度がかなり大きくなければ価格が下落することは少ない。
価格の競争よりもデザインや品質などの競争が激しく、価格が下げられないということもある。
技術革新
@原料や素材の革新、A技術の改良、B新製品の開発などの総称。
経済のソフト化
生産や消費が、形のあるモノ中心から、事務、管理、販売などのサービス部門を中心に動き出し、生産過程に直接たずさわる就業者が減少していること。(経済のサービス化ともいう。)
経済において商品や資源などのハードウェアよりも、知識やサービスなどのソフトウェアの重要性が高まっていく現象をいう。
顕在需要
すでに購入する意思が、市場に現れている需要。(⇔潜在需要)
コンシューマリズム
個人としての消費者の利益を最優先させるべきであるという考え方から、消費者側が、企業に対して、社会利益志向の考え方をとるように働きかけたり、国や地方公共団体に消費者利益を保護する法規を制定するように働きかける運動。
3C
1970年(昭和45年)前後における、消費者の欲求であった三つの商品、カー(car)、クーラー(cooler)、カラーテレビ(color
TV)の組み合わせの総称。
市場生産方式
現代市場の特徴の一つで、だれが消費するかわからないままに買い手を見込んで生産する方式で、見込み生産方式ともいう。注文を受けてから生産する注文生産方式と対応する言葉である。
市場占有率
ある特定の企業の商品が市場を支配する割合。
消費者志向
健康で文化的な生活を築くために、消費者の権利を重視し、消費者のニーズをよりよく満たして、消費生活に貢献することを目的とするマーケティングの基本的理念あるいは経営の姿勢。
消費者の欲求を充足することによって企業目的を達成することができると考え、できあがった商品をどれだけ販売するかよりも、消費者の望む商品をいかにして割り出すかにかかっており、市場調査・製品計画が重視される。
潜在需要
欲求はあるが、何らかの原因で市場にまだ現れていない需要。(⇔顕在需要)
ソーシャルマーケティング
企業の利益や売上高だけでなく、社会的な貢献を目標し、社会や経済という全体的な支店から展開するマーケティング。
「スプレー缶」は、地球を取り巻くオゾン層を破壊するフロンガスが含まれているため、代替フロンを開発して利用するように転換している。「過剰包装」は、紙の資源である木材の枯渇を引き起こしているため、簡易包装を推進する百貨店などが増えている。
(消費者の欲求・便利性) (社会的不利益)
有りん合成洗剤 水質汚染
大型店の出店 中小小売業者の廃業
自動車の普及 大気汚染、交通事故の増加
冷暖房の普及 温暖化現象
ゴルフ場の造成 水資源の枯渇、自然生態系の破壊
大規模小売店舗法
小売業者の経営の効率化が遅れている地域に、大型店が進出すると、小売業者の経営が成り立たなくなるおそれがあるので大型店の出店にさいして、出店の時期を遅らせたり、売場面積を削減するなどの調整を行うことを目的とする、中小零細の小売業者を保護するための法律。このほか、休業日数の確定や営業時間の縮小などが協議されるが、外国からの批判項目となり、緩和されつつある。
制度の沿革と議論の流れ
1973年 大店法制定周辺の中小小売業の事業活動の機会の適正な確保、小売業の
正常な発達および消費者の利益の保護を目的とする
1990年5月 運用の適正化・調整期間に上限(1年半)を設定
・閉店時刻の届出不要基準を午後6時から午後7時に延長
1992年1月 法改正・調整期間の上限を1年に短縮
・出店凍結制度の廃止
・地方自治体の独自規制を適正化
1994年5月 見直し
(翌年実施) ・1000u未満の原則自由化
・閉店時刻の届出不要基準を午後7時から午後8時に延長、年間60日
まで1時間の延刻を
自由化
・年間休業日数の届出不要基準を44日から24日に短縮、年間2日まで
の臨時的な削減を
自由化
・地方自治体の独自規制に関する相談窓口の設置
(行政改革委員会規制緩和小委員会「規制緩和に関する論点公開」)
中流意識
マスコミの発達と情報の普及、交通機関の発達、所得水準の平準化などによって生まれてきた、日本人の生活意識。
ディマーケティング
これまでのマーケティングは需要の拡大を図る方向で推進されてきが、これとは反対に需要の縮小を図るようなマーケティングの考え方。
トータルマーケティング
企業の目標を達成し、継続的な発展をするために、全社的・総合的に推進するマーケティング。
フィードバック
実施した活動の成果を分析し、その結果を以後の活動に反映させていく方法であり、企業が消費者に情報を伝え、受信者である消費者の反応を発信者に伝えること。
マーケティング計画
マーケティング活動を構成するさまざまな活動について、それぞれに戦略をねり、それを総合的な計画にまとめあげること。
マーケティングミックス
マーケティング目標を実現するため、企業の商品計画・販売計画・流通経路・販売促進の諸活動について統一のとれた最適を目指す組み合わせ。
マーケティング理念
マーケティング活動の方向性を指し示す基本的・統一的な考え方。
マズロー
「人間の欲求は、購買力に余裕が出てくるとともに、順次、高次のものへと変化していき、最終的には自己実現(達成感)
を求めるようになる」と指摘した心理学者。
物離れの傾向
芸術やスポーツのような無形のサービスへの支出や、他人との交流を深めたり、心の豊かさを求めたりするための支出の増加により、消費生活の中心が”モノ”から”サービス”へと移行している現象。