労働科学

***「労働科学」について、アップしてみます。***

ヨーロッパでは、1910年代に各地に「労働科学」の研究機関が設けられた。

イタリアではClinica del Lavoro(1910年,ミラノ),
ドイツではKaiserwilhelm lnstitut(1913年,ベルリン),
イギリスではIndustrial Fatigue(1918年,ロンドン),
ソ連邦では中央労働研究所(1921年,キエフ)が設立された。

我が国では倉敷労働研究所が1921年、岡山県倉敷紡績(株)工場内に設けられた。
この研究所は、労働力の維持培養を目的として、医学,心理学,社会学などの総合的
研究をおこなった。

後、同研究所は東京に移り、広範囲の産業労働について下記のような研究を行った。

(1)産業における適材配置と人的資源の整備に関する研究
(2)産業労働の合理化に関する研究
(3)労働環境の合理化に関する具体的方法の研究
(4)労働力の保持増強と保護に関する具体的方法の研究

その後、労働者の文化,及び教養,厚生施設,賃金および生計費,労働法規,
生産技術の問題もとりあげた。

即ち「労働科学」とは、出来るだけ多くの人が悦んで労働に従事し、また、私生活も
エンジョイできるような合理的な方法を研究する総合科学といえるのではなかろうか。


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