かぜをひいたときに、のどの奥の方が腫れて、ケンケンとかんだかい咳(犬がほえるような咳)がでます(喉頭炎)。声がかすれたり出なくなったりします。のどの腫れがさらに強くなると、息をすうときにヒューヒューと音がするようになり、息がすいづらくなります(この状態を仮性クループといいます)。さらに進むと息がすえなくなることがあります(入院治療が必要です)。
短時間に状態が悪くなることがある、治るまで気の抜けない病気です。
股関節(足のつけ根の関節)が、生まれつきはずれかっかていたり、はずれていたりする病気です。
股関節の開きが悪かったり、動きが制限されます。早期発見早期治療が必要です。明らかに脱臼しているような場合は、下肢の動きの悪さ(左右差など)で早くから見つかります。脱臼しそうになっている場合は、3~4カ月健診で見つかることが多いです。健診を忘れないようにしましょう。
気管支の過敏性がみられ、このため気管支が収縮して咳とともに呼吸困難がみられます。発作的に起こり、繰り返されます。
症状は、咳とヒューヒュー・ゼーゼーする呼吸になり、息を吐き出しにくくなります。これらの症状は夜間に強くなる傾向があります。横になれず、話ができなくなり、顔色が悪く手足が冷たくなってきたら呼吸困難が強いサインで、注意が必要な状態です。
原因は、家の中のほこりやダニ、カビ、動物の毛やフケ、花粉、食物などのアレルギーであることが多いです。悪化させる原因として天候の変化、感染、運動、大気汚染、たばこの煙り、化学物質の吸引、ストレスなどがあげられます。
アレルギーの検査をして、原因がはっきりしたらできるだけその原因物質を遠ざけるようにします。
薬物治療は、気管支喘息がどの程度の状態であるかによって決められます。
全身の血管に炎症をおこす病気です。とくに心臓の血管(冠動脈)に障害をおこすことが知られています。
主な症状:以下の症状がいくつかそろってはじめて診断ができます。
1)38℃以上の発熱が5日以上続きます。
2)手足の先が硬く腫れ、良くなってくると指先から皮膚がむけます。
3)体に発疹がでます。
4)目の白いところが充血し、赤くなります。
5)口唇が赤くなり、いちごの表面のように舌がブツブツとなります。
6)首のリンパ節がはれます。
原因はまだ分かっていません。
入院して治療するとともに、困った合併症(冠動脈瘤など)がでてこないか定期的な検査が必要になります。
1年を通じて症状のでる通年性タイプと、ある花粉の時期に一致して症状が出現する花粉症に大きく分けられます。
症状は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりです。副鼻腔炎を併発することがあります。
通年性の場合の原因は、ダニ、家のほこり(ハウスダスト)やカビなどです。花粉症の場合は、頻度の多いものはスギやヒノキ(2~4月)、カモガヤ(5~7月)、ぶたくさやヨモギ(8~9月)などです。
食物の成分に対しての体の過敏反応です。
症状は、食べた直後から30分以内に出現する症状と、数時間から48時間後までにみられる症状があります。
症状は、
皮膚には、発疹や蕁麻疹
呼吸器には、鼻水、くしゃみ、咳、ゼーゼー
消化器には、腹痛、嘔吐、下痢
などの症状がでます。
原因になるものは、乳幼児ではたまご、牛乳、大豆が多いようです。原因はいろいろですが、着色剤や防腐剤などが原因になることもあります。治療の第一は、食物アレルギーの場合には原因がはっきりしたら食べることをさけることです。出現した症状には、それぞれの症状に適した治療をおこないます。
赤くもりあがった、かゆみのある発疹が突然でます。そしていつも間にか消えます。また、でたり消えたり繰り返し慢性化することもあります。
原因は、食物アレルギーだけでなく他にもいろいろなことが考えられます。
慢性に経過する、カサカサしたかゆみの強い湿疹です。赤くなったり、ジュクジュクすることもあります。原因の多くはダニをはじめとした室内のほこりです。食物(卵、ミルク、大豆など)が原因になることもあります。
湿疹のよくでる場所は、乳児期では顔や頭から全身へ広がる傾向があり、幼児期以降になると首、肘や膝などの関節の裏側の目立つようになります。皮膚表面につくよごれ、汗や衣類などが湿疹へのさらなる刺激になったり、二次感染(細菌、カビなど)なども湿疹の症状をさらに悪化させることがあります。
溶連菌感染症(A群β溶連菌)がきっかけとなっておこる病気です。溶連菌がなおってから1~4週間あとで熱がでて、関節が痛がるなどの症状がでます。熱が続くようになり、あちこちの関節が痛くなり、心炎(心臓の炎症)・舞踏病・発疹や皮下結節(皮下の腫瘤)などの症状が出現します。入院治療し、退院したあとも長期にわたる経過観察が必要な病気です。
注意:溶連菌の感染がきっかけとなっておこる病気ですので、なによりも溶連菌感染症になったら充分な治療とその後の経過観察が必要です。
皮膚や粘膜に明らかな原因(打撲など)もないのに、出血斑(青あざや赤い点状出血))が出現します。
この出血斑は、血管壁の異常によって血液が漏れやすくなるためにおこります。おなかや関節を痛がることもあります。また、腎炎を合併することがあります。原因は明らかではありません溶連菌感染が関与しているものがあります。
皮膚や粘膜に打撲など明らかな原因がないのに出血斑が出現します。
この紫斑病は、血液を固まらせる成分である血液中の血小板が減少するために出血しやすくなる病気です。鼻出血など本来は軽い傷からの出血も、血液が固まりにくいので止まりにくくなります。
細菌やウイルスによる感染症が治ってから約2~3週間後に腎炎が発症します。溶連菌感染症が原因になることが多いようです。
症状は、血尿(尿中に赤血球がもれます。尿の中への赤血球のもれが多いと赤茶ぽい尿の色になります。)・高血圧(血圧が高くなります)・浮腫(目がはれぼったくなり、足がむくみます)。
むくみや高血圧があるうちは、入院して安静にし、水分・塩分・たんぱく質などを控えた食事をします。
長い間ゆっくりと進行し、治りにくい腎炎を総称しています。腎臓の糸球体が傷害されて、蛋白尿や血尿がでます。
症状は、病気の初期には自覚症状はほとんどなく、学校検尿などで偶然にみつかることが多いです。病気が進行して腎臓の働きが極端に悪くなるとはじめて身体がだるい、気持ちが悪い、食欲がないなどの症状が出てきます。慢性腎炎にはいろいろなタイプがあり、そのタイプと程度によって治療の方針がきめられます。
尿中にたんぱく質がもれ出てしまうため(蛋白尿)、血液中のたんぱく質が減少して(低蛋白血症)、このため身体がむくんできます(浮腫)。また、感染に対する抵抗力が弱くなります。
特発性(微小変化型)と呼ばれるものがほとんどですが、他の病気から起こってくる続発性ネフローゼ症候群もあります。
こどものネフローゼ症候群は、繰り返して悪くなること(再発)が多いです。
尿路とは、腎臓から腎盂・尿管・膀胱・尿道までをいいます。
尿道炎・膀胱炎:おしっこの回数がふえます。尿を出す時に痛みを伴い、尿をだしてた後でも尿が残っている感じがします。
腎盂炎・腎盂腎炎:膀胱炎の症状に加えて、熱が高く、寒さやふるえがきます。腰が痛くなります。尿路にもともとの異常がある場合がありますので、このもともとの異常がないか検査が必要になることがあります。
脳や脊髄を包んでいる髄膜の炎症で、神経の症状がみられます。
主な症状は、発熱・頭痛・吐き気・嘔吐です。
ただ、新生児・乳児では症状がはっきりしないことがありますので、からだ全体の反応に注意することが必要です。
脳の病気です。意識がなくなり身体と手足をガクガク振るわせるもの以外のてんかん発作もあります。
例をあげるとただ意識だけがなくなりボーとする発作や、からだの一部分だけがけいれんする発作、特別な動作をする発作、まったく瞬間的におわる発作などがあります。
からだの脂肪組織の量が過剰に増加した状態です。(太ってみえてもスポーツ選手のように筋肉が増加した状態は肥満ではありません。)
単純性肥満:過食と運動不足によって生じる肥満です。
症候性肥満:いろいろな病気に伴って起こってきた肥満です。肥満をおこすなんらかの原因を持っています。
肥満度 (%) =(実測体重ー標準体重) / 標準体重 × 100
軽度肥満=20~30% 、中等度肥満=30~50% 、高度肥満=50%<
肥満を放置すると、将来に高血圧・高脂血症・糖尿病・脂肪肝などの成人病の発症が心配されます。
血液中のブドウ糖をエネルギーとして利用するには、すい臓から分泌されるインスリンが必要です。しかしこのインスリンが分泌されないため血液中のブドウ糖が利用できず、血液中のブドウ糖が増えて非常に多くなり腎臓からあふれでて尿中にでてきます(尿糖陽性)。
症状は、多尿多飲(いっぱい尿がでるので、いっぱい水分をとらなければなりません。夜でもまくらもとに水をおいて、飲んではトイレへ行きます。)。また、急速にやせてきます。
頚部の甲状腺が腫れてくる病気で、多くは全体的に腫れてくるバセドウ病です。腫れた甲状腺で甲状腺ホルモンが異常にたくさん作られて、このホルモンが血中にでてくるためいろいろな症状がでてきます。思春期の女性に多い病気です。
症状は、眼がとびだしているくらいにみえ、落ち着きがなくなり、食欲があるのにやせてきて、胸がどきどきし手がふるえ、汗をたくさんかきます。
女児では8歳以前、男児では9歳以前になんらかの2次性徴が出現した状態です。
症状:以下の症状が1つ以上みられる。
男児では、9歳未満で睾丸、陰茎、陰嚢などのあきらかな発育がおこり、10歳未満で恥毛の発生がみられ、11歳未満で腋毛、ひげの発生や声変わりをみる。
女児では、7歳未満で乳房発育、8歳未満で恥毛発生・腋毛の発生・外陰部早熟(小陰唇色素沈着)、9歳未満で初経をみる。
特別な病気に伴って起こってくる場合がありますので検査が必要になります。また、放置しておくと身長の伸びが止まってしまうことがあります。
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