今治城の近くに住んでいるので、犬をつれての散歩は、お堀を回る。今治城の堀は、海水を取り入れたもので、海水魚が泳いでいる。ボラや黒鯛が顔をのぞかせ、たまに河豚が胸ビレを一生懸命に動かしている姿を見かける。
犬の散歩の途中、魚が堀から飛び出すシーンを見ることがある。高いときには1m以上も飛び上がり、三段跳びをすることもある。静かな水面に波紋を投げかけるのである。
この空飛ぶ魚はボラだ。夏が近づき、水の温度に耐えかねて空中に飛び出すのかと思っていた。ガーシュインの「サマータイム」の一節、Fish are jumpin' And the cotton is highからの印象である。ところが、このボラのジャンプ「空飛ぶボラ」現象の理由は解明されていないという。驚いての行動か、水中の酸素欠乏なのか、定かではない。
空飛ぶボラが何を夢見ているのか、知りたい気がする。