冠山〜平家平

[所在地]愛媛県別子村山〜高知県本川村

[登山日]1997.11.23

[参加数]11人

[概要]別子山村の住友フォレスタ−ハウスより整備された登山道を一ノ谷越から冠山に登り、平家平を経て起点に戻ってくる周遊コ−ス。稜線上は、ほとんど笹原ですこぶる展望が良い。冠山から平家平へはきついアップダウンも少ない天上の楽園で、ゆっくりと歩いてゆきたいところである。平家平は伝説の山。安徳天皇をはじめ、知盛、教盛ら平家一門が越裏門に向かう途中、しばらく滞在されたという。向かいの稲叢山を見ながら、そんな古代のロマンに浸るのもよいだろう。帰路は三森山途中の鉄塔手前より北斜面を下る。沢沿いは少し道が悪い。なお、登山道はほとんどが住友林業の私有地なので、フォレスタ−ハウスでの記帳を忘れないようにしたい。

[コ−スタイム]

住友フォレスタ−ハウス(7:20)―なすび平(9:20)―一ノ谷越(10:20)―

  ―冠山(11:20)―平家平(12:20) …昼食… 発(14:00)―

  ―鉄塔分岐(14:25)―フォレスタ−ハウス(16:20)

[登山手記]冬型の気圧配置が緩みつつあって、朝方は小雪の混じる寒い曇り空でしたが、次第に晴れて午後は快晴となりました。フォレスタ−ハウスに記帳のあと、沢沿いの整備された道を進みます。斜面に取り付き、車の通れる中部歩道を横切り、馬道の別れより続く上部歩道に合流するとしばらくは水平道となります。ところどころ道が崩れてガレ場となっていますが、よく踏まれていて難なく通過できます。しかしわりと急斜面なので注意が必要です。水平道をゆくと灌木の中に石垣の残る集落跡を過ぎますが、ここが有名な「なすび平」です。一ノ谷を越えてゆく中持衆の宿屋があったところで、吹雪の夜に山女がなすびを売りに来たという妖怪譚を残しています。ここより一登りで一ノ谷越着。とにかく風が強く寒い。木々は霧氷に覆われて白一色です。南斜面は樹氷、北斜面は笹原が続き冠山に到着。天候悪く、視界悪く何も見えない。それでも、みんなで元気に記念撮影して平家平に向かい始めると、太陽が出はじめ頂上に着いた頃には360°展望となりました。西は冠山、笹ヶ峰、沓掛、東に大座礼山、南に稲叢山、北に、法皇連山とよく見え笹原の中でゆっくりと休息し楽しい登山でした。帰りはガイドブック通りに鉄塔分岐より北斜面を下りましたが、沢沿いは少し道が悪いので注意してください。また途中一カ所に、鉄塔巡視路のためのしっかりした鉄橋がありますが渡らないように注意してください。赤テ−プを頼りに沢から離れないようにしましょう。最後に立派な吊り橋を渡り、ゲ−トをくぐるとフォレスタ−ハウスはすぐそこです。管理人のおじさんに下山報告をすると、絵はがきをいただき、本当によい記念になりました。ありがとうございました。