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[声に出して味わう子規] |
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声に出して味わう子規
福田 雅世
A5判・105P・練習用CD付き
¥1600+税
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子規さんの作品をもっと読みたい。できれば声に出して読みたい。
自分のライフワークを「朗読」であると見定めて、さまざまな作品を読
むなかで、そういう思いがだんだんと強くなってきました。
子規さんといえば、なんといっても「俳句」ですが、私は俳句を嗜まないため、ちょっと遠い存在でした。でも、正岡子規生誕の地に居を置きながら、子規作品に触れないのもどうかと思い、随筆などにも挑戦してみたのです。しかし読めない字があったり、意味や解釈がわからなかったりして、結局途中で諦めてしまうことがほとんどでした。
そんな中で、唯一朗読会で読ませていただいたのが「九月十四日の朝」でした。読んでみると、見たもの聞いたものを、臨場感豊かに伝えるのびやかな文章、その奥に見え隠れする深い想いに心が震えるようでした。
こんなにすばらしい文章を読まないなんて、あまりにもったいない! 今、声に出して読むことが、脳や心に良い効果をもたらすといわれ、推奨
されています。その読むためのテキストに、ぜひ子規さんの作品を加えて
ほしいと考え、声に出して読むための「子規さんの本」をつくってみようと思い立ちました。
心がけたのは、とにかくわかりやすく、読みやすく、ということです。
できるだけ作品の雰囲気を損なわない範囲で、原文の漢字・送りがなをひらがなにしたり、現代文に置き換えたりしています。
昔、学びの第一歩は声に出して読むことでした。かつて、子どもたちは難しい『論語』などを声に出して読み、暗記してその中からたくさんのことを学びとっていました。お腹から声を出すこともそのひとつです。
黙読し、頭で読むだけではわかりにくかったことが、声に出して読むことで初めて理解できることもあります。
文章の持つ、本当の姿や美しさにどうぞ触れてみてください。 |
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◆はじめに
リズミカルに読んでみよう
◆七草
◆雲
◆子規がロンドンに留学中の夏目漱石にあてた手紙
◆子規を聞く
発声練習 大きな声で読んでみよう
◆刺客蚊公之墓碑銘
◆父の墓
俳句・短歌で練習しよう
★ 俳句で練習しよう
こんなふうに練習してみよう
豊かなオノマトペを声に出してみよう
言葉の語感を意識した滑舌練習
★ 短歌で練習しよう
短歌の基本の読み方
音読から朗読へ 作品に合った伝え方を考えてみよう
◆くだもの ◆夢 ◆墨汁一滴
◆飯待つ間
変化をつけてみましょう!
◆九月十四日の朝6
朗読力は人間力 ◆日本語の美しさは母音でつくる9
◆魅力的な発音をつくる子音01
◆朗読力は生きる力2
◆おわりに |
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子規に関する本はたくさんありますが、愛媛で初めて、子規の作品を声に出して味わっていただくための本が出ました。
著者の福田雅世さんは、現在、「SORA朗読研究所」を主宰し、朗読会や、朗読公演を通じて、人本来の声の力を取り戻す活動をしている人。子どものころから人との会話やコミュニケーションがうまくいかなかったのが、演劇を経験し、正しい声の出し方を学ぶことでその悩みを解消することができたため、美しい日本語の音を伝えていくこの仕事を始めたそうです。
今回、その題材として取り上げたのが「正岡子規」の作品。子規は短い生涯にもかかわらず、俳句、短歌、詩、随筆、紀行文、写生文、小説など、ぼうだいな作品を著しました。そのなかから、声に出して読んだとき、そのユーモアや心情、あるいは目の前でその情景を見ているかのような臨場感溢れるものを選び出しました。
比較的わかりやすい作品を選んではいますが、現代人には少し難しいものもあるため、読みの難しいものにはふりがなを振って誰にでも読めるものにし、CDを付け、耳で聞いて練習できるようにもしていますので、子どもからおとなまで子規さんの作品を味わってもらうことができます。俳句に縁のない人には、ちょっと遠い存在だった子規さんも、身近に感じてもらえること間違いなしです。 |
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