資金の調達と運用

「資金の調達と運用」に付いて、考えてみます。

資金調達方法としては、、、

(1)流動負債に属する源泉によるもの(イ,仕入信用の拡充、ロ,預り金、
ハ,短期借り入れ、ニ,手形割引)

(2)固定負債に属する源泉によるもの(イ,社債発行、ロ,長期借り入れ)

(3)自己資本(イ,増資、ロ,利益留保)

(4)投資資産.遊休資産の処分

(5)固定資産に投資されていた資本の流動資産化をもたらす手続きとして減価償却

等が、あります。

資金調達にあたって忘れてはならない課題は、自己資本比率の向上である。
総資本に占める自己資本比率を高めることで、「資本構成の是正」ともいう。

戦後、高度成長政策がとられ、設備投資が急増しました。
これら恒久的資金需要は自己資本によって調達するのが原則であるが、急増した
設備投資資金は、増資や自己金融によってはとうてい間にあわなかった。

そこで勢い外部金融に依存せざるを得なくなり、負債超過の現象が生じた。
特に借り入れの対価である金利は税法上損金算入が認められが、増資の配当は利益
処分扱いとされていたため、増資より借り入れが好んで用いられた。
そのため、自己資本が負債の割に減少し、自己資本不足の現象が生じた。

この状態を打破し流動性や安全性を確保するには、自己資本比率の向上が強く
望まれる。

農業経営においても、農業構造改善事業等により資本装備の高度化が進み農業の
近代化に大きな役割を果たしてきたわけでありますが、今後は自己資本比率を高める
努力が必要であるとおもわれます。


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