「NPO法人 禁煙推進の会えひめ」
旧「NPO法人 禁煙推進の会えひめ
たばこきちんとした増税を
わずか、たばこ1本当たり1円弱の増税がされるようだ。先日の報道では、たばこの値段が今の倍(約5百円)になれば、喫煙者の半分が禁煙をし、3倍(約千円)になれば、喫煙者は3割になるという。今年の2月末に発効したたばこ規制枠組み条約の中では、たばこ消費の減少にはたばこの値上げが効果的と示されている。たばこの値上げは、未成年者がたばこに手を出すことを減らす。今後の喫煙人口を減らし、その後の医療費を考えれば、値上げによる節約効果は何倍にもなる。ところが、いわゆる抵抗勢力・族議員の暗闘によって、たばこへのきちんとした増税はなくなってしまった。公明党との取引で児童手当の増加分へかわってしまった。情けないことである。政府は条約の精神を生かした法律をつくってほしい。報道にあった「歩きたばこ廃止の請願」をした中学生の質問にきちんと答えられる国になってほしいと強く思う。(医師)(平成17年12月)−愛媛新聞から
禁煙タクシー訴訟 東京地裁「国が導入」提言
国がタクシーを禁煙にしないため、乗客のたばこで健康被害を受けたとして、タクシー運転手ら二十六人が国に損害賠償を求めた訴訟で、東京地裁は二十日、「禁煙化させる権限はない」と原告の請求を棄却。しかし、「国は禁煙タクシーの導入・普及を図ることが望ましい」と提言した。原告側は「実質的な勝訴」と評価している。柴田寛之裁判長は「禁煙化はタクシー事業者と乗務員の問題。国が禁煙化に必要な行政指導を行う義務があるとはいえない」とした上で、「運転手は分煙が不可能な車内で乗客のたばこの煙を吸わされ、健康への影響は見過ごせない。事業者には運転手を受動喫煙の危険性から保護する義務がある」と指摘した。(平成17年12月)−産経新聞から
喫煙はニコチン依存の病気
先日、たばこの増税が決まったと同時に、たばこが五百円になれば約半数以上、千円になれば73.4%の喫煙者がたばこをやめる、とのアンケート結果が禁煙広報センターから発表された。また、何が禁煙の契機になるかは「自分自身の強い意志」が59.1%と最多であったという。しかし、禁煙支援を行っている立場として述べさせていただくと、禁煙は喫煙者自身が考えているよりずっと難しいものである。なぜなら、たばこは嗜好品ではなく、喫煙はコカインやヘロインの覚せい剤や麻薬以上に依存性の強いニコチンによる”薬物依存症”という病気だからである。80%以上の人が何らかの病気になるかもしれないと心配しながら喫煙を続けているという同アンケートからも、いかに禁煙が難しいか察しがつくと思う。喫煙者は、喫煙はニコチン依存症であり、ニコチンが切れると禁断現象が出現し、ニコチンを補給するためにたくさんの発がん物質と有害物質を自分だけでなく、周りにもまき散らしていることを自覚し、この機会に、ニコチン依存から解報されることを強く望む。(医師)(平成17年12月)−愛媛新聞から
歩きたばこ ぜんそくの中1が請願、禁止条例採択へ 静岡
小学生の時にたばこの煙でぜんそくに苦しんだ静岡市葵区の市立安東中1年、大石悠太君(12)が、歩きたばこを禁止する条例を制定するよう求めた請願が、15日の市議会本会議で採択される見通しとなった。小嶋善吉市長が13日、明らかにした。大石君は小学4年生の時、飲食店でたばこの煙を吸い、ぜんそくの発作を起こしたのをきっかけに、煙害について自主研究を始めた。この時から「歩きたばこ禁止条例」制定を目標にかかげ、今年8〜10月、地元の協力も得て2万3600人分の署名を集めた。11月には市議会に署名簿を添えて請願書を提出。今月6日の市議会市民委員会で「信号を待つ間に吸われると、息を止めなくてはいけないので苦しい」と体験を話して、条例制定を訴えた。条例案は、年明けから大石君や市民の意見を参考に策定され、6月議会に提出される見通し。大石君は「今年を表す漢字が『愛』だったので、市民に愛を与える条例になってほしい」と喜んだ。(平成17年12月)−毎日新聞から
たばこ増税 医療費抑制などに効果
政府税制調査会では対象にならなかったたばこ税の増税問題が、与党内で識論になっている。税制としては、「第3のビール」への増税など、酒類間の格差縮小問題も重要だろうが、長年にわたって安く抑えられてきたたぱこも、価格も値上げして課税額を大幅に引き上げる必要がある。今年2月27日に「たばこ規制枠組み条約」が発効した。条約の第6条では、条約加盟国に対し、たばこの需要を減少させるために価格と課税に関する措置を各国が講じることを定めている。この条約に参加した国は、条約の規定を順守する義務がある。これを受けて日本では、様々な保健医療団体や学会がたばこ対策の強化を呼びかけてきた。その一環として、たばこ価格を値上げして増税分を保健福祉政策に充てることを提唱してきた。厚生労働省の厚生科学審議会・地域保健健康増進栄養部会も、同じ提言を行ってきた。1箱270円のたばこを500円程度に値上げすると、禁煙者や節煙者が増えてたばこの消費額が減ったとしても、たばこ税の税収額は約3兆2500億円に達し、約7400億円の増収になると推計される。税収増だけではない。たばこ税を増税した場合の効果は大きい。第一に、税収増の一部を生活習慣病の予防対策に充てれば、多額の医療費や介護費用の節減が可能となる。第二は健康対策である。たぱこ1箱を500円にすると、約600万人の禁煙者が見込まれるという予測があるが、たぱこ価格の大幅値上げをきっかけに、禁煙する人が増えれば、喫煙を原因とする疾病の医療費が節約できたり、健康で生活し続けられる年齢をのばしたりすることにも役立つ。第三に、未成年者の喫煙を抑えられる。諸外国の経験から、たばこ価格が上昇すると未成年者の喫煙率は明らかに低下することがわかっている。たばこ業界では、未成年者の喫煙防止のために、800億円以上の費用をかけて2008年から成人だけにたばこカードを発行し、このカードを持っていないと自動販売機でたばこを買えないようにする計画を立てているが、たばこ価格を上げれば、そのような巨費を投じなくても済む。日本では、世界に例を見ないたばこ事業法が制定されており、第1条にたばこ事業の健全な育成(たばこ税収の確保)がうたわれている。たばこ価格を上げても税収増が見込まれるので、法律の趣旨にも合致する。また、葉タバコ生産農家には税収の一部を転作のための補助金に充てればよいのではないか。たばこ小売業者には、売上総額に対して受け取る手数料の比率を現在と同じにしておけば、必要以上の影響を与えることはないのではないか。日本では、喫煙が原因で増えている医療費分だけでも年間1兆3000億円と推計されている。医療費の増加を抑え、未成年者の喫煙を防ぎ、国民の健康を維持するために、たばこの大幅な増税を真剣に検討すべき時に来ている。(平成17年12月9日)ー読売新聞から
日本医師会禁煙推進委員会が報告書提出
日本医師会禁煙推進委員会が12月、次のような急ぐべき課題などをまとめ、日本医師会長宛に提出した。
急ぐべき課題 @たばこ価格の引き上げの実現に向けての働きかけA自動販売機の撤廃に向けての強力な働きかけB禁煙治療の制度化に向けての働きかけC学校における喫煙防止教育の強化に向けての働きかけD胎児、乳児、幼児の受動喫煙防止と喫煙開始防止に向けての働きかけ
すでに一部実施されてはいるが、さらに強化を求めるべき課題@学校の敷地内禁煙をはじめとする公共の場所における禁煙推進のための働きかけAたばこ広告規制の強化に向けての働きかけBたばこパッケージの警告表示の強化に向けての働きかけ
「喫煙者は雇いません」 WHO、職員採用で新政策
たばこを吸う人は雇いません−。世界保健機関(WHO)は1日、喫煙者を雇用しない政策を導入した。たばこが健康に有害であることを訴える国連専門機関として、政策の一貫性と「反たばこ」のイメージ強化を狙う。WHO当局者によると、職員の新規採用で喫煙者を排除するのは国連諸機関でWHOが初めて。WHOは、喫煙を原因とする疾患で毎年世界中で500万人近くが死亡していることを挙げ「たばこの害を減らす運動の先頭に立つ機関としての責任を雇用面でも果たさなければならない」としている。(平成17年12月)−共同通信から
たばこ増税、見送りの方向=06年度、「目的化」に異論−自民税調
たばこ増税、見送りの方向=06年度、「目的化」に異論−自民税調
自民党税制調査会(柳沢伯夫会長)は28日、2006年度税制改正でのたばこ税の引き上げを見送る方向で検討に入った。生活習慣病対策の財源などとして引き上げを求める動きが出ていたが、「目的税的な議論はおかしい」(税調幹部)といった慎重論が相次ぎ、さらに議論する必要があると判断した。同党では厚生労働部会が、生活習慣病対策や消費抑制を目的に、たばこ税の増税を要望している。税調は部会要望を受けて議論を進めるが、税調始動前に行われた非公式幹部会で「(政府税調で議論するなど)手続きを踏むべきだ」といった意見が出たほか、別の幹部議員からも生活習慣病対策に充てるとの目的化に対して「筋が悪い」との声が上がり、06年度の引き上げは困難な見通しとなった。(平成17年11月)−時事通信から
たばこ増税検討へ 自民税調
<たばこ税>引き上げ求める決議を採択 禁煙推進議連
超党派の国会議員でつくる「禁煙推進議員連盟」は22日、会合を開き、たばこ税率の引き上げを求める決議を採択した。たばこ税率とたばこ価格の引き上げは「喫煙率の低減や未成年者の喫煙防止に効果的かつ重要な手段」として、1箱200円程度の引き上げが必要としている。税収は生活習慣病対策に充てるとしている。(平成17年11月)−毎日新聞から
いまだに続く受動喫煙被害
今治に禁煙タクシーが登場したのに続き、宇和島のハイヤー会社がこのほど全車禁煙に踏み切った。うれしいニュースであるが、健康増進法(受動喫煙防止法)が施行され、タクシーも受動喫煙を防止しなければならないと決められて2年になるのに、いまだにほとんどのタクシーで受動喫煙の被害が起きている。禁煙タクシーの運転手に聞くと、たばこが車内で吸えないと分かると、切れて怒鳴り散らす喫煙者がいるらしい。だが、非喫煙者はたばこ臭くても、有毒物質を吸わされているのに、ほとんどのお客さんは我慢して乗っていることを理解していただきたい。喫煙者より非喫煙者が多い現在、多くのお客さんはたばこ臭くないタクシーを望んでいる。タクシー業界も健康増進法について真剣に考えてもらいたい。できれば、駅や病院、公共施設のタクシー待ち場所を禁煙タクシーと普通のタクシーの乗り場に分けてもらえないだろうか。そうすれば非喫煙者は禁煙タクシーに気持ちよく乗れ、受動喫煙被害にも遭わずに済むと思う。(医師)(平成17年11月)−愛媛新聞から
たばこ税増税の議論がにわかに盛り上がってきた。自民党厚生労働部会は17日、たばこ税の税率を上げて税収を生活習慣病対策にあてる税制改正要望を党税制調査会に出すことを決定。生活習慣病対策は医療制度改革の柱のひとつで、同様の声は公明党からも上がっている。財務省は今のところ静観の構えだが、医療制度改革の議論の行方とも絡んで、税制改正大綱をまとめる年末まで議論はくすぶりそうだ。この日の部会では、「(増税で)喫煙による健康被害を防止すれば医療費も抑制できる」「ほかの国に比べ、日本はたばこが安い」などの意見が相次いだ。たばこ税増税を巡っては、厚労相が主宰し、日本医師会など34団体の代表でつくる「健康日本21推進国民会議」も政府に増税を働きかけていくことを決めている。14日の政府・与党医療改革協議会では、公明党が税率を上げて健康増進対策にあてることを提案した。一方、財務省は「特定財源目当ての増税案には乗らない」(幹部)と、今のところ反応は鈍い。ただ、たばこの価格や税負担率が欧州各国に比べて低いこともあり、「喫煙抑制のための増税」の機運が高まれば前向きに検討する空気がないではない。さらに小泉首相が来年度の新規国債発行額を30兆円程度に圧縮する新方針を打ち出したことも微妙に影響しそうだ。税制改正は12月の与党協議で決定するが、国債抑制のためには、あらゆる手だてで税収を確保したいのが財務省の本音。「30兆円」への帳尻合わせでたばこ増税が現実味を帯びる可能性もある。(平成17年11月)−朝日新聞から
コムズの受動喫煙対策お粗末
先日、機会があり松山市男女共同参画推進センター(COMS=コムズ)を利用した。ここで驚いたことに、各階にオープンの喫煙所が設けられていた。いわゆる空気清浄機を設置していたが、この空気清浄機は受動喫煙対策にはまったく意味をなさないことはメーカーも認めている。COMSは老若男女の市民が大勢利用する松山市のコミュニティーセンターのひとつである。平成15年には健康増進法が施行され、多数の人が利用する建物での受動喫煙は違法とされている。また、今年2月に発効された「たばこ規制枠組み条約(FCTC)]に提言されている「たばこ消費やたばこ煙にさらされる機会を継続的かつ実質的に削減することを目的とする」という趣旨からも違反している。授乳室まで設置していながら、煙の漂う館内で妊婦や子どもたちが利用せざるをえない状況をみると、松山市の健康対策の無策ぶりが浮き出てくる。「坂の上のくもまちづくり」など新しいイベントづくりより先に、やるべきことはないのだろうか。(医師)(平成17年11月)−愛媛新聞から
看護師らに禁煙訴え 松山で講演会 「依存症」の意識を持って
看護師らに禁煙を喚起しようと愛媛県医師会はこのほど、愛媛県医師会館で、看護師・准看護師生涯教育講演会を開いた。みかわクリニック院長の豊田茂樹さん(51)が、看護師に喫煙者が多いことを挙げ、「生命を守る医療従事者としての自覚を持って禁煙するとともに、患者にも吸わないよう指導して欲しい」と訴えた。(平成17年11月)−愛媛新聞から
厚労相主宰の「健康日本21推進国民会議」が、たばこ税の税率を引き上げ、税収を健康診断費用などに充てるよう求める運動に乗り出した。日本のたばこ税は平均で価格の約6割。欧米諸国の7〜8割に比べて低く、国民会議は「最低でも国際基準に」と訴えていく方針で、「禁煙運動」が税制を動かす可能性が出てきた。(平成17年11月)−毎日新聞から
「喫煙者は早死にだから、やめさせない方が費用の軽減になる」と提案、ふくろだたきにされた
世界保健機関(WHO)が各国の医療水準を比較し、わが国は先進国で第一位にランクされた。もう大分前のデータだが、その水準の高さは揺らがないそうだ。もっとも、臓器移植など特殊な領域の比較ではない。医療全体を平均してという話だ。平均値ではあっても日本の医療水準を世界一にした原動力は、国民皆保険の制度である。 その制度の先行きにも高齢者の増加などで黄信号がともり、厚労省の取り組みとは別に、医療費抑制を目指した政府・与党による協議が始まった。負担問題とともに医療費を押し上げる今一つの生活習慣病退治にも意を注いでほしいものだ。長寿県の沖縄が食生活のアメリカ化による生活習慣病の広がりで医療費増加や、短命県への転落を心配している。六年前、米国のたばこ会社が医療費増に悩むチェコ政府に「喫煙者は早死にだから、やめさせない方が費用の軽減になる」と提案、ふくろだたきにされた。すなわち、倫理・道徳を無視すれば、軽減の道はある。それができないのが医療費だけれど、糖尿病予防に成功すれば、三兆円は減らせるなどという専門家の試算があるのが心強い。(平成17年11月)−北国新聞から
禁煙治療に保険適用へ、医療費削減狙う 厚労省方針
厚生労働省は8日、医師による禁煙指導を「治療」と位置づけ、公的医療保険の給付対象とする方針を固めた。禁煙指導の促進により、喫煙率は今後15年間で最大、男性26%(03年は47%)、女性9%(同11%)程度まで下がると同省研究班は試算。肺がんをはじめ、心筋梗塞(しんきんこうそく)や脳卒中などの生活習慣病を引き起こすとされる喫煙を減らすことで、15年後の医療費は少なくとも約1846億円抑制できるとみている。禁煙はこれまで個人の意志や努力の問題とみられてきたが、「ニコチン依存症」という病気に対する治療ととらえて、積極的な対策に乗り出す。9日の中央社会保険医療協議会(中医協)で提案する。保険を適用する治療内容を検討し、06年4月の実施をめざす。対象は、禁煙治療プログラムを受けたいと希望する人で、ニコチン依存度テストで「依存症」と判定された人。同省のモデルでは、2または4週間に1回通院してカウンセリングを受けるほか、肌にはったパッチからニコチンを吸収する置換療法を受ける。約3カ月で初診も含め計5回ほどの通院を想定している。これまでも、一部の病院が独自に「禁煙外来」を設けていたが、保険の対象ではないために全額が患者負担で、1カ月あたり3万〜4万円かかっていた。保険の対象になれば、3割の窓口負担(70歳以上は1〜2割負担)で済むようになる。次期医療制度改革で厚労省は、生活習慣病対策で中長期的に医療費の伸びを抑制する方針を打ち出しており、禁煙治療の促進はこの一環。導入によって医療費は当初は増えるものの、生活習慣病や肺がんが減ることに伴う減少で、8年目から減少に転じると研究班では試算している。欧米ではすでに、ニコチン依存症を「繰り返し治療することで完治しうる慢性疾患」ととらえる動きが広がっている。英国では99年から禁煙治療を保険の対象としているほか、米国でも民間保険会社の8割超が禁煙のための薬剤費などを保険給付の対象にしているという。日本では、日本循環器学会など9学会が保険適用を要望していた。(平成17年11月)−朝日新聞から
大学祭は全面禁煙 北九州の産業医大
3日から始まった産業医大(北九州市)の大学祭「医生祭」は敷地内を全面禁煙にした。会場には医者が喫煙をやめさせる禁煙外来が開設され、実行委員が携帯灰皿を持って巡回。同大4年の瀬上顕貴実行委員長(23)は「医大の特徴を出したかった。訪れた人の禁煙のきっかけになれば」と話している。5日までの期間中、付属病院を除く敷地内が全面禁煙。喫煙場所は門外に1カ所だけ設けた。実行委員にも喫煙者がいたが大学祭準備を機にやめたという。産業医大は数年前から分煙に取り組み、現在、敷地内の喫煙場所は付属病院を含む4カ所。以前喫煙所があった場所には「将来の医療従事者として私たちはタバコを吸いません」と書かれたステッカーが張られている。(平成17年11月)−共同通信から
自民新人、禁煙申し入れへ
自民新人、禁煙申し入れへ
先の衆院選で初当選した自民党の新人議員83人でつくる「83(ハチサン)会」は19日の幹事会で、部会など多数の議員が参加する党の会議を禁煙にするよう、近く武部勤幹事長に申し入れることを決めた。83会の会員は党の会議中の喫煙を控えることも申し合わせた。女性の出席議員から提案があり、「込み合った部屋で隣の人にたばこを吸われると迷惑だ」「民間では会議中の禁煙が常識になっている」などと同調する声が相次ぎ、異論なく決まったという。自民党の会議では卓上に灰皿が置かれるのが通例で、部屋中がたばこの煙で白くかすむ光景も珍しくない。(平成17年10月ー共同通信から
たばこ自販機 未成年者対策で喫煙者カード導入へ
「日本たばこ協会」などたばこ業界の3団体は27日、08年中に全国のたばこ自動販売機を成人識別機能付きにすると発表した。未成年者の喫煙防止が狙いで、成人利用者に専用の顔写真付きカードを発行、自販機が識別する。全国に設置されたすべての自販機が対象で、専用ICカードを自販機の読み取り部分にかざすことで識別。カードはプリペイド方式で、自販機で金額の補充もできるようにする。また、カードをかざしたうえで現金での購入も可能にする。カードは身分証のコピー、顔写真を協会に郵送して申し込んだ人に限って発行する。消費者には実費以外の費用負担は求めない方針。導入にかかる予算は800億〜900億円と見込まれる。04年度中のたばこ売り上げ約4兆円のうち、その半分を自販機が占める。02年以降、千葉県八日市場市と鹿児島県種子島で順次試験導入しているが、未成年者の喫煙防止に効果が出ているという。(平成17年10月)−毎日新聞から
公共の場での完全禁煙実施を
健康増進法が施行されてすでに2年、たばこ規制枠組み条約が発効して半年が経過した。しかし、受動喫煙防止・たばこ販売規制等への対策はお寒いばかりだ。公共の場を管理・指導する行政がキチンとしないことが、受動喫煙防止対策など取らなくてよいと誤ったメッセージを与えているのではないか。行政の長や、議員が喫煙者であったり、行政職員が喫煙者であるためにおざなりの対応しか取れないのではないか。先日、九学会は、喫煙はニコチン依存と関連疾患からなる病気だとした。公共の場の完全禁煙実施は、喫煙者にはニコチン依存からの脱出の助けのひとつである、非喫煙者にとっては、当たり前のことであるが、受動喫煙被害防止が図られ、よいことである。最近、行う権限があったにもかかわらず、行わなかった不作為責任を問われることが多くなっている。血液製剤しかり、アスベスト(石綿)しかりである。たばこに関してもそうなることは明らかである。愛媛FCのJ2加盟への対応のように行政機関がキチンと指導することを願う。(医師)(平成17年10月)−愛媛新聞から
たばこは石綿より被害多い
環境省のまとめによると、今後、アスベスト(石綿)による中皮腫を発生する人が約5万人、肺がん患者は約3万5千人で、合わせて約8万5千人がアスベストの被害者になるという。これは、大変な被害者数である。一方、日本におけるたばこによる死亡者は、年間10万人以上、受動喫煙でも約2万人と言われている。アスベストによる被害者予想数を1年間で軽く超える異常な数である。たばこの煙には、今治清掃工場汚染で問題になっているダイオキシンをはじめ約60種類の有害物質および約4千種類の化学物質が含まれ、猛毒である。喫煙とは、依存症であるニコチンを補給するためにこれらの猛毒を一緒に身体に取り入れ、他人に受動喫煙被害を及ぼすものである。行政はアスベストに対して注意を払う以上にたばこの害に対して多大な対処策を講じるべきである。(医師)(平成17年10月)−愛媛新聞から
喫煙は「病気」 9学会、初の治療指針
美容の“天敵”周知
たばこを吸うのは「ニコチン依存症と関連疾患からなる喫煙病」であり、患者(喫煙者)には「積極的禁煙治療を必要とする」−。日本循環器学会など九学会の合同研究班が十八日までに、「禁煙ガイドライン」を作った。一般医師向けの初の治療指針で「たばこを吸わない社会習慣の定着」が目標。カウンセリングや患者自身でできる行動療法の具体例に加え、女性には美容にも悪影響であることを知らせるなど、患者に応じた治療方針を盛り込んでいる。指針は、禁煙に効く行動療法として「喫煙者に近づかない」「吸いたい衝動が収まるまで秒数を数える」などを挙げた。また、禁煙の意思がある患者には、自分で禁煙計画を作らせ「節煙より早道」「開始直後はアルコールを控える」とカウンセリングを実施。意思のない場合は、呼気中の一酸化炭素濃度を測って教え動機付けに役立てる、とした。薬物療法では、ガムやパッチを使うニコチン代替療法を推奨した。離脱症状が軽く成功率を高め、禁煙による体重増加を遅らせる効果もある。一方で、治療中の喫煙はニコチンの過剰摂取につながるなど注意も必要だ。未成年には頭ごなしの言い方を避け、喫煙が病気であることを理解させる。女性ではしわ、口臭など美容にも影響することを知らせるなど、患者に応じた指導を強調している。医師にも、日本の男性医師の喫煙率は20%強で、欧米の医師(男女)の5%前後に比べて高い、と自省を求めた。たばこの値上げや広告禁止など、社会環境の整備の必要性も指摘した。指針は十一月以降、循環器学会などのウェブサイトに掲載される。研究班長の藤原久義岐阜大教授(循環器内科)は「自分の意思で喫煙をやめられるのは5−10%程度。すべての医師が患者の喫煙を把握し、治療を勧めることが必要だ」と話している。
喫煙と健康被害
たばこの煙は、ニコチンや発がん物質など多くの有害物質を含む。喫煙はがんの原因では単独で約30%を占め、呼吸器、循環器、消化器など、さまざまな部位に病気をもたらす。喫煙男性の妻の肺がん死亡率は非喫煙男性の妻より高く、家庭内の喫煙で子供の肺炎、気管支炎なども増えるなど周囲への影響も大きい。(平成17年10月)−産経新聞から
10年連続で最低を更新 喫煙者率、女性は微増
成人でたばこを吸う人の割合は昨年比0・2ポイント減の29・2%と10年連続で過去最低を更新したことが18日、日本たばこ産業(JT)の調査で分かった。調査は6月、全国の男女1万6000人を対象に実施し、1万391人(64・9%)から回答を得た。男女別では、男性が昨年6月に比べ1・1ポイント減の45・8%と14年連続の減少。前年まで3年連続で減っていた女性は逆に0・6ポイント増の13・8%。喫煙者人口を推計すると、男性が2281万人、女性が739万人の計3020万人となり、昨年より12万人減ったことなる。(平成17年10月)−共同通信から
高知県庁 来月15日から全面禁煙に
高知県は11日の庁議で、11月15日からの県庁の全面禁煙を決めた。対象は議会棟を除く本庁舎や西・北庁舎、知事部局の出先機関など計21施設。県職員健康課は「職員や来庁する県民の健康増進のためにも必要な措置。庁内アンケートでも理解を得られた」としている。同課によると、県は平成9年4月に職員喫煙対策実施要綱を定め、禁煙タイムや喫煙コーナーを設置するなど段階的に分煙を推進。その後、健康増進法施行や人事院のガイドラインなどで公共施設での禁煙が大きな流れになったのを受け、全面禁煙の試行や職員対象の「禁煙教室」などを重ねてきた。こうした中、16年6月に庁内で実施したアンケートで「全面禁煙にするべきだ」と「やむを得ない」が計41%、「分煙を進めるべきだ」が59%だったのが、17年4月の同じアンケートでは、全面禁煙60%、分煙40%と割合が逆転。喫煙者(回答者の27・4%)の30%も全面禁煙を受け入れる考えを示した。これを踏まえ、7月には総務部長をトップとする県安全衛生委員会が庁内全面禁煙の実施方針を承認。県職員労働組合とも協議した結果、全面禁煙の実施時期は11月15日▽現在分煙のために設置してある庁舎内の喫煙場所を廃止▽喫煙は屋外の指定場所に限定する―などで合意した。(平成17年10月)−高知新聞から
学校の敷地内禁煙徹底して
さわやかな秋空の下運動会シーズン。四国中央市では平成16年9月からすべての学校で敷地内禁煙となっている。昨年は実施から間もない運動会であったため、なかなか周知が徹底しなかったのだが、2年目となった今年はたばこの煙を子どもたちにさらすことなく、歓声と熱気に包まれたいい運動会になった。喫煙があると、半径20メートル以内は受動喫煙危険ゾーンだとわかってきたから、敷地内禁煙は本当にありがたい。アスベスト(石綿)をまき散らすことと同じと考えると分かりやすい。ところが、聞けば他市などではいまだ敷地内禁煙になっていない学校もあるらしい。テント内で喫煙するグループに注意したPTA役員が逆切れされたとも聞く。あらためて言うまでもなく、喫煙はニコチンという依存性薬物の欠乏により、繰り返し摂取を余儀なくされる病的状態である。薬が切れるといらいらし始め、次の薬物を取るのである。非喫煙者だけでなく、喫煙者をも守る「禁煙化」推進を急いでもらいたい。(歯科医師)(平成17年9月)−愛媛新聞から
来月、理容店が禁煙に 県組合加盟1725店 社会貢献の一環
来月、理容店が禁煙に 県組合加盟1725店 社会貢献の一環
栃木県は二十九日、県理容組合(鈴木明理事長)と連携し、来月から加盟店千七百二十五店で禁煙を実施すると発表した。禁煙のほか、県がつくった健康に関するリーフレットも店内に置くという。受動喫煙の防止などを定めた健康増進法(二〇〇三年五月施行)にもとづく取り組み。県は〇二年度から「とちぎ健康21協力店」を推進し、現在百三十四の飲食店が登録し、禁煙や栄養成分の表示などを行っている。県健康増進課によると、理容組合では客に喫煙者もいることなどから議論はあったが、社会貢献の一環として協力が得られたという。(平成17年9月)−東京新聞から
カナダ州政府、たばこ業界を相手取った大型訴訟へ
カナダ最高裁は29日、州政府がたばこ業界に対して訴訟を起こす権利を全会一致で支持した。これを受け、ブリティッシュコロンビア州政府はこの日、たばこ業界を相手取った訴訟に踏み切ると表明した。喫煙による健康被害を通じた州の医療費負担に関する訴訟で、賠償請求額は総額800億カナダドル(700億米ドル)に達する可能性がある。米国での同様の訴訟では賠償額が2400億ドル以上になった。カナダの州政府は米国とは違い、貧困層や高齢者だけでなく全州民の医療費を負担している。ブリティッシュコロンビア州政府は、1950年代までさかのぼれば、請求額が総額100億カナダドルになる可能性があると推測している。また、同州に続き、ほかの州も追随して訴訟を起こすことを示唆している。ニューファンドランド州はすでに同様の条例を可決し、最高裁の決定を待つだけとなっている。ブリティッシュコロンビア州の人口は、カナダ全体(3200万人)の8分の1で、仮に全10州が訴訟に踏み切った場合、賠償請求額は800億カナダドルに達する可能性がある。ブリティッシュコロンビア州政府による訴訟の主な被告企業は、ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BAT)<BATS.L>、ロスマンズ<ROC.TO>、アルトリア・グループ<MO.N>、日本たばこ産業<2914.T>、レイノルズ・アメリカン<RAI.N>のそれぞれ子会社や傘下企業など。(平成17年9月)−ロイターから
飲食店 全面禁煙の動き 県内 菓子店やカレー・チェーン
「受動」に配慮 分煙コスト回避も
「店内での喫煙はお断りします」−。県内の一部飲食店で、店内を全面禁煙にする動きが出ている。2003年に健康増進法が施行されたこともあり、受動喫煙に配慮した形だ。(平成17年9月)−愛媛新聞から
JRの受動喫煙対策 不十分
先日の帰省時に、JR新居浜駅でひどい目にあった。改札口付近で喫煙している男性がいた。やめるように言っても吸い続け、駅員を呼び、注意するとやっとやめ、逆切れしてくる始末。喫煙していた男性からすれば、「ホームには喫煙場所があるのに何で注意するのか」「駅員が見て見ぬふりをしていたのに」といったことであろう。受動喫煙の害はすでに明らかになっており、そのために健康増進法や、たばこ規制枠組み条約が発効している。JRはそれらの法律や条約の精神を重んじて駅構内・ホームなどを完全禁煙にすべきである。国もきちんと指導して、公共の場所は完全禁煙だという風潮を作らないといけない。JRに対して九つもの学会が駅や新幹線、特急列車などの完全禁煙化に向けて2回も要望書を出しているが、対応は不十分で遅れている。JRの真摯な対応を期待したい。(医師)(平成17年9月)−愛媛新聞から
9学会の禁煙ガイドライン 11月公表 喫煙は「喫煙病」
禁煙治療の手法を、喫煙者や個々の疾患・背景を持つ喫煙者ごとにきめ細かく解説した「禁煙ガイドライン(GL)」がほぼ完成した。今年11月に発刊する日本循環器学会誌(Vol.69,Suppl,IV,2005)に掲載され、正式に公表される。禁煙GLは、禁煙対策に取り組む9学会が合同で策定したもの。日本初の本格的な禁煙GLに位置付けられ、健康被害の防止とたばこを吸わない社会習慣の定着を目的としている。9学会合同研究班の藤原久義・班長(岐阜大大学院医学研究科教授)は本紙取材に対し「医療関係者が幅広く患者に禁煙を指導し、治療することで喫煙率の減少、禁煙率の上昇を目指す。これにより国民の健康がさらに増進されることを期待する」と述べた。
喫煙は多くの臓器にさまざまな疾患を引き起こすため、禁煙は効果的な疾患予防対策で、保険財政の節約にも寄与する。日本では、医療関係者や医学会の禁煙に対する取り組みは遅れていると指摘されてきた。ここに来てようやく各医学界も本腰を入れた検討に着手し、2003年からは9学会(日本口腔衛生学会、日本口腔外科学会、日本公衆衛生学会、日本呼吸器学会、日本産科婦人科学会、日本循環器学会、日本小児科学会、日本心臓病学会、日本肺癌学会)が合同の研究班を組織し、禁煙GLの作成に取り組んできた。
GLは、喫煙が「喫煙病」(依存症+喫煙関連疾患)という全身疾患であり、能動喫煙者・受動喫煙者は「積極的禁煙治療を必要とする患者」という認識を基本的な考え方に据えている。
GLは、
(1)9学会合同で作成された
(2)喫煙者一般の禁煙治療と、個々の疾患や背景を持つ喫煙患者の禁煙治療を分けて解説した
(3)未成年者の喫煙防止など緊急の課題を取り上げた―を特徴とする。
喫煙は、成人・未成年の能動喫煙者に循環器、呼吸器、口腔組織だけでなく多くの臓器にさまざまな疾患を引き起こし、受動喫煙においても、これにさらされる乳幼児や、妊婦を介した胎児をはじめとした周囲の非喫煙者にも各種疾患を誘導する。このため、禁煙GLの作成には、専門の異なる各学会の参加が不可欠で、今回、喫煙によるさまざまな疾患に関する9学会が合同でGLを作成した。
■ 病態、背景別に細分化
GLは、(1)喫煙者一般に対する禁煙治療の方法(第1章、総論)(2)循環器疾患のある人、呼吸器疾患のある人、女性や妊産婦、小児・青少年、歯科・口腔外科疾患のある人、術前・外科疾患のある人、それぞれに対する禁煙治療の仕方(第2章、各論)を、きめ細かく解説している。
(1)の喫煙者一般に対しては、日常診療などで禁煙を支援する簡易禁煙治療と、禁煙外来などでの集中的禁煙治療の方法を解説。簡易禁煙治療は、ステップ1:Ask(診察の度にすべての喫煙者に喫煙について質問し、喫煙者を系統的に同定する)から、ステップ2:Advise(すべての喫煙者にやめるようにはっきりと、強く、個別的に忠告する)、ステップ3:Assess(禁煙への関心度を評価する)、ステップ4:Assist(患者の禁煙を支援する)、ステップ5:Arrange(フォローアップの診察の予定を決める)まで、5つのステップを踏んで禁煙治療する「5Aアプローチ」を説明している。
集中的禁煙治療では、喫煙習慣にはニコチン依存が深く関係しているためニコチン代替療法が有効とし、「禁忌でない限り使用が推奨される」としている。コーヒーやアルコールを控えるなど、複数の行動療法を薬物療法と併用する必要性も指摘した。
(2)の各疾患や各背景を持つそれぞれの喫煙者に対する禁煙治療の仕方については、それぞれの疾患別・背景別に詳細に説明。例えば、循環器疾患では、禁煙治療の実際を急性期、慢性期別に説明するとともに、急性心筋梗塞など急性期にはニコチン代替療法が禁忌であることを指摘している。
■禁煙推進へ政策の実施訴え
未成年者の喫煙防止など緊急の課題については、未成年者の喫煙防止と禁煙推進のほか、非喫煙者の受動喫煙からの十分な保護、喫煙の有害性の啓発と禁煙治療の普及、禁煙を推進するための社会制度の制定および政策の実施を訴えている。 日本では、医学界だけでなく全領域において禁煙対策が遅れていたが、この3〜4年でようやく、禁煙対策が進んできた。しかし、今でも男性の約半数が喫煙するなど喫煙率はまだ高く、一層の禁煙対策が求められている。
9学会はこれまで、ニコチン代替療法を含む禁煙治療への保険適用を求める要望書を厚生労働省に6月提出したのをはじめ、全国のJR6社に対し、新幹線・特急列車等の全面禁煙の要望書を2度にわたり送付してきた。今回の禁煙GLについても、普及のための活動を活発化させていく計画だ。(平成17年9月)−JapanMedicine から
タクシーの受動喫煙ご注意!1時間は車内に煙充満
タクシーの中は受動喫煙の危険がいっぱい――。窓を閉め切ったタクシーで乗客1人がたばこを吸うと、車内の粉じん濃度が国の環境基準の12倍になり、1時間以上、元に戻らないことが、東大医学系研究科の中田ゆり客員研究員らの調査でわかった。札幌市で開かれている日本公衆衛生学会で、きょう15日発表される。調査では、タクシーの客席で喫煙し、車内の粉じん濃度を測定した。後部座席の窓を5センチ開けて喫煙した場合でも、粉じん濃度は厚生労働省の基準値(1立方メートルあたり0・15ミリ・グラム)の9倍に上り、原状回復に30分以上かかった。喫煙者が2人なら基準値の24倍、3人なら32倍に上昇した。エアコンを使用して3人が喫煙した場合は50倍に達した。少し窓を開けていても30分、窓を閉めていれば1時間以上、車内に粉じんが残ることから、中田研究員は「直前の乗客が喫煙者だった場合、受動喫煙になる恐れが強い。子供や妊婦など喫煙の害を受けやすい人も利用するだけに、全面禁煙にする必要があるのではないか」と話している。国土交通省などによると、全国のタクシー約27万台のうち、禁煙車は2%の5300台余。(平成17年9月)−読売新聞から
親の喫煙・飲酒、子供に与える影響大=米研究
親の喫煙・飲酒習慣の有無が2歳の子供にも影響することが、米研究者チームの5日の発表で明らかになった。2―6歳の子供を対象とした実験で、お腹を空かした人形のために食料品を「買う」ように言われた場合、喫煙する親を持つ子供がたばこを選ぶ確率は非喫煙者の子供の4倍、ひと月に1回以上飲酒する親を持つ子供がワインやビールなどアルコール類を選ぶ確率は飲酒しない親を持つ子供の3倍に上った。またPG―13(13歳未満は保護者の同伴を推奨)やR指定(17歳未満は成人の同伴が必要)の映画を見たことのある子供がワインやビールを選ぶ割合は、そうでない子供に比べ5倍だった。ニューハンプシャー州ハノーバーにあるダートマス大学のマデリン・ダルトン氏は研究報告で、「子供の遊び方は、彼らがアルコール類やたばこのたしなみに非常に敏感なことを示しており、アルコールやたばこが社会環境でどのように用いられるかは子供の中にしっかりと根付いている」と述べた。また、「6歳の子供が自分の好きなシリアルのブランドは分からないのに、たばこを買うときに銘柄を特定できるなど、たばこのブランドを非常に良く認識している子供も複数いた」と指摘した。(平成17年9月)−ロイターから
「たばこは毒」子どもに教えて
先日、中高生の喫煙率が激減したという記事を目にした。大人の喫煙率の低下したことや施設での禁煙化が背景にあると知り、まずは大人が見本を見せることが大切であると感じた。また、たばこの値上げや携帯電話代などの小遣いに費やされるためと報じてあった。それと併せて、私は関係者の地道な教育の成果も大きいと信じたい。修学旅行で二男のクラスの男子がたばこの回しのみをして見つかり、丸刈りの罰を受けた。が、二男だけは喫煙しなかった。「彼の勇気をほめると『毒を吸う勇気がなかった』と、答えた」と後になって担任が話してくれた。30年も前のことで、当時は喫煙しながら生徒の喫煙を取り締まっていたころである。私は子どもたちに幼いころから「たばこは毒」と教えていた。知識も持たず好奇心や強要で喫煙をはじめ、後悔している大人が多いからである。教職に就いておられる方には喫煙の害についての正しい知識を子どもたちに教えてやってほしい。喫煙する大人たちに「たばこは害ですよ」と注意する子どもに育ててほしい。そういう意味からも、教員採用時に喫煙者は不適格とするのは当然のことと思う。(71歳)(平成17年9月)ー愛媛新聞から
中国、たばこ規制枠組条約を批准 自販機禁止へ
中国、たばこ規制枠組条約を批准 自販機禁止へ
北京――新華社電によると、中国当局は29日、世界保健機関(WHO)が主導する「たばこ規制枠組み条約」を批准したことを明らかにした。これに伴い、中国本土と香港、マカオでは、たばこの自動販売機を全面的に禁止するという。批准は28日、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で決まった。中国の喫煙人口は3億人余りに上るとみられ、このうち約500万人が18歳未満。当局は未成年者の喫煙防止対策に乗り出したものの、不徹底が指摘されてきた。たばこ規制枠組み条約は03年5月にWHO総会で採択され、今年2月に発効。日本は04年に批准した。たばこ広告やスポンサー行為の禁止、未成年者の喫煙を促す自動販売機の規制などが盛り込まれている。(平成17年8月)−CNNから
学校の45%が全面禁煙 受動喫煙対策は95%
全国の小中高校などの45%が建物と敷地内を全面禁煙にしていることが26日、文部科学省の調査で分かった。建物内だけ禁煙も24%で実施、分煙を含めると95%が受動喫煙への対策を取っていた。文科省は「かなり高い割合で対策がなされているが、さらに進めてほしい」としている。調査は4月時点で、全国5万3039の国公私立の小中高校、幼稚園などを対象に実施した。禁煙以外では、建物内で分煙をしているのは26%、何も対策をしていないのは5%だった。「建物と敷地内の全面禁煙」は幼稚園が52%、小学校44%、中学39%、高校44%。「建物内だけ禁煙」は小28%、中24%、高12%。分煙は小26%、中37%、高44%だった。(平成17年8月)−共同通信から
子供が行く場所は完全禁煙に
先日、家族旅行で、あるファミリーレストランチェーンを利用した。席だけは禁煙席と喫煙席に分かれいたが、喫煙席近くを通らないとトイレや、ドリンクバーへはいけず、受動喫煙被害をを受ける構造であった。そこで、ひどい光景を目にした。子供連れにもかかわらず、喫煙席を選ぶ大人がいるのである。最近、アスベスト(石綿)による健康被害が問題になっている。アスベストの害は肺がんや悪性胸膜中皮腫が主だが、たばこの害はすべてのがんにおよび、心筋梗塞(こうそく)なども引き起こす。健康被害の大きさを考えれば、アスベスト以上にたばこに対して敏感にならなければならない。アスベストの浮遊するところに子供を連れて行く親はいないが、たばこの害を知らないために喫煙場所に子供を連れて行く親がいることは、残念なことである。行政・保健所は受動喫煙防止のために飲食店への指導を強化してもらいたい。飲食店も、子供連れに喫煙席を希望しても案内せずに、禁煙席を勧めてほしい。子供の利用するところはすべて、完全禁煙となるように行政は指導をお願いしたい。(医師)(平成17年8月)−愛媛新聞から
ホテルの禁煙ルーム22% 京都市で研究班が調査
国内外から観光客が訪れる京都で、大・中規模ホテルの禁煙ルームは総部屋数の約22%にとどまり、たばこ対策が進んでいないとする調査結果を、厚生労働省研究班(主任研究者、大和浩・産業医大産業生態科学研究所助教授)が24日までにまとめた。2003年施行の健康増進法は、ホテルや病院など、多くの人が利用する施設では受動喫煙の防止措置を講じるよう規定している。日本を代表する観光地の現状に大和助教授は「日本人の約70%を占める非喫煙者を基準にサービスを提供するべきだ。行政は強い態度で対策を促し、客も声を上げてほしい」と指摘している。9月3日に京都市で開かれる京都禁煙推進研究会の公開フォーラムで報告する。(平成17年8月)−共同通信から
中高生の喫煙4年で激減 禁煙の浸透が影響 携帯が小遣い圧迫? 厚労省研究班10万人調査
2000年度には4割近くに上った高校3年男子の喫煙率が、04年度には2割強に激減するなど、国内の中高生喫煙率が4年間で大きく減少していたことが、厚生労働省研究班が実施した10万人規模の中高生アンケートで22日分かった。主任研究者で国立保健医療科学院の林謙治次長(保健医療政策)は、大人の喫煙率が低下傾向にあることや、公共の場の禁煙化が進んだことなどが背景にあると指摘。さらに「中高生の携帯電話の所有率が増えており、たばこに使う小遣いが圧迫された可能性も高い」と推測している。研究班は1996年度から4年ごとに、全国の中学、高校で喫煙や飲酒の実態について生徒にアンケート。04年度は、計約180校の10万3500人が回答した。直近1カ月に1回以上喫煙した生徒の割合は、前2回とも約37%だった高校3年男子が21・8%に大幅減。6-8%程度だった中学1年男子が3・2%、16%程度だった高校3年女子も9・7%に減っていた。林次長によると、未成年の喫煙率低下は欧州でもみられるが、大人の喫煙率低下やたばこの値上げなどが原因とされている。林次長は「1カ月の高校生の小遣いは6000-7000円程度だが、携帯電話の所有率は8割を超え、支払っている料金は月に4000-6000円程度との調査結果や推計もある」と指摘。「携帯電話の功罪は別問題として、今後(喫煙率低下との)関連性を調べるべきだろう」と話している。(平成17年8月)−共同通信から
国鉄、年内に全車両禁煙 違反は罰金6千円
フランス国鉄(SNCF)は18日までに、年内に列車内での喫煙を全面禁止すると発表した。違反者には45?(約6000円)の罰金が科されるという。フランス各紙によると、高速列車TGVは昨年12月から禁煙を導入。その後、パリ近郊など国内の約半数の在来線急行列車も禁煙を実施した。さらに今年9月から夜行列車と残りの在来線急行などが順次禁煙となり、年内には国鉄から喫煙車両が姿を消す。フランスでは、政府のたばこ価格の値上げで成人の喫煙率が約30%(03年)まで低下した。国鉄当局者は「喫煙者は途中の数分間停車する駅のホームや、目的地に到着してから吸うようになった」と禁煙キャンペーンに自信満々だ。(平成18年8月)−共同通信から
【西田ひかるのOh,my goodness!】若者の喫煙抑止
アメリカでは最近、禁煙に対する関心が再び高まっています。きっかけは、先ごろ肺がんで亡くなった人気ニュースキャスター、ピーター・ジェニングス氏です。
同氏は1960年代から米三大テレビネットワークであるABCのジャーナリストとして活躍。83年からは看板ニュース番組の「ワールド・ニュース・トゥナイト」のキャスターやシニアエディターとして米国民にニュースを伝え、ジャーナリストに与えられる賞をほとんど受賞しました。「9.11」テロでは、1週間で60時間という前例のない長時間のニュース放送を行い、適切で落ち着いた報道が高く評価されました。
世界的な大ニュースはもちろん、エイズや人種差別問題などにも力を入れて報道。もともとヘビースモーカーでしたが、苦労の末たばこをやめたこともあり、喫煙問題にも大きな興味を示していました。4月に番組で肺がんであることを自ら公表した際には、大きな衝撃が走りました。
アメリカでは毎日5000人の10代の子供が初めてたばこを試し、そのうち2000人が常習者になるという調査結果があります。これだけ禁煙運動が盛んなのに、なぜ若者がたばこを始めるのか?
原因の一つとしてやり玉にあがっているのが、映画やドラマの喫煙シーン。人気俳優がたばこを吸う姿が「かっこいい!」というイメージになっているとの指摘もあり、喫煙シーンが入っている映画は18歳未満の保護者同伴を定めた「R」指定にするべきだ−という運動も起きています。しかし、R指定にすると興行収入が落ちるため、映画会社は消極的で、なかなか実現しそうにありません。
そんな中、PSA(パブリック・サービス・アナウンスメント)という非営利広告機構は、著名人が直接子供に話しかけるといった内容で、青少年にたばこを吸わせないための広告をテレビで多く放送しています。
イギリスでは、若年層にたばこのいやなにおいを含ませたパンフレットを配り、「喫煙は格好悪い」というイメージキャンペーンを繰り広げています。カリフォルニア州や一部の国では公共の室内を一切喫煙禁止にし、スモーカーの肩身が狭くなるようにしていますが、未成年の喫煙抑止はなかなか難しいようです。 さて、“喫煙大国”ともいえる日本の青少年に対する喫煙抑止対策は、どうなるのでしょうか?(歌手、女優=米在住)(平成18年8月)−東京新聞から
球児の喫煙防止 関係者率先を
夏の甲子園の開幕直前、高知代表の明徳義塾が出場辞退となった。その原因が部員の喫煙にあるという。「またか!」である。一新されたたばこの警告文に「人により程度は異なりますが、ニコチンにより喫煙への依存が生じます」や「未成年者の喫煙は、健康に対する悪影響やたばこへの依存をより強めます」がある。好奇心でたばこに手を出すと、ニコチンが切れると次のニコチンに手を出す依存を引き起こす。「やめたくてもやめられない」という状態になるのである。そして、今回の明徳義塾のように、仲間の努力を無にする悲劇が繰り返されるのである。今では、尿中コチニン(ニコチンの代謝産物)や呼気中CO濃度を調べれば、喫煙の事実が簡単につかめる。高校野球関係者は、まず自ら率先してたばこと決別することである。そしてたばこのとりこになってしまった球児たちに、ニコチン依存の治療を早期に受けさせるべきである。(歯科医師)(平成17年8月)−愛媛新聞から
アスベストよりたばこ危険
アスベストよりたばこ危険
アスベスト(石綿)が肺がんや悪性中皮腫の原因として、マスコミをにぎわせている。アスベストは職業に関連した発がん性物質として有名である。一方、アスベストとたばこの肺がんの相対危険度を調べた今までのデータはすべてたばこの危険性が高いという結果である。あるデータでは、非喫煙者でアスベスト作業に従事してない人が肺がんになる確率を1.0とすると、非喫煙者でアスベスト作業に従事している人は1.4、喫煙者でアスベスト作業に従事していない人12.0、喫煙者でアスベストに従事している人は17.0で、たばこの肺がんに対する危険性はアスベストより非常に高い。たばこがアスベスト以上の環境汚染物質であるというのは、医療に携わるものにとっては常識。英国ではパブの従業員が1週間に1人の割合で、受動喫煙により死亡しているという事実により、パブは2006年までに全面禁煙になるという。日本も受動喫煙防止が管理者に義務づけられたにもかかわらず、守られている施設はほんのわずか。アスベストの厳重な規制は必要だと思うが、たばこの害についても、きちんと認識する必要があると思う。(医師)(平成17年7月)−愛媛新聞から
坊ちゃん球場の禁煙願う
甲子園をめざす夏の高校野球愛媛大会が14日に開幕し、当日、各校の選手や応援の生徒たちのひたむきな姿に元気や勇気、若さのすばらしさを感じる機会に恵まれた。ところが、スタンド内のトイレのすぐ隣は喫煙所となっており、がっかりした。そこは通路にもなっており、トイレ利用者だけでなく、周囲にも喫煙者の煙が流れていく。甲子園球場、広島市民球場をはじめ関東全球場は3年近く前からすでに完全禁煙になっており、安心して観戦できる環境が整えられている。野球は、高校生だけでなく、小中学生や幼児までファン層も厚く、将来の職業を夢見ている子どもたちもたくさんいる。教育現場では喫煙防止教育にも取り組んでいるが、大人たちが禁煙環境を整えていくことは重要なことではないだろうか。未成年の子どもたちの健康を守るためにも喫煙しない環境づくりが必要になる。愛媛県が推進している完全分煙の視点からも球場の喫煙所は問題であると感じる。坊ちゃんスタジアムなど公共施設での禁煙実施を強く願っている。(養護教諭)(平成17年7月)−愛媛新聞から
メディアのたばこ広告禁止 EU、今月末から
欧州連合(EU)は27日、EU域内で今月31日から新聞、テレビやラジオ、インターネットなどメディアを通じたたばこの広告を全面禁止するEU指令が発効すると発表した。EU内では映画上映前の広告や街頭の看板、灰皿やグラスのロゴなど一部を除き、たばこ広告が消滅する。指令によると、メディアでの広告のほか、たばこ企業が2カ国以上の加盟国が参加するスポーツ大会やコンサートなど催し物のスポンサーになることも禁止される。キプリアヌ欧州委員(保健、消費者保護担当)は同日、「たばこの広告禁止は喫煙を減らす最も有効な手段の1つで、多くのEU市民の健康を守るだろう」との声明を発表した。同指令は2003年にEU首脳会議、欧州議会で承認され、加盟国が国内法を整備していた。(平成17年7月)−共同通信から
R・ドール氏死去 英国の「禁煙の父」
リチャード・ドール氏(喫煙と肺がんの関係を最初に立証した英疫学者)英PA通信などによると、24日、英オックスフォードの病院で死去、92歳。病死とみられるが、直接の死因は明らかになっていない。1950年、英医療研究審議会に在籍中、共著で喫煙が肺がんの主要な原因と発表。54年、両者の因果関係を初めて科学的に裏付けた。世界の禁煙運動に大きな影響を与え「禁煙の父」と呼ばれた。その後、オックスフォード大で喫煙の健康被害などについて精力的に研究を続け、2004年、英医学誌に、喫煙者は非喫煙者に比べ早死にするという約半世紀にわたる研究結果を発表した。(平成17年7月)−共同通信から
松山市医師会禁煙宣言
松山市医師会が7月23日(土)、下記の禁煙宣言を行った。
松山市医師会は、広く社会に向けてタバコの害と禁煙の必要性を啓発し、市民の健康を率先して守る団体として、禁煙を積極的に推進すべく下記の事項の宣言を行います。
1.当会員および当会職員の禁煙を推進します。
2.医療機関および医師会関連施設の完全禁煙を目指します。
3.当会が主催する全ての会合は懇親会を含めて禁煙とします。
4.当会は喫煙による健康障害と禁煙の必要性について正しい知識の普及を図り、タバコ関連疾患の減少を目指します。
5.当会は将来を担う子どもたちの健康と生命を守るために、未成年者と妊婦に対しては重点的に喫煙防止を推進します。
6. 当会は受動喫煙による健康被害の防止を推進します。
7.当会は禁煙希望者に対して積極的に支援を行います。(平成17年7月)−禁煙推進の会えひめ から
風太君のCM中止すべきだ
直立するレッサーパンダ、風太君のCMが好評でいろいろなものへの利用が計画されているそうだ。風太君のいる千葉市動物公園はイメージを損なう風俗や、消費者金融などへのCMへの利用は断るとのこと。しかし、その前に、現在CM出演中の日本たばこ産業(JT)の缶コーヒーのCMについては、考慮しないようだ。たばこは全世界で、毎日、航空機一機分の死亡者を引き起こしている。缶コーヒーのCMとはいえ日本たばこ産業と宣伝する以上、たばこを宣伝する事につながる。それはイメージを損なわないだろうか。F1レースから、たばこ会社が撤退したのはたばこのスポンサーシップ規制による。今年の2月末に発効したたばこ規制枠組み条約の精神を順守すれば、千葉市動物公園はすみやかに、このCMの中止を求めるべきだと思う。(医師)(平成17年7月)−愛媛新聞から
たばこから子ども守れ 上浮穴郡医師会 小中学校完全禁煙求める
上浮穴郡医師会(豊田茂樹会長)は8日、同郡久万高原町教委や小、中学校長に喫煙の有害性を説き、同町内のすべての小、中学校の敷地内完全禁煙を求めた。同医師会によると、町内の小、中学校計13校のうち、敷地内完全禁煙を実施しているのは2校。県教委の調べでは4月1日現在、県内の市町立小中学校で小学校72.3%、中学校61.4%が実施している。定例校長会で、豊田会長が講演し、たばこ問題の取り組みや同医師会が5月、禁煙宣言を決議したことなどを紹介。「受動喫煙の害だけでなく、喫煙は非行の始まり。教育現場から喫煙の姿をなくすことが大切だ。地域ぐるみで喫煙防止教育に取り組んでほしい」、と完全禁煙を要請した。西田友三教育長は「早急に禁煙にすべきだと考えているが、あらためて話し合いを持って完全禁煙に向け努力したい」と答えた。(平成17年7月)−愛媛新聞から
10代妊婦、4人に1人喫煙 全世代3.1ポイント増
妊娠中の10代の母親の4人に1人が喫煙をし、全体的にも5年前に比べると、平均3・1ポイント増加―。県小児保健協会(玉那覇榮一会長)が1日、那覇市旭町の自治会館で開いた「2004年度乳幼児健康診査実績報告会」で、1999年度と2004年度の統計結果を基に明らかにした。年代別統計では10代の母親の喫煙割合が最も高く、次いで20代、30代となり、若い母親ほど喫煙傾向が強いことも分かった。国が定めた母子保健の10年までの国民運動計画「健やか親子21」では、10年までに妊婦の喫煙率をゼロにするとの数値目標を掲げているが、そうした施策とは裏腹に状況が悪化していることも浮き彫りとなった。統計は赤ちゃんの乳児検診(生後3、4カ月)の際に、母親に喫煙状況を問診した結果(04年度は父親を含む)をまとめたもの。99年度に「妊娠中に喫煙をしていた」と答えた母親は全体の7・7%だったが、04年度には10・8%に増加した。年代別では10代が最も多く26・8%、次いで20代の13・8%、30代の7・5%。99年度と比較した場合、10代は0・1ポイント減少したが、20代から40代までのすべての年代で0・2ポイントから3・2ポイント増加した。また、父親の場合も母親同様に10代(75・2%)、20代(65・6%)、30代(52・2%)と年齢が低いほど、喫煙傾向が強いことも分かった。報告会で結果を発表した同協会の宮城雅也副会長(県立那覇病院小児科副部長)は「母親だけではやめられない。父親も一緒にやめる努力をしなければ。禁煙外来の設置や常に周囲が見守る支援体制も必要だ。産科医も喫煙が乳児に及ぼす影響の深刻さを、しっかりと母親に伝えなければいけない」と指摘した。(平成17年7月)−琉球新報から
たばこ各社、きょうからリスク表示を拡大
日本たばこ産業(JT)、フィリップ・モリス・ジャパン(PM、東京・千代田)などたばこ各社は7月1日から、国内市場向け全商品の健康リスク表示を大書きする。従来は「健康を損なうおそれ」があるので「吸いすぎに注意」と喚起したものが多かったが、新たな文言は「喫煙は肺がんの原因の一つ」と断言するなど踏み込んだ表現で煙害を強調する。新たな注意表示は2月に発効した世界保健機関(WHO)の「たばこ規制枠組み条約」が批准各国に求める対応措置。これを受け、日本では2003年11月に「たばこ事業法施行規則の一部を改正する省令」が施行された。同省令に基づき、国内で流通するすべてのたばこは、箱の主要な2つの面にそれぞれ30%以上の面積で健康リスクに関する注意表示をしなければならなくなった。 (平成17年7月)−日経産業新聞から