現代短歌の部屋

    
葉たばこの 幹透き通り 熟度増す 適期収穫  心弾みし
古森(平成15年6月7日)
乾燥機  小窓を開けて  黄金の 乾葉を見れば  疲れ吹っ飛ぶ
古森(平成15年6月7日)
朝ご飯   食べる間もなく  おにぎりを  畑でほおばり  大空を見る
古森(平成15年6月7日)
扇風機  まわし短歌を  綴りけり  遅くて暑い  夏の始まり
古森(平成15年7月2日)
暑い夏  やらねばならぬ  事を記す  どうにもならぬ  ことも多くて
古森(平成15年7月2日)
「葉たばこ」の  農家の火災を  見て帰り  見舞いの言葉を  探せども無し
古森(平成15年7月2日)
手花火の 煙流れて たんぼ道  秋の気配の  虫の声聞く
古森(平成15年8月1日)
 星月夜 赤き火星を 見上げれば  宇宙のロマン 膨らんでいく
古森(平成15年8月1日)
片陰に 寄りて座れば アリ達は 休もうともせず 働いている  
古森(平成15年8月1日)
野良に出て  感謝感謝の  一日の  無事を祈れば  赤トンボ群る
古森(平成15年9月3日)
赤トンボ  沢の田圃に  群れ出でて  溝掘る我に  まとわりつきし
古森(平成15年9月3日)
赤トンボ  幼き頃の  想い出の  桑の畑も  国道となる 
古森(平成15年9月3日)
この年に  なっても夢を  追いかける クヌギ林の  こぼれ日の中
古森(平成15年10月3日)
カーテンが  風に吹かれて  膨らんで  私の夢も  膨らんでゆく
古森(平成15年10月3日)
行く秋や  夢大きくて 天高く  悔い無き道を  ゆっくり登る
古森(平成15年10月3日)
冬晴れや  瞬(まばた)きすれば  想い出がやがて遠くに  シャボン玉飛ぶ
古森(平成15年12月5日)
冬晴れや  嬉しいことも  悲しみも  気ままに生きて  野良を耕すく
古森(平成15年12月5日)
冬晴れや  元気を出して  耕せば  何かが起こる  予感もありて
古森(平成15年12月5日)

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