私のスクラップ帳から
その11


「NPO法人 禁煙推進の会えひめ」
旧「NPO法人 禁煙推進の会えひめ


平成16年後半です。スクラップ帳1、2、3、4、5、6、7、8、9、10と同じく、印はたばこのプラス面に触れたものです。(平成16年7月記)


喫煙で年間483万人死亡 全世界の死因の12% 1位は心臓血管病 米研究グループが調査

 喫煙が原因で2000年の1年間に死亡したと考えられる30歳以上の人は、全世界で483万人に達し、死因の12%を占めるとの調査結果を、米ハーバード大のマジド・エザッチ博士らの研究グループが25日までにまとめた。先進国と発展途上国の死者はほぼ同数だが、途上国ではアジアや西太平洋地域に集中。死因となったのはいずれも心臓血管系の病気が1位、途上国では慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)など呼吸器系疾患の割合が高い傾向が見られた。喫煙による死亡数は従来約500万人とされてきたが、地域や死因別に詳細に推定したのは初めて。研究グループは「地域ごとの喫煙傾向の特徴も踏まえ、途上国などでの対策を強化しなければ、健康被害はさらに深刻になる」と警告している。研究グループは、世界保健機関(WHO)が分けている世界6地域を、先進国と発展途上国、子供の死亡率などで、さらに計14ブロックに細分。喫煙と肺がんに関する研究データなどから、地域ごとに喫煙による死者数を推定した。合計483万人の死者のうち、女性は2割。途上国では死者の集中地域があり、インドやバングラデシュなど7カ国のブロックと、中国やカンボジアなど22カ国のブロックで、死者がそれぞれ約80万人に達した。先進国での死因は心臓血管の病気が一番多く約100万人。次いで肺がん(約50万人)、COPD(約30万人)の順だった。一方、途上国のCOPDの比率は先進国の2倍以上で、他の呼吸器疾患も含め全体の4割を占めた。研究グループは、石炭や動植物由来の燃料で家の中の空気が汚れていると、たばこにより体への影響がより強められる可能性を指摘している。(平成16年12月)−共同通信から

たばこ対策専門官新設へ 厚労省、国際条約発効で

 たばこの悪影響から健康を守ることを目指す「たばこ規制枠組み条約」が来年2月発効の見通しになったのを受け、厚生労働省は18日までに「たばこ対策専門官」を新設することを決めた。世界保健機関(WHO)や欧米諸国では、たばこ規制の専門官が活躍中。厚労省は来年度中にも、生活習慣病対策室に医師資格を持った技官を配置する計画で「未成年者の喫煙抑制や、たばこによる死亡者の低減など、一層充実した対策を行いたい」としている。条約は、たばこの害についての警告をたばこ包装の30%以上の面積に表示する義務や、発効から5年以内にたばこ広告を全面禁止することを規定しており、専門官はこれらの徹底や総合対策の取りまとめを進める。健康被害がより深刻な未成年者対策にも力を入れ、未成年者が自動販売機を利用できないような措置、体への影響についての普及啓発も推進。(平成16年12月)−共同通信から

元愛煙家県議と嫌煙家・片山知事、県議会で論戦 /鳥取

 庁内の分煙政策を巡って、“元愛煙家”の県議と“嫌煙家”の片山善博知事が15日、県議会で火花を散らした。昨年度のたばこ税のうち12億4000万円が県で執行されたとして、県議が「税収確保を求めれば健康が損なわれる。健康を欲すれば税が減る」と主張すれば、片山知事は「時代のすう勢で減っていく税だ。税体系の見直しが必要」と応じ、相譲らなかった。県は、受動喫煙を防ぐ措置を公的施設に設けるよう求めた健康増進法に基づき、昨年度末までに議会棟を除いて分煙化をほぼ完了。産業医が禁煙支援を行うプログラムも用意して対応しているほか、今月から本庁内のたばこ自販機を撤去した。これを受け、福間裕隆県議(会派「信」)が「たばこは文化。喫煙者を締め出す施策は不公平だ」などと主張。片山知事は「喫煙者の医療費もばかにならない」と切り返した。福間県議が持論を展開すると、喫煙県議から「そうだ」の声が飛ぶなど、議場は今議会一の熱気に包まれた。福間県議は2年前まで1日40本吸っていた元愛煙家で、片山知事はかつてぜん息で悩み、職員に禁煙を推奨する嫌煙家。(16年12月)−毎日新聞から

受動喫煙防止策を徹底せよ

 たばこの煙には、ダイオキシンを含む約60種類の発がん物質やヒ素など約2百種類の有毒物質が含まれている。喫煙者だけでなく、周りの人に受動喫煙被害を及ぼすことが明白になり、昨年5月に健康増進法が施行された。同法では「多数の者が利用する施設を管理する者は、受動喫煙を防止するために必要な措置を講ずるように努めなければならない」と規定されている。一部の学校や病院では順守されつつあるようにも思うが、飲食店、タクシー、ゴルフ場、ホテルなどのほとんどの施設では対策がなされていないのが現状のようだ。「禁煙席をお願いします」というだけで反対に「煙たがられる」飲食店もある。施設管理者の皆さまには同法の順守をお願いしたい。最近の日本たばこ産業(JT)の発表では、成人の喫煙率は3割を切ったという。喫煙場所を減らすことは喫煙者の禁煙意識を高める効果もある。たばこの害に対する正しい知識を持って喫煙者、非喫煙者の健康を守って欲しい。(医師)(平成16年12月)−愛媛新聞から

禁煙すればストレス軽減する

 「仕事でストレスがたまるから喫煙をする」と言う人がいる。「それ程ストレスがたまるなら、せめてたばこくらいお吸いなさい」と容認する人もいる。喫煙で本当にストレスが解消できるのなら結構なことかもしれない。しかし、たばこに含まれる約4千種類の化学物質は決してストレスを解消してはくれない。喫煙によってニコチン依存症になった病的な思考回路は、一服することによって一時的にその機能を取り戻しホッとしているだけである。有害物質を取り込んでホッとしているというのは異常というほかない。まさに麻薬や覚せい剤中毒者のそれと同じである。ストレス病の代名詞ともいえる胃かいようは、喫煙により悪化することはあっても、治るということはありえない。不眠やうつ病になる危険性も高くなる。ストレスをため込んだ人の喫煙を容認することは、がけから落ちかけた人の背中を押す行為と同じである。ストレスは禁煙することによって必ず軽減する。上手に禁煙するために禁煙外来を受診することをお勧めする。(医師)(平成16年12月)−愛媛新聞から

男性医師の喫煙率21.5%に減少ー日本医師会調査

 「医師でも禁煙は難しい?」――。日本の男性医師の喫煙率は、以前より減少しているものの、欧米に比べ依然高い水準にあることが7日、日本医師会が行った調査で分かった。調査には、無作為に抽出した医師約3600人が回答した。男性医師の喫煙率は21・5%で、前回調査(2000年)の27・1%に比べ、6ポイント近くも減少した。女性は5・4%で前回(6・8%)よりわずかに減った。日医によると、男性医師の喫煙率は米国では3―5%、イギリスでは4―5%、ニュージーランドでは5%だという。日医は、「医師の喫煙が減少傾向にあるのは望ましいが、未回答者を含めた全体の喫煙率は調査結果よりも高いことが推測される。今後も喫煙防止運動が必要だ」と指摘している。(平成16年12月)−読売新聞から

【主張】たばこ規制条約 発効までに環境の整備を

 最近はレストランに行くと「喫煙席なら空いていますが」といわれることが多い。ホテルを予約しようとしても「禁煙室は満室です」という。たばこの害を意識する人が増えているのに、社会がそうした趨勢に対応しきれていないことを示す現象だろう。世界保健機関(WHO)は1日、たばこ規制枠組み条約が来年2月28日に発効すると発表した。発効に必要な40カ国の批准が、先月30日のペルーの批准書提出により、そろったからだ。条約は昨年5月の世界保健総会で採択され、日本は今年3月に署名、6月に批准手続きを行っている。WHOによると、世界では現在、年間5百万人がたばこの害によって死亡し、対策をとらなければ2020年にはその数が1千万人に増えるとの試算もある。「たばこは使用者の半数に死をもたらす唯一の合法的製造物」であり、現在の世界の喫煙人口13億人のうち、6億5千万人はたばこが原因で死亡するおそれがあるという。また、日米の公衆衛生の専門家らがまとめた『ニッポンの「たばこ政策」への提言』によると、健康に及ぼすたばこの害が公式に報告されたのは1964年の米国公衆衛生総監諮問委員会の報告書で、この報告書は喫煙と肺がんの因果関係を明らかにし、米国政府に対策をとるよう求めた。以後40年の研究の結果、喫煙は肺がんだけでなく、喉頭がん、胃がん、虚血性心疾患、脳血管疾患、流産など約四十種類の疾患の原因となることが明らかにされたという。たばこの害に疑念を挟む余地はないし、「それでも吸いたい」という喫煙者の論理を認めたにしても、社会が健康に対するリスクを低減させる努力を怠っていいとい
う話にはならない。条約の発効で、5年以内にたばこの広告は原則として禁止され、3年以内にたばこ包装の主要面の30%以上に健康被害への警告を載せることが義務付けられる。被害が低いような印象を与える「マイルド」といった商品名も禁じられることになる。こうした規制とあわせ、飲食店の禁煙席やホテルの禁煙ルームの大幅な拡大、公共施設での禁煙など、たばこを吸わない社会環境の整備も今後、一段と求められるだろう。(平成16年12月)−産経新聞主張から

受動喫煙で乳がんリスク2・6倍…厚労省調査

 喫煙習慣がないのに職場や家庭などでたばこの煙を吸ってしまう女性は、そうでない非喫煙女性に比べて2・6倍も乳がんになりやすいことが、厚生労働省研究班(班長・津金昌一郎国立がんセンター部長)の大規模調査で分かった。喫煙と乳がんの関係は、これまであまり明確でなかった。研究班は、1990年から10年間、岩手や長野など4県に住む40―50代の女性約2万人を対象に、生活習慣とがんなどの病気の関係を追跡調査した。その結果、閉経前の女性の場合、喫煙者が乳がんになる割合は、非喫煙者の3・6倍もあった。非喫煙者でも受動喫煙があると、乳がん発症率が2・6倍になった。閉経前は乳がん発生にかかわりが深い女性ホルモンの働きが活発で、たばこの影響が出やすいと考えられるという。閉経後の女性では、喫煙による差はみられなかった。研究班の花岡知之・国立がんセンター予防研究部室長は「喫煙や受動喫煙を避けることが、乳がん予防の一歩につながることを示す結果」と話している。(平成16年12月)−読売新聞から

たばこ規制条約、来年2月末に発効 WHO発表

 世界保健機関(WHO)は1日、喫煙による健康被害の防止をめざす「たばこ規制枠組み条約」が来年2月28日に発効する、と発表した。40カ国が批准書を国連に寄託してから90日後に発効する規定。喫煙に関連した死者が世界で年500万人に達する危機的な状況の中、03年5月のWHO総会で承認されてから2年足らずの異例のスピードで発効することになった。たばこ規制の動きが加速しそうだ。40番目の批准国はペルーで、30日に寄託した。日本は04年3月に署名、同6月に批准した。公衆衛生分野では初の多国間条約で、たばこの消費を減らすため、広告の原則禁止や重課税化の方針などを盛り込んだ。包装の30%以上を健康警告表示にあてることや、たばこ自販機について未成年者が利用できないようにすることも規定した。批准国は発効後、一定期間内に国内法と規則を整備し、消費削減策の実施が義務づけられる。さらに発効後の1年以内に締約国会合が開かれ、条約の「肉付け」が進められる。条約に署名したのは167カ国と欧州連合(EU)。今後も批准国は増える見通しだ。(平成16年12月)−asahi. comから

「隣煙車両」にご注意=禁煙席でも基準3倍の粉じん−新幹線、特急の煙害を初調査

 新幹線などで喫煙車両が満席の場合、隣り合わせの禁煙車両では、空気の流入によって、最大で法定基準の3倍の粉じん濃度が記録されていることが1日、東大大学院医学系研究科の中田ゆりさんと、産業医科大の大和浩・助教授の調査で分かった。新幹線や特急の煙害調査は初めて。調査はJRの新幹線や特急電車の(1)喫煙車両(2)喫煙車両に隣接する禁煙車両(3)喫煙車両と隣接しない禁煙車両−にそれぞれ粉じん計測器を持ち込み、抜き打ちで行った。(平成16年11月)−時事通信から


県庁や公共の場 完全禁煙に

県庁や公共の場 完全禁煙に

 先日、県立高校の先生と話す機会があった。喫煙者である彼は次のようなことを言った。同じ県職員でありながら県庁に勤務する職員は喫煙可能なのに、自分たちは学校内禁煙のため吸えない。これには納得がいかないー。これに対して私は、県に庁舎内を完全禁煙とするよう要望を出していることを説明し、「あなたは生徒へのロールモデルとして禁煙すべきではないか」と答えた。 同じ県職員なのに、一方は喫煙可で一方は禁止というのは一見おかしいかもしれない。だがそう思うのは、喫煙の害を知らないためだ。公務員は法律を守り、たとえ努力規定であっても尊重する義務があるのではないか。それから言えば、学校や病院など利用者の多い施設の管理者に、受動喫煙防止に必要な措置を講ずるよう求めた健康増進法の趣旨を尊重し喫煙しないという行動が必要だろう。長野県は田中知事の決断により、庁舎をはじめ県の公共施設を完全禁煙とした。愛媛でも、喫煙室を廃止し、庁舎内完全禁煙を実施することを望む。県には、受動喫煙被害が懸念される公共の場所や飲食店内、交通機関などでの完全禁煙の指導もあわせてお願いしたい。(医師)(平成16年11月)−愛媛新聞から

喫煙で乳がん危険4倍に 閉経前の女性のみ影響

 たばこを吸う閉経前の女性は、吸わない人に比べ乳がんの危険性が約4倍高いことが、厚生労働省研究班(主任研究者・津金昌一郎国立がんセンター予防研究部長)の大規模疫学調査で分かった。国際対がん連合の専門誌に29日までに掲載された。受動喫煙でも危険性は上がるが、閉経後の女性ではこうした関係はみられなかった。研究班は「たばこの影響は、乳がんとかかわりの深い女性ホルモンの分泌が活発な状況下で現れやすいのではないか」としている。研究班は、40、50代の約2万人を10年間追跡。本人の喫煙や受動喫煙と、乳がん発症との関係を調べた。受動喫煙の有無は「喫煙者と10年以上一緒に住んだ」か「職場などで毎日1時間以上煙を吸う機会がある」場合で判断した。調査開始時に閉経前だった女性の場合、喫煙しているか過去に喫煙していた人の乳がん発症の危険性は、喫煙、受動喫煙ともない人に比べ3・9倍。受動喫煙のみの人でも、危険性は2・6倍に達した。研究班の花岡知之(はなおか・ともゆき)・同研究部室長は「乳がんでは、女性ホルモンに関係する要因を本人の努力で変えるのは難しいが、禁煙や受動喫煙を避けることなら可能だ。乳がん予防の第一歩として考えてほしい」と話している。(平成16年11月)−愛媛新聞から                            

今度こそは…

 たばこを吸い続けて30年以上になる。幾度となく禁煙もしたが、長続きしたためしがない。禁煙アメ玉をなめながら吸っているありさまだ。会社や公共施設では隔離された喫煙所、自宅では台所の換気扇を回しながらの一服。娘たちに「私たちの健康を考えてよ」と言われれば肩身も狭くなる。だが、換気扇の下で吸ってもだめらしい。煙が髪や洋服について運び込まれ、室内のニコチン汚染度が高くなるという。厚生労働省によると、ニコチンは毒物及び劇物取締法に指定された毒物。血管を収縮、血圧を上昇させ、コカインやヘロインと同等とされる依存性、中毒性がある。経口致死量は成人で0・06グラム。それなのに1日平均3箱を吸っている。これまで最も長く続いた禁煙生活は半月だった。だが、「もう大丈夫」と油断して、知人にもらった1本のたばこでいとも簡単に崩れた。自宅で注意してくれていた娘が今月、嫁いだ。「体を大切に、いつまでも健康でいてね」と言ってくれた。今度こそは……。(平成16年11月)ーasahi. comから

長野県庁や地方事務所が敷地内全面禁煙へ

 県の本庁や地方事務所の「敷地内全面禁煙」が来月1日から実施される見通しになった。「喫煙者の権利も認めるべきだ」と主張する地方公務員労組共闘会議(地公労)との間で労使交渉が続いていたが23日未明、決裂。松林憲治・県経営戦略局長は記者団に「予定通り実施する」と断言した。喫煙自由だった県庁舎が「原則禁煙」になったのは01年。庁舎の一隅などに喫煙室が設けられた。さらに田中知事は今年、「職員の健康のため」と敷地も含めた「全面禁煙」を打ち出した。地公労は猛反発し、「禁煙」は今年度の労使交渉の最大の課題になった。22日に始まった交渉はこの問題に多くの時間が割かれ、結局決裂した。県は25日の部長会議で、実施に向けた詰めの協議をする。地公労の中島武議長は「部長会議で『組合は反対している』との立場を明確にして欲しい」と訴えた。(平成16年11月)−朝日comから

女性の喫煙、吸う理由は「ストレス」、気になる影響は「健康」:ネット調査で明らか

 たばこを吸い始めたきっかけもやめられない理由も「ストレス・イライラ解消のため」が第1位−−。製薬会社のファイザーがこの10月に20〜40歳代の女性600人を対象として実施したインターネット上のアンケート調査で、ささやかな癒しを紫煙に求める喫煙女性の実態が明らかになった。調査によると、たばこを吸い始めた最大のきっかけは、「ストレス・イライラ解消のため」で35.0%だった。次いで「かっこいいと感じた」(20.7%)、友人・知人に勧められた(16.5%)の順。たばこをやめない理由も「ストレス・イライラ解消のため」が第1位で、実に64.7%もあった。2位の「(やめる)きっかけがない」を大きく引き離している。一方、喫煙することで気になることとしては、「健康への影響」が37.0%でトップ、次いで「煙やにおい」が15.5%、「肌荒れなど美容への影響」が13.7%で続いた。たばこを吸う時に気を付けていることとしては、「口臭対策」が第1位で30.7%、「髪や衣類のにおい対策」が16.0%、「肌荒れ対策」が11.3%で続く。女性の場合、いかに周囲に気付かれないで吸うかが身だしなみの重要な要素になっているようだ。実際、「喫煙していることを内緒にしている人はいますか」という問いには、成人でありながら、約2割は家族や恋人、職場など、喫煙を隠している相手がいると回答している。「内緒にしている人」がいないと回答したのは、過半数の57.7%だった。たばこをやめたいと思っているかという問いには、「常に思っている」と「ときどき思っている」を合わせると81.0%と圧倒的に多かった。禁煙に挑戦した回数に対する問いにも、「なし」は28.2%だけ。半数近い44.5%の喫煙女性が2回以上禁煙を試みている。肌荒れ対策が1割前後なのは、意外に低い数字だった。20歳代後半を過ぎた喫煙女性の肌は、男性の目でもひと目で分かるほど荒れている。最新の化粧品のカバー力が高いため、あまり気にならないのだろうか。(平成16年11月)−MedWaveから

COPDデー日本委員会 スパイロ検査で8.2%に閉塞性換気障害の疑い

 慢性閉塞性肺疾患(COPD)の啓発活動を展開する「世界COPDデー日本委員会」は16日、一般市民643人を対象に実施した肺機能検査(スパイロ検査)の結果を発表した。それによると、COPDなどの閉塞性換気障害の疑いがある人が8.2%(53人)だった。(平成16年11月)ー「じほう」から                        

会場でたばこ売らないで 万博協会に医師らが要望

 受動喫煙防止に取り組む医師らでつくる「子どもをタバコから守る会・愛知」は10日、2005年日本国際博覧会(愛知万博)協会に対し、会場内でのたばこの販売禁止などを要望した。これに対し協会側は「全面的に販売を禁止するのは難しい。喫煙所の利用など、喫煙者にルールを守るよう呼び掛けていく」とするにとどめた。協会の宮島寿男(みやじま・としお)事業運営本部長は、会場内にたばこの自動販売機を設置しないなど、受動喫煙防止に取り組む姿勢を強調。20?30の喫煙スペースを設ける方針も示したが、「守る会・愛知」の世話人代表で小児科医の中川恒夫(なかがわ・つねお)さん(51)は「喫煙所は、通路やトイレなどから最低20メートルは離れた場所に設置してほしい」と注文を付けた。(平成16年11月)−共同通信から

JT:たばこの「注意書き」 より大きく具体的に

 日本たばこ産業(JT)は5日、喫煙の危険性を警告するたばこの「注意書き」を、より具体的で目立つ表記に変えた新デザインを発表した。今月下旬から、変更した11銘柄を発売、残る86銘柄も来年6月末までに順次変更する。昨年11月のたばこ事業法改正で、これまでの「健康を損なうおそれがある」という表記から、具体的な健康への危険性を示すことが義務付けられたため。包装の側面1カ所の表記から、新デザインでは包装の表裏両面に各3割以上の面積割合を使って記載される。新しい文言は、「肺がんの原因の一つ」「心筋梗塞(こうそく)の危険性を高める」「乳幼児や子供、お年寄りの健康に悪影響を及ぼす」など8種類。2種類ずつ組み合わせて掲載する。「マイルド」「ライト」などの銘柄には、健康への悪影響が他のたばこと変わらないとの趣旨の文言を記載する。(平成16年11月)−毎日新聞から

たばこ規制枠組条約発行記念の催し−現在と将来の世代をたばこの害から守るために−

  11月27日(土)に標記の催しが日本医師会館で開催される。

「国会議員がまず受動喫煙対策を」

 分別をわきまえない大人の歩きたばこが子供たちに悪影響を及ぼしているとの指摘があるが、受動喫煙対策の現状にも問題がある。健康増進法では、多くの人が利用する施設の管理者に、受動喫煙の防止策を講ずるよう定めている。しかし、先日、首相官邸で行われた政府与党連絡会議の席上に灰皿が用意されているのを目にした。国会議員の会合が報道されると、机に灰皿があるのを目にする機会が多い。自分たちが定めた法律を自ら無視するかのような行為は、一般市民や子供たちが法律を守ろうという意識を低下させてしまうだろう。禁煙しなさいとは言わないが、せめて、室内での会議ぐらいは灰皿なしで行えないものか。国会議員という国民の代表が、分別をわきまえないはずもなかろう。恐らく、会議の準備をする人たちが国会議員に気を使い過ぎるのが原因なのだろう。だが、それがかえってあだとなっていることを認識してほしい。まず、国会議員が健康増進法の趣旨を理解し、法律を遵守すべきではないだろうか。(医師)(平成16年11月)−読売新聞から

進まない受動喫煙防止対策

 健康増進法施行から1年半。県内の多くの施設で「全館禁煙」が広がってきたとはいえ、官公庁を筆頭に受動喫煙防止対策は進んでいない。法的に認められるている分煙を志向する官公庁も多く、厚生労働省基準の「完全分煙」を満たすものはほとんどないのが現状である。官公庁が「喫煙者対非喫煙者」の思考から、「なんちゃって喫煙室」を設けるのは税金の無駄遣いである。また喫煙室の整備そのものが「健康増進法」の趣旨としては、ちょっと違うのではないかと思わざるを得ない。そもそも健康増進法25条の最終目標は、たばこによる病気をなくすことであり、禁煙する人を増やすことで健康増進を獲得することである。「喫煙者対非喫煙者」という誤った対立軸に振り回されることなく、本質的な問題である「人類の健康対たばこ」を軸にした視点で考えれば、進めるべきたばこ対策は明らかである。(歯科医師)(平成16年11月)−愛媛新聞から


喫煙で歯周病の危険増大 歯科医学会が脱たばこ宣言

喫煙で歯周病の危険増大 歯科医学会が脱たばこ宣言

 日本歯科医師会の会員らでつくる日本歯科医学会は15日までに、喫煙によって歯周病などの危険が高まる上、治療効果も大きく低下するとして、たばこ社会からの脱却を呼び掛ける「脱たばこ宣言」をまとめた。横浜市で29日から開く総会で公表する。厚生労働省の統計によると、国内の2002年の喫煙率は約24%(男性は約43%)で減少傾向にあり、受動喫煙への対策を求めた健康増進法も昨年5月に施行された。しかし、同総会準備委員長の須田英明東京医科歯科大教授は「口腔(こうくう)保健や医療の面での取り組みは、まだ十分とは言えない」と宣言を出す理由を説明している。(平成16年10月)−共同通信)

病院のたばこ対策、総点検 厚労省、17万施設対象に

 厚生労働省は15日までに、全国すべての病院と診療所、歯科診療所を対象に、患者や家族が他人のたばこの煙を吸わされないよう「受動喫煙」対策に取り組んでいるかどうか調査することを決めた。医療機関の実績や機能を3年に1度調べている「医療施設静態調査」で、次回の2005年調査に受動喫煙対策の項目を追加、施設内で禁煙や分煙をしているか、対策をしていないかを尋ねる。結果公表は06年9月ごろの予定。全国に約17万カ所余りある医療機関のたばこ対策の全容をつかむのは初めて。昨年5月施行された健康増進法は、病院などの公共施設の管理者に対し、受動喫煙防止に努めるよう定めており、厚労省は国民の健康を守る医療機関の取り組みを調べて指導に生かしたい考え。今後は社会福祉施設などほかの施設の統計調査にも同様の項目を盛り込むよう、省内や他省庁に働き掛ける。医療施設静態調査は病床数などのハード面でなく、検査や手術の実施状況などソフト面を調べる調査。05年の調査は患者向けの医療事故相談窓口の有無なども新たに調べるという。(平成16年10月)−共同通信から

日本学校保健学会の要望書送付

 10月上旬に、日本学校保健学会から、「学校敷地内禁煙の早期実施等のお願い」を、全国42か所の教育長に送付しました。(平成16年10月)

県内にも「禁煙ビーチ」指定を

 今年の夏訪ねたハワイのビーチで、散乱するたばこの吸い殻の多さに閉口した。建物内が禁煙のため受動喫煙の心配がないと喜んでいたため、余計に目についた。アメリカのロサンゼルス市議会は市内の海岸全域を禁煙にする条例を施行している。北部に隣接する郡のビーチも禁煙指定区になっている。今後この動きが拡大する様子である。日本の中でも、兵庫県の日本海側の水がきれいといわれている竹野浜海水浴場では今夏から「禁煙ビーチ」の取り組みを始めている。禁煙派、喫煙派ともに、おおむね好評とのことであった。先ごろ梅津寺海水浴場の清掃ボランティアに参加したが花火のごみとともに、たばこの吸い殻が目立った。来シーズンに向け、海水浴場の受動喫煙防止と水に溶けないたばこフィルターによる生態系への悪影響を防止するため、県内すべての海水浴場を「禁煙ビーチ」とするようお願いしたい。(歯科医師)(平成16年10月)−愛媛新聞から

禁煙の不安 時間が解決

 昨年、教授会で医学部の全構内を禁煙にしたらどうかが話題になった。教授会では過去にも何度か禁煙が話し合われたが、私はその度に身の縮む思いでじっと時間が過ぎるのを待った。同じ思いをしているであろう、もう1人の存在が何とも頼もしかった。私の知る限り教授会の中で私と彼だけが喫煙者であった。医者でありながらたばこを吸う大罪を犯している共犯者。それだけで私は彼に深い同志のきずなを感じていた。しかしその日、彼はあえて発言した。「皆さんは私がたばこを吸っていると思っているかも知れませんが、禁煙しました」。 これで喫煙者は私だけになった。仲間はずれの恐怖は強烈であり、恐怖は人を動かす。私は決意し、禁煙を始めた。禁煙してみると、それまでたばこを吸うために生きていたことが分かった。たばこを吸うために、朝、寝床から離れる。至福の一服のために原稿を書く。やめたら何の楽しみもない。私は楽しみのない老後を想像して不安になった。しかし、大抵の不安は時間がたつと消える。人はただ待つことによって不安と戦う力が身につくこともある。禁煙して10カ月たつので、再び吸い始めることはないであろうと思って、この文章を書いている。最近禁酒も試みている。こちらの方はやめてまだ3日目なので、これ以上書くのはやめておく。(大学教授)。(平成16年10月)ーasahi.comから

「日本のタクシー 禁煙車増やして」

 マスコミ報道によると、タクシー乗務員らが「タクシー車内における全面禁煙化」を求めて東京地裁に提訴したそうだ。日本のタクシー総数は約26万台あるが、禁煙タクシーはそのうちわずか1.5%しかないという。仕事の関係で月に何度かタクシーを利用する機会がある。前に乗った人が喫煙したのか、運転手が吸っていたのか知らないが、たばこのにおいで気分が悪くなったことも多い。先日、国際医学会で研究発表するために英国へ行ってきた。エジンバラ、グラスゴー、ロンドンなどいくつかの都市でタクシーに乗ったが、いずれも車内禁煙となっていた。しかも、客席側がゆったりとしており快適であった。日本のタクシーの車内は本当に狭い密室空間であり、受動喫煙による健康被害は深刻となる。英国のタクシーは日本のような自動ドアではなかったが禁煙というサービス提供はとてもうれしかった。(大学教授)(平成16年10月)−山陽新聞から

地域独自にたばこ対策・厚労省が都道府県に補助金

 がんなどの危険が増す喫煙の対策を地域独自に考えてもらおうと、厚生労働省は2005年度、都道府県が立案する対策に補助金を出す「緊急特別促進事業」を始める。未成年者の喫煙防止策などについてアイデアを競ってもらい、効果の高い対策は全国に紹介する。喫煙者向けの「禁煙支援プログラム」実施を市町村に促すための禁煙指導マニュアルもつくる。事業は2年計画。全都道府県に一つずつ独自の対策を出してもらい、事業費の半額を補助する。05年度分として約2100万円を概算要求している。補助は(1)未成年者の喫煙防止対策(2)子供への影響がある妊婦や若い親の禁煙支援(3)受動喫煙対策が遅れている中小の娯楽施設などへの指導――が対象。国民全体の喫煙率が低下してきたにもかかわらず、未成年者に限ると男女ともに上昇傾向にあり、厚労省は6月にも警察庁、財務省と連名で関係業界に販売防止などを求める通知を出している。(平成16年10月)−NIKKEI NETから


中国、禁煙活動を強化

中国、禁煙活動を強化

 中国の上海で開かれたWHO・世界保健機関の西太平洋地域委員会第55回会議がこのほど閉会しましたが、中国衛生省の毛群安スポークスマンはこの会議で、「中国は喫煙による危害を減らし、国民の健康を守るため、引き続き措置を講じて、禁煙の度合いを強めていく」と述べました。 喫煙によって、肺がんや心臓病など多くの病気に繋がっています。現在世界には、約11億の喫煙者がいます。中国のタバコの生産量と消費量は、いずれも世界の三分の一以上を占め、15歳以上の喫煙者は3億5000万人を数え、毎年喫煙によって死亡した人数は100万人に達しました。 現在、禁煙活動は中国衛生省の関係部門の急務となっています。衛生省の毛群安スポークスマンは上海で開かれたWHO西太平洋地域第55回会議で、「中国政府はすでに、WHO が打ち出した『タバコ抑制枠組み条約』に調印した。中国は、引き続き措置を講じて禁煙活動の面で努力していく」と述べ、更に「第一は、われわれが喫煙による危害に注目し、公共場所で禁煙の政策を実施することである。第二は、われわれが青少年の喫煙問題を重視し、中、小学生に対する健康の教育を行い、青少年の喫煙者人数をすことである。また、われわれは関係部門と一緒に措置を講じてタバコの生産を減らしている」と述べました。中国の関係法規では、映画館や音楽ホール、博物館など13の公共場所で喫煙を禁止することが決定される共に、公共交通手段などの待合室などで喫煙を禁止するよう関係部門に要求しました。タバコの広告が人々に及ぼす影響を減らすため、中国はラジオ、映画、テレビ、新聞などで、タバコの広告の宣伝を禁止しています。毛群安スポークスマンはまた、禁煙の度合いを強めるため、中国は国際社会、とりわけ、WHO との協力を強化し、タバコの広告とその販売活動を規制し、タバコの密輸などの犯罪活動を取り締まり、また、喫煙によって死亡する人数を減らすため、喫煙の人々への関与措置を講じる」と述べました。(平成16年9月)

日本口腔衛生学会が禁煙行動宣言 「たばこのない世界を目指して行動を」

 日本口腔衛生学会は、「タバコのない世界を目指して行動を」として、10項目の行動規範を定めた、行動宣言を採択した。宣言では、たばこの規制に関する世界保健機関枠組み条約の発効を契機に、他機関と連携を図り、より一層のタバコ対策を推進することが強調された。
 日本口腔衛生学会 2004年9月18日
 本学会は2002年に禁煙宣言「たばこのない世界を目指して」を発し、積極的な喫煙対策の推進を宣言した。本年6月、日本政府は「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」に先進諸国に先がけて19番目に批准した。わが国では、すでに健康日本21および健康増進法において、タバコ対策が進展しつつあるが、今年は、国際的な観点からも、タバコ対策の推進が期待されるスタートの年となった。そこで、「たばこのない世界を目指す」本学会は、「たばこの規制に関する世界保健機関枠組み条約」の発効を契機に、より一層のタバコ対策を推進するために、以下の10の行動規範を定めることとした。本学会は、今後、それぞれの行動規範に対応する取り組みや目標等を示し、主体的・積極的に行動することを宣言するものである。とりわけ、「たばこの規制に関する世界保健機関枠組条約」への理解を深め、国内はもとより諸外国の専門学会・保健医療機関・市民団体と連携して、タバコ対策の重要性を口腔保健の立場から世界に発信・行動していくこととする。

1.タバコのない世界へのモデルとして学会員の禁煙を推進する。
2.タバコ対策の啓発を行い、学会員それぞれの立場における活動を推進する。
3.喫煙と歯周病の関連等タバコが及ぼす口腔への健康影響についての知識の普及を図る。
4.今後6年間、総会等においてタバコ対策をテーマに含めるよう努める。
5.歯科医師・歯科衛生士等の教育カリキュラムにタバコ対策を含めるよう働きかける。
6.歯科学生、歯科衛生士学生等の喫煙率の低下の推進を支援する。
7.禁煙誘導、禁煙支援ができる歯科医師・歯科衛生士を育成する。
8.学会が管理・運営する区域の禁煙を推進し、関連組織の施設等の禁煙化を支援する。
9.タバコ産業等との共同研究等は実施しない。
10.5月31日の世界禁煙デーの活動に積極的に参加する。(平成16年9月)

高松空港の受動喫煙対策を望む

 昨年5月施行の健康増進法は管理者に受動喫煙防止策を求めており、国土交通省総合政策局も航空局長へこの旨通達しております。高松空港には多数の喫煙カウンター があって、喫煙者が集まり煙を盛んに発生させておりますが、煙は機械に吸い込まれておりません。搭乗手続き付近は臭く女性スタッフは嘆いております。エレベータで上がって戸が開いた途端に、眼前の喫煙所から煙が襲ってきます。搭乗待合室の、特に東側はエアコンの前に喫煙カウンターがあり、エアコンの風が煙を室内にまき散らしております。近くのスタッフや売店の人に聞くと眉をひそめます。この機械はタバコの煙を除去する能力はほとんどなく対策には無効なのです。省庁の通達では、置いた場合でも喫煙所を囲い、煙が非喫煙空間に及ばないように、排気装置で煙を屋外に排出させるようにとしております。単なる大型灰皿にすぎないのです。有害な煙は特に影響のある幼児、若い女性や老人にも容赦なく襲い、孫も「じいちゃんここはタバコ臭い」と言います。高松空港は違法な状態にあります。職場の喫煙対策ガイドラインに従った正しい対策を求めたい。(医師)(平成16年9月)−四国新聞から

子どもの前での喫煙は虐待

 ここ最近、ヤング落書き帳に、たばこの害を訴えるもの、マナー違反を訴えるもの、父親の喫煙を心配するものが掲載されている。たばこの害に関する認識が、若者に広がっていることを喜んでいる。ただし、喫煙はマナーの問題でないということは十分理解されていないようだ。たばこは灰皿があれば吸ってよいのではない。健康権、環境権の問題だ。本人や周りへの害を考えれば、吸うことはで きない話である。まして、子どもの前で吸うなど、子どもへの虐待にほかならない。道路等も含む公共の場所はすべて禁煙、個人の場所であっても、子どもの前では喫煙すべきではないということを、国や県がしっかりと宣伝しなければいけないはずだ。8月25日付ヤン落「父のたばこをやめさせたい」の赤い鳥さんへ、お父さまの意思が重要だが、あなたのことを考えてくれるのなら、やめてくれるはずである。たばこをやめるにはニコチン依存状態から脱出することが必要で、その方法としては禁煙外来への受診やニコチン製剤の使用がある。大きな病院や循環器内科の医院は、禁煙外来をしているところがほとんどだ。「禁煙推進の会えひめ」のホームページに禁煙外来をしている県内の医療機関を掲載しているので参考にして欲しい。(医師)(平成16年9月)−愛媛新聞から

小児科医にもできる禁煙指導

 9月5日に開かれた愛媛県小児科医会総会のコーヒーブレイク(約30分)に、「小児科医にもできる禁煙指導」と銘打ち、パネル展示、スライド供覧、スモーカライザー実演、禁煙指導パンフレット・子どものための禁煙指導CDの配布などが行われた。コーヒーブレイクの活用は、県小児科医会タバコ病予防委員会の提案による新しい試みであったが、多くの会員が熱心にパネルなどを見たり、用意していた資料などを持ち帰った。プロモーター役は、「禁煙推進の会えひめ」事務局長であり、県小児科医会理事・タバコ病予防委員会委員の豊田茂樹氏であった。(平成16年9月)

「JTいきいきフォーラム」に異議あり〜禁煙推進の会えひめ・大橋勝英代表が愛媛新聞社に申し入れ〜

 最近、JTが展開している「企業戦略」は目に余る。@「地域社会との共生を図り社会貢献活動に取り組む」という名目でキャンペーンを行う A将棋、ゴルフ、ジャズなどの大会の主催 B都市対抗野球に仙台市の代表枠で出場 C「文化活動の一環」として、地方新聞社や自治体、日本ペンクラブなどを巻き込んだイベントに、人気作家、タレント、御用学者を起用、JTとタバコの"イメージアップ作戦”に励む、等々がその例である。今回、愛媛新聞社が主催する「JTいきいきフォーラム」に対し、「禁煙推進の会えひめ」の大橋勝英代表が厳しい申し入れを行った。(平成16年9月)−禁煙ジャーナルから


梅津寺海水浴場ビーチでボランティアのゴミ拾い

梅津寺海水浴場ビーチでボランティアのゴミ拾い

 8月28日に、「禁煙推進の会えひめ」の有志7人が、梅津寺海水浴場ビーチでボランティアのゴミ拾いを実施した。丁度台風が接近しつつあったのと夏休みも終盤になっていたため、3人の海水浴客しかいなかった。禁煙マーク付きのジャケットを着用し、1時間程の作業であったが、全員袋に一杯のゴミを集めた。タバコは火を消すためか砂に埋め込まれているものもあり、砂を5cmほど探ると吸殻、ライター、箱等がザクザク出てきた。海の家の周囲で吸い殻が多く、花火の残骸もたくさんあった。会員の手配により、回収ゴミの置き場所も確保されていた。(平成16年8月)

「ニコチンは性格変える毒物」

 喫煙者のマナー向上を呼びかける、たばこ会社のコマーシャルが目につく。マナーを守って煙たがられないようにしましょう、ということらしい。たばこに含まれるニコチンには麻薬や覚せい剤と同程度の依存性がある。いったんニコチン中毒に陥るとマナーなどどこ吹く風、自分の欲求を満たすためには手段を選ばなくなる。ニコチンは性格までも変えてしまう危険な毒物である。マナーに訴えても何の解決にもならないことは東京都千代田区の「路上禁煙条例」の先例でも明らかである。結局、千代田区はマナーに訴えることをあきらめ、罰則規定付きのルールを設けざるを得なかったと聞いている。松山市でもポイ捨て禁止条例を策定し、重点地区では2万円以下の罰金が科せられることになっているが、ポイ捨てされた吸い殻がいたるところに散らばっている。マナーさえ守れば喫煙は大人の立派なたしなみであると訴えても、その裏で毎年10万人以上の喫煙者がたばこに起因する病気で亡くなっている。さらに受動喫煙で1万9千人が被害に遭い命を奪われている。たばこには決して手をつけないことこそ、マナーであり大人のたしなみであろう。(医師)(平成16年8月)−愛媛新聞から

東京で初めて全社禁煙にしたタクシー会社社長

 営業用の車両35台すべてを禁煙にした会社社長が、「この人」欄で紹介された。全国で約26万台のタクシーのうち禁煙車は3千8百台余り、減収への不安もあってか業界の禁煙への動きは鈍いが受動喫煙から乗務員を守るのは、経営者の務め、として全車禁煙に踏み切ったと言う。(平成16年8月)−愛媛新聞から

中2の娘の喫煙黙認、自分のたばこ売った母を書類送検

 中学2年生の二女(13)にたばこを売り渡し、喫煙を黙認したとして、茨城県警古河署は3日、古河市の無職の母親(43)を、未成年者喫煙禁止法違反(親権者の喫煙不制止)の疑いで水戸地検下妻支部に書類送検した。調べでは、この母親は今年4月下旬ごろから、二女が自室や居間などでたばこを吸い始めたことに気づきながら、「外で補導されたり、学校で問題を起こしたりするくらいなら家で吸え」などと言って、喫煙を黙認した疑い。6月下旬、県内の大型商業施設でたばことライターを持っていたことから補導された際、二女が「母から買った」と話し、黙認が発覚した。母親は、自分が吸っているたばこを1箱250―270円で売り渡していた。調べに対し母親は、「金を払わせれば、本数も減り、いずれやめると思った」と話しているという。(平成16年8月)−読売新聞から


受動喫煙賠償判決が確定 江戸川区が控訴せず

受動喫煙賠償判決が確定 江戸川区が控訴せず

 職場の受動喫煙で被害を受けたとして、東京都江戸川区の職員が区に慰謝料などの支払いを求めた訴訟で、江戸川区は26日、5万円の賠償を命じた東京地裁判決について控訴しないと発表した。原告側も控訴しないため、判決が確定した。12日の地裁判決は、健康被害の疑いがあるのに約3カ月間、職場の喫煙を放置したと認定。たばこの被害をめぐる訴訟で初めて賠償を命じた。江戸川区は「受動喫煙対策の社会的すう勢を積極的にとらえ、控訴しないことにした。受動喫煙防止の基本方針の下、7月から分煙の徹底を図っている」とコメントを出した。原告の区職員は26日、「控訴はしないが、問題はまだ解決していない」と区に庁舎内全面禁煙などを申し入れた。(平成16年7月)ー共同通信から

タクシー「煙害」国に責任 運転手ら賠償求め提訴

 クシー車内の禁煙を行政が積極的に指導しなかったため、受動喫煙や悪臭で苦痛を受けたとして、運転手と利用者計26人が22日、国に1360万円の損害賠償を求める訴えを東京地裁に起こした。訴えたのは、国内で初めて禁煙タクシーの認可を受けた東京の個人タクシー運転手安井幸一さん(70)ら。一人当たり10万−1000万円の賠償を求めている。訴状によると、受動喫煙の危険性は密閉された自動車内では特に高いが、国土交通省はタクシー事業者側に禁煙を積極的に指導せず放任。現在も、約99%の車両で喫煙が許されている。運輸省(当時)は2000年、禁煙タクシーの導入手続きを緩和。昨年5月施行の健康増進法は、受動喫煙防止に努める場所としてタクシー車内も挙げているが、原告側は「事業者の自主性に任せている限り、タクシーが『走る喫煙室』になるのを後押ししているのと同じ」と主張している。(平成16年7月)−共同通信から

たばこ自販機、規制強化へ=未成年者の喫煙防止促進で−財務省

 財務省は13日、未成年者の喫煙防止を進めるため、たばこの自動販売機設置に関する規制を強化すると発表した。自販機の利用者を容易に確認できるような場所に設置することを義務付ける。一般から意見を聞いた上で、9月中に財務局通達を改正する。(平成16年7月)ー時事通信から

国技館、来年から全席禁煙=升席の灰皿を撤去−大相撲

 日本相撲協会の北の湖理事長は12日、愛知県体育館で行われた報道陣との懇談会で、東京・両国国技館の全席を禁煙とする意向を明らかにした。来年1月の初場所から実施される。本場所中の国技館は、土俵だまりや、いす席は禁煙だが、升席には「火箱」と呼ばれる木枠で囲った灰皿が置かれ、終日喫煙が可能だった。しかし、来年以降はこの灰皿を撤去し、所定の喫煙所以外ではたばこが吸えなくなる。今年9月の秋場所(国技館)は、愛知県体育館で開催中の名古屋場所と同様に、升席の観客に節煙を要請する。名古屋場所では来年から全席禁煙の方針を固めており、3月の春場所(大阪府立体育会館)と11月の九州場所(福岡国際センター)についても、同じ方向で検討している。 (平成16年7月)−時事通信から

受動喫煙で初の賠償命令 地裁 江戸川区に5万円

 職場での分煙を要求したのに改善されず、受動喫煙で健康被害を受けたとして、東京都江戸川区職員の男性が区に約30万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁は12日、区の安全配慮が不十分だったとして5万円の支払いを命じた。 たばこ被害をめぐる訴訟で賠償を命じた判決は初めて。 判決理由で土肥章大裁判長はまず「職場の施設を管理する区は、受動喫煙から原告の生命、健康を保護するよう配慮する義務を負う」と指摘。 その上で男性が「同じ環境では健康が悪化する」と記された診断書を提出した1996年1月から、分煙措置をしている別の職場に異動するまでの約3カ月間について「健康被害との因果関係はともかく、放置したのは安全配慮義務に違反する」と認定し、慰謝料の支払いを命じた。 (平成16年7月)−共同通信から

未成年の喫煙による補導が10年前の1.8倍、警察庁が対策強化 自動販売機の設置場所の再検討や管理徹底などを要請

 警察庁が未成年の喫煙防止対策を強化する。中高生の喫煙者の大半が自動販売機でたばこを入手しているのを重く見て、6月28日付けでたばこ関連業界に対し、自動販売機の設置場所の再検討や管理徹底などを要請する文書を送付し、併せて各都道府県警察にもたばこ小売業者などへの働きかけを強化するよう指示した。この対策強化は、日本がたばこ規制枠組み条約を締結したことを受けて実施するものだが、2003年中の喫煙による未成年者の補導が54万2214人と、10年前の1993年の30万4913人に対し、177.8%と激増していることが背景にある。これは、2003年中の補導総人数129万8568人の4割強を占める。補導人数は取り締まり体制の変更などによって増減する可能性があるので、いちがいには言えないが、たばこ会社による未成年喫煙防止キャンペーンが十分な効果を挙げていないことは明らかだ。補導された少年のうち、高校生が44.9%、中学生が13.0%、62.9%が路上で補導された。喫煙経験のある中高校生の7割が自動販売機でたばこを入手している(総務庁調べ)ことから、自動販売機による未成年者への販売防止に目を光らせることにしたもの。ただし、補導人数を見ても明らかなように、喫煙未成年者の補導取り締まりを強化してもきりがないのが現状だ。むしろ、たばこのパックや紙巻きたばこ自体にICタグなどをつけてトレーサビリティを確保し、未成年者がたばこを購入した自動販売機を設置した販売者を取り締まるといった新たな対策が必要なのではないだろうか。(平成16年7月)−MedWaveから

たばこ条約、年内発効確実 WHOが見通し

 世界保健機関(WHO)は2日、たばこによる健康被害の低減を目指す「たばこ規制枠組み条約」の年内発効が確実になったとの見通しを明らかにした。同条約が発効すると、締約国はたばこの害についての警告をたばこ包装の30%以上の面積に表示することが義務付けられるほか、5年以内にたばこ広告を全面禁止するよう求められる。同条約はまた、未成年者が自動販売機を利用できないような措置を講じるよう促している。同条約は昨年5月のWHO総会で採択され、翌月に各国の署名手続きが始まった。今年6月29日で署名手続きは締め切られ、WHOによると、これまでに168カ国が署名、うち日本など23カ国が批准した。同条約発効には40カ国の批准が必要だが、WHOは年内に批准国が40を超すのは確実とみている。                           

「喫煙対策なし」7割 健康増進法「知らない」5割 北九州市が飲食店調査

 受動喫煙(室内などで他人のたばこの煙を吸わされること)を防止する努力義務を盛り込んだ「健康増進法」施行(昨年5月)を受け、北九州市は、市内の飲食店を対象に「喫煙に関する調査」を行い、その結果を公表した。分煙化などの対策を全く講じていない店が約7割、同法の存在を知らない経営者が約5割―と、飲食店の受動喫煙防止の意識がまだ低いことが浮き彫りになった。調査は今年1月、飲食店5887店を対象に実施。1986店から回答があった。「健康増進法を知っているか」との質問に「全く知らなかった」が47・3%を占め、「内容は大体わかる」23・3%、「名前は聞いたことがある」20・1%と続いた。店での喫煙対策では「何もしていない」が最多で69・1%、「(分煙など)何らかの喫煙対策をしている」が20・3%、「店内禁煙」は6・6%だった。対策を行っていない店はラーメン・中華料理店、焼き肉店、居酒屋などが多かった。一方、禁煙にした店に理由を尋ねたところ、「お客の健康のため」「子連れ、家族連れ客が多いから」が一位で、それぞれ28・0%だった。ただ、禁煙に踏み切ったことで「歓迎された」(18・2%)一方で、「喫煙者からクレームがあった」(21・2%)、「売り上げが減った」(10・6%)と営業に影響が出た店もあった。行政に対する要望としては「ポスター、チラシによる啓発」が31・3%で最も多かったが、「店舗に喫煙対策を求めるのなら、法律で飲食店内は禁煙と定めてほしい」「(店舗改装などの)喫煙対策に補助金制度が必要」など、具体的な法令整備を望む声も26・1%あった。同市保健福祉局は「喫煙対策店に掲示するステッカーなどの導入を検討し、国に法令化を働きかけたい」としている。(平成16年7月)−西日本新聞から


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