財務管理の体系には、次の3つがあります。
(1)企業の資金調達だけを財務管理の対象とするもの。
(2)資金調達の他資金運用をも財務管理の対象とするもの。
(3)資金調達及び資金運用のほか、収益および費用の計画をも対象とするもの。
時代を追って、広義に解されるようになり、現在では(3)のように最広義に解されるようになった。
そこで、資本の調達.運用が財務であり、このような財務活動を計画し、統制することが財務管理である。
つまり、財務管理は、資本調達管理と資本運用管理の2つから成り立っており、それぞれはさらに計画と
統制の2領域を有している。
広義に財務計画と称するときは、財務政策も含まれるから、財務管理は、財務政策と財務計画と財務統制の
3者から成り立っており、財務政策から財務計画を設定し、これから財務統制を実施する方法によって進め
られるということができる。
財務計画は、利益計画と資金計画から成り立ち、また財務統制は、利益統制と資金統制から成り立っている。
そして、利益計画から利益統制へと利益管理が実施され、また資金計画から資金統制へと資金管理が実施される。
利益計画と資金計画は、長期計画と短期計画に再分類することもでき、長期計画から短期計画が誘導される。