心理的な価格設定


消費者の購買行動において、高い値段をつけた方がかえって売れたりすることがあります。
こうした、経済合理性だけでは説明できない価格設定を「心理的価格」といいます。

「心理的価格」を、更に「習慣価格」「威光価格」「端数価格」「価格階段」に分け、
心理的考察をしてみたいと思います。

(1)「経済合理性だけでは説明できない、、、缶コーヒー(120円)やガム(100円)
   の様に消費者が当然と考えてるものがあります。この様に長期にわたって価格が一定で
   あった等の理由から、習慣的に形成された価格です。
   「たばこ」は、「習慣価格」から除外されつつあります。
(2)「威光価格」、、、商品の品質の高さや商品のステータス性を消費者へ訴えるため
    、意図的に高く設定された価格です。高級ブランドの服飾品をはじめ、宝石や
    貴金属、香水、化粧品などを販売する企業によって採用されてます。
    「葉巻煙草」なども、威光価格的要素があります。
(3)「端数価格」、、、98円、1980円、29800円という半端な価格は、消費者
   に安いという印象を与え、需要を喚起する効果があります。
   日曜雑貨や衣料品など幅広い分野で用いられています。
(4)「価格階段」、、、3足1000円の靴下、2枚で980円のTシャツなどの様に
   供給側の政策的側面を強く反映した価格です。100円ショップもこの部類に入ると
   思います。

   この様に経済合理性だけでは説明できない価格の形成も、マーケットにおいては大切な
   セグメンテーションだと思います。


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