[愛媛・松山の歴史と文学を歩く]

花の独り言 自由律句集
千尋
B6判・85p
¥1000+税

 

松山の地に女流自由律俳人が誕生した。
 近代定型俳句の聖地・松山に忽然と現れた自由律の女流俳人・千尋。
 人間情念の底に深い自然の真実がささやかれ、それはそのままかけがえのない、独りの今日を生き、ここに生かされ、呼吸しながらの解放された自由な世界である。
 純粋な基盤に自分を位置づけ、素朴な胸を充たすロマンチシズム。
 句は生活であり、人格である。自然の季節は、やがて心の季節となり、肉体の季節となる。目醒める大地を育む太陽の光は惜しみなくそれに注ぐであろう。
 十六夜柿の会代表  高橋正治

春宵刻をさぐる指先のたくらみ
 私は、常にミステリアスな存在でいたい。
 謎のベールを被った女ではありますが、ここに、確かに生きております。作句を始めた30歳頃から40歳頃まで作品を中心に、その年代にしかできないであろうロマンチシズムの追求を、自由に生きるひとりのおんなのつぶやきとして、句集にまとめてみました。

 謎は謎として受け止めていただければ幸いです。   千  尋

花の独り言(序)…………1
うぬぼれの春(春)…………9
八月のしめった肌(夏)…………20
曼珠沙華に魔物をにつけた(秋)…………38
遂げられない夢を抱いて(冬)…………54 

 

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