[所在地]愛媛県川内町〜面河村
[登山日]1998.3.29
[参加数]10人
[概要]石墨山の登山ル−トは、唐岬の滝から整備されている。滝から見る「法師権現」の尖峰は登高欲をかきたてる。しばらく山道を辿ると、平坦な植林の中に東温高校の山小屋を見る。割石峠である。ここから斜面の急登(本当に急登である)に汗を流すと、稜線にでて陣ヶ森や皿ヶ峰が見渡される。あとは頂上まで稜線上の一本道。一ヶ所、岩場があるが特に問題はない。頂上は展望のきく笹原で、石鎚連峰が美しい。さて、赤鬼法性院のミイラは南に派生する尾根を下って、標高1200m付近の岩場にあるというが、道もなく発見できなかった。
[コ−スタイム]
唐岬の滝(8:00) ― 割石峠(8:50) ― 石墨山(10:30)…南斜面探索…
石墨山(14:00) …昼食… 発(15:30) ― 唐岬の滝(17:00)
[登山手記]石墨山頂上までは、ル−トも整備されていて快適ですが、割石峠からの斜面は結構きつかったです。我慢して稜線にたどり着くと、展望も開け疲れも吹き飛んでしまいます。頂上までは、まだしばらくありますが、小さな岩場や細尾根が混じって楽しい道です。頂上は石鎚方面の展望に優れ、堂ヶ森や西の冠岳、その奥に残雪の光る石鎚山の本峰が覗いています。さて、本日の目的は、南斜面を下って、2万5千分図に記されている岩場(1200m付近)を発見することです。ここには、「赤鬼法性院」という行者のミイラがあるとのことです。伝説によると、怪力の大男で大蛇退治や直瀬村を転石から救った恩人として、「石墨大権現」として祀られているそうです。いわゆる即身成仏であったらしく、死期を悟って独り岩場で五穀を絶ちながらミイラとなったとのことです。ミイラといっても骨だけのようですが、50年前までは確かに岩場にお堂があって、その中にバラバラの骨が納められていたことが確認されています。その発見を期待して、稜線の笹原を下ってゆきます。道はなく、次第に灌木とスズタケのブッシュとなりヤブコギを強いられます。稜線をはずさないように下ると緩斜面になって方向が今ひとつわからなくなりましたが、4台の無線機を駆使して手分けして付近を探索しました。それらしい岩場も植林の中に認められましたが、お堂やミイラは結局発見できませんでした。失望しながら、頂上までの登り返しのきつかったこと!みんな、期待していただけにトボトボ帰る山道は、長く感じました。再チャレンジを期して、皆様からの新しい情報をお待ちしています!