現代短歌の部屋

田舎ゆえ あきらめていた  ブロードバンド  工事日決まり  感激の朝
古森(平成14年7月12日)
たばこ畑  朝の冷気に  包まれて  早く来いよと  我を待ちけり
古森(平成14年7月12日)
たばこ葉の  頬につたわり  朝露の ヒンヤリとして  身を引き締める
古森(平成14年7月12日)
草刈機 谷にこだまし  過疎の村  いい汗かきし  夏に乾杯
古森(平成14年8月11日)
蝉がなく ただそれだけの  日曜日 深き山里  夏に乾杯
古森(平成14年8月11日)
一日の  疲れを癒し  ビール飲む  星降る夜の  夏に乾杯
古森(平成14年8月11日)
青い空  小川のせせらぎ  白い雲  素足の夏に 別れを告げる
古森(平成14年9月3日)
ひとしきり  ケール植え終え  飲むコーヒー  夏の匂いに 「さよなら」を言う
古森(平成14年9月3日)
残幹に とまりし蝶に  シャッターの  ピント合わせて  夏に「さよなら」
古森(平成14年9月3日)
お月見の 「だんご」供えて 来年の  農業プラン  妻と立てけり
古森(平成14年9月21日)
新しき 農村像を  描きつつ  過疎化の村の  畑耕す
古森(平成14年9月21日)
人口減  逆手にとって  何時の日か  新しき村  築く夢みる
古森(平成14年9月21日)
掲示板  ホームページに  リンクして  楽しみに待つ  君の書き込み
古森(平成14年10月6日)
掲示板  ハンドルネームで  書かれてる イラスト入りの  君の書き込み
古森(平成14年10月6日)
掲示板  Kiroroの曲が  流れてる  陽光差し込む  10月の朝
古森(平成14年10月6日)
キャベツ畑  農の心に  魅せられて 朝靄の中  キャリーを運ぶ
古森(平成14年11月28日)
キャベツ畑  少し高値の  情報に 笑顔で交わす  朝の挨拶
古森(平成14年11月28日)
キャベツ畑  大玉ありて  小玉あり 一つ一つに  個性ありけり
古森(平成14年11月28日)
幾重にも  伊予の山々  連なりて  山水画のごと  雲のたなびく
古森(平成14年12月8日)
道細く  奥へ奥へと  進み行く  森の声聞く  小宇宙
古森(平成14年12月8日)
山深く  耳をすませば  木々の声  森の命に  心洗わる
古森(平成14年12月8日)

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