私のスクラップ帳から
その2
平成7年後期から平成9年前期までの約1年半にわたり集めたものを掲載いたします。整理されたものではありませんが、多少経時的に並べています。印はたばこのプラス面に触れた数少ない記事です。(平成9年6月22日記)
禁煙タクシーお目見え
禁煙タクシーお目見え、宇和島市、女性客などに好評。
たばこ会社の内部文書を公開せよ。サンフランシスコ地裁は、喫煙とがんの因果関係を知っていた事実を示す内部文書を、公共の利益に大きく沿う、として、公開を認める判断を下した。
たばこと肺がん、早期発見すれば8割が治癒。
世界最大のたばこメーカーであるフィリップ・モリス社の内部文書に、たばこに含まれるニコチンは、麻薬のコカインやモルヒネと同じ、と記載されている、と報じられた。(1995年12月)
近藤誠氏の「あなたがガンになったとき、患者よ、がんと闘うな」の最終回(文芸春秋)に、「全臓器のがんの三分の一はタバコ、他の三分の一は食事、のこりの三分の一は大気汚染などの生活環境の影響で生じる」、タバコはやめろ、と書いている。
全国たばこ販売協同組合連合会は、未成年者の喫煙問題が社会的に深刻化していることから、たばこの自動販売機の夜間販売中止を決め、来春(平成8年4月)から、自主的に午後11時から翌朝の午前5時まで販売を停止する。
深刻、迷惑なたばこの害、公共の場は禁煙に。
喫煙が甲状腺機能低下症を促進する。
喫煙歴のある人に年1回X線検査を、禁煙後15年間は肺がんリスク残る。
低ニコチンたばこによって、ニコチン依存症の人は喫煙本数が増えるため、それと平行して体内に入る一酸化炭素による全身の酸素欠乏は、心血管系に悪影響を与える。最近の心筋梗塞による死亡の増加は高い喫煙率のつけと言えよう。
人事院は国家公務員の快適な職場環境づくりの一環として「喫煙対策指針」を策定することになった。
職場における禁煙対策のためのガイドライン
労働省は、「職場における喫煙対策のためのガイドライン」を全国の労働基準局長に伝えた。(平成8年2月)
国立がんセンターの提唱している「がん予防12ヶ条」の一部が、強い表現に改められた。第5条の「たばこはなるべくやめる」が、「たばこは吸わないように」と、禁煙の必要性が明示された。
医師会が「エコーはがき」、「広告つきはがき」のスポンサーになり、禁煙をうたい、啓蒙してはどうか。その前に、医師たる者は、すすんで禁煙すべきである。
米たばこ会社、リゲット・グループは元喫煙者の訴訟で和解し、今後25年間、経常利益の5%を「禁煙活動」に拠出する。(平成8年3月)
李鵬首相のツルの一声で、北京の人民大会堂の公共用スペースが禁煙になった。(平成8年4月)
受動喫煙が、肺がんや胎内発育遅延児出生のリスクを高める原因にはならない、とする受動喫煙のリスクを疑う新しい研究が二つ発表された。
米国小児科学会で、FDAのケスラー長官が、「若年者に喫煙習慣をつけさせないために、医師はもっと積極的な役割を果たすべきだ」と要請し、「これが成功すれば、喫煙に関連する疾患とは無縁の世代が誕生することになる」、と述べた。さらに、「子どもが18−19歳になるまで喫煙を始めないようにできれば、喫煙者数を減らすだけでなく、一世代のうちに喫煙を原因とする疾患を、痘瘡と同様に根絶することができるだろう」、と語った。(平成8年2月)
同学会のGeorge Comerci会長は、「米国小児科学会は、クリントン大統領の提唱するたばこ広告に関する各種規制を全面的に指示する」、「複数の研究から、喫煙開始年齢が低いほど嗜癖性が高くなることが示されている。19歳以前の喫煙を阻止できれば、成人後の喫煙習慣を容易に回避できる」と述べた。
禁煙は愛です、思いやりです。
禁煙・分煙の実施率は小事業所ほど低い。
日本たばこ産業に対し、喫煙者4人と嫌煙家1人が、たばこの製造、販売の禁止と、たばこの有害性を説明した警告文の表示および慰謝料計500万円の支払いを求める訴えを名古屋地裁に起こした。(平成8年4月)
喫煙者で高い脊椎椎体固定術の失敗率。
若くて健康な人でも受動喫煙は動脈内皮を損傷し、血管拡張を抑制、全身への血流を減少させることで心血管疾患を惹起する。
新幹線禁煙席6割に
新幹線禁煙席6割に。(平成8年4月ダイヤ改正から)
人気上々、たばこ消臭グッズ。
女性は喫煙の影響を受けやすい。
喫煙による肺がんリスクは女性が男性の1.5倍。女性の肺がんリスクが高いのは、ホルモン要因が関与しているかも知れない。DNAに損傷を与える発ガン物質を処理し、無毒化する機序が男性と女性では異なる可能性もある。
ニコチンガム、衝動抑制に効果、「たばこ、今年こそやめたい」、禁煙入院、「吸う自由」遮断。
Brown and Williamsonたばこ会社(B&W)及びBritish
Americanたばこ会社 (BAT)などの、たばこ関連の文書によると、ニコチンの依存性とたばこの煙の生物学的活性(例えば発癌性)について、30年以上前から知っていたことを示している。(JAMA
日本語版、1996年2月号)
厚生省の「公共の場所における分煙のあり方検討会」が、平成8年3月、報告書を提出した。基本原則は、@非喫煙者への受動喫煙の影響を排除・減少するため、分煙推進が必要、A分煙推進の際には、非喫煙者と喫煙者のコンセンサスを得ることが必要、とした。
愛媛県が世界禁煙デーに際し、啓発ポスターなど運動推進を呼びかけた。(5月31日には、率先垂範のため、保健環境部や各保健所、医療技術短大、健康増進センターなどでは、勤務時間中は執務室内を禁煙とする。同部など主催の会議や研修会も原則禁煙。)
5月31日の世界禁煙デーと禁煙週間を控え、菅直人厚相が、今年のスローガンは“スポーツや芸術を通じてたばこのない世界を作ろう”ですと各閣僚に禁煙協力を求めたところ、閣僚の一部から強烈なパンチを食らった。梶山静六官房長官が、禁煙週間中の2度の閣議では灰皿を置かないと宣言したところ、元全専売労組委員長でヘビースモーカーの鈴木和美国土庁長官が、禁煙デーは国のどこで決めたのか、一方でたばこ税を取って財源に充てている、そこには一貫性がないではないか、たばこを吸うのが悪いのなら、作るのはもっと悪いことになるとクレーム。梶山長官が、禁煙デーはWHOが決めたこと、日本の一閣僚が言っても覆るわけにはいかないと、とりなしたが、この議論を聞いていた大原一三農相は、たばこ生産者を慮ってか、思い立つようにたばこを取り出しスパスパ吸い始めた。橋本竜太郎首相は、「厚相発言のあとにたばこを吸い始めたのはよくない」と農相をたしなめたが、首相自身は最初から最後まで紫煙をくゆらせ、禁煙論議などどこ吹く風であった。(平成8年5月29日、毎日新聞)
たばこ損害賠償請求、「集団訴訟は不適当」と米連邦高裁が逆転判決。
幼児の受動喫煙、有害な鉛濃度、体内で増加、脳に蓄積する危険性も。
ニコチンガムによる禁煙療法の12ヶ月後の成績、禁煙率30.8%、有効率44.9%。
米国民の受動(間接)喫煙状況調査(1988−1991)
米国民の間接(受動)喫煙状況調査(1988年10月25日―91年10月21日)によると、2月齢から11歳までの米国小児のうち、1名以上の喫煙者と同居する者は43%であった。非喫煙成人のうち37%から、1名以上の喫煙者と同居、もしくは職場での間接喫煙が報告された。非喫煙者のうち、87.9%に血清コチニンが検出された。
受動喫煙がペルテス病と有意な相関、親の喫煙率は86%。
大和高田私立病院、「禁煙外来」で優れた成績、6ヶ月以上経過群で禁煙率70.5%。
喫煙者の脳にはmonoamine
oxidase B(MAO B)が明らかに少ない。この酵素は動作や喜びの感情に影響する神経伝達物質ドーパミンの破壊に関与している。アンフェタミン、ヘロイン、アルコール、ニコチンなども、ドーパミンの分泌に関係している。ニコチンそれ自体はドーパミンの放出を促すが、未だ明らかにされていないたばこ煙の中のMAO
B抑制剤が、パーキンソン病の薬と同じような働きをしていると思われる。
青少年がたばこを吸いはじめないようにと、新たにCenter
for Tobacco-Free Kidsが設立された。10代の若者たちに喫煙癖をつけないよう説得できれば、総人口における喫煙者の数は激減するであろう。(JAMA日本語版、1996年7月号)
上海医科大学で、学内全域の禁煙を記念する式典が行われた。北京の男性医師の喫煙率(1989年)は68%であった。
肝がんで手術し、あと一年と宣告された女優の乙羽信子さんは、「たばこは止めた方がいいんじゃないか」との夫である新藤兼人監督の言葉に、「そうですね」と答えてすぱすぱ吸っていた。病気の進行とともに、好きなたばこの回数も少なくなり、くわえたかと思うと、灰皿でいつまでもいぶっていた、という。
米、たばこ販売規制、10代の喫煙の半減を目指す
米、たばこ販売規制、10代の喫煙半減を目指す。クリントン大統領は、たばこに含まれるニコチンを「習慣性のある薬物」に指定、10代の喫煙率を今後7年間で半減させることを目標に、自動販売機の原則的禁止や学校周辺での広告禁止など厳しい販売・広告規制策を発表した。(1996年8月23日)
たばこ規制策の骨子:
○10代の喫煙率を今後7年間で半減させる
○たばこに含有されるニコチンを習慣性薬物と指定。たばこを米食品医薬品局(FDA)の規制対象に
○購入時に、喫煙が認められている18歳以上であることを示す身分証明書の提示義務づけ
○ナイトクラブなど一部の施設を除き、自動販売機の設置禁止
○学校・遊び場から約330m以内での広告の禁止
○たばこ製品名を冠したスポーツ大会などの後援禁止
○10代向け出版物での広告は白黒の文字のみで写真などは禁止
○たばこ製品名をつけたTシャツ、帽子の禁止
○今後、半年から2年以内に段階的実施
喫煙で肺の免疫細胞変化、有害な活性酸素を分泌、キラー細胞の働き阻害。
喫煙再開者の肺機能は急速に低下する。
長年、米たばこ会社のテレビコマーシャルで「マルボロマン」として、人気者であった俳優の肺がん死は、CM撮影のせいである、として、その妻がたばこ会社を提訴した。
たばこ吸い過ぎ、失明の恐れ。
循環器疾患の予防には、血圧・コレステロール管理と禁煙が重要。
注目されるニコチンの効用、アルツハイマー病などの痴呆症状を改善。
たばこ吸う大人、過去最低に
たばこ吸う大人、過去最低に(JT調査)・・1996年の「全国たばこ喫煙者調査」で、成人喫煙率は35.1%で、統計を取り始めた1965年以来最低となった。男性喫煙率57.5%、女性喫煙率14.2%で、喫煙者数は、男女計69万人減の3422万人、年代別では20代男性が63.4%、30代女性が20.6%でそれぞれ最高であった。
三大成人病(がん、心臓病、脳卒中)、原因にたばこ。
非喫煙者に割引検討・・郵政省簡易保険料。
たばこの煙と肺がんの直接的関連がDNAレベルで明らかに。
黄斑変性は、高齢者における重症視力障害の最大の原因であり、現在有効な治療法はない。喫煙は女性黄斑変性の回避可能な独立リスクファクターである。
喫煙は動脈の弾性を低下させる。
たばこ、3483億本“プカー”、96年度販売−7年連続最高を記録。うち、外国製たばこは9.5%増の777億本、国産たばこは2.6%増の2706億本、販売代金の総額は4.3%増の3兆9千992万円(平成8年4月)。
米医学協会は、未成年者へのたばこ販売禁止措置を徹底させるため、小売業者への資料配布と違反業者を通報するホットライン開設を中心とする運動を展開すると発表。
米病理学者、オスカー・アウアーバック氏死去。1960年代に、喫煙が肺がんの原因になることを突き止め、64年米公衆衛生局長官が発表した喫煙の危険性に関する最初の報告に理論的基礎を提供した。
たばこメーカーが実施しているたばこへのアンモニア添加により、ニコチン中毒が促進されることが明らかになった。
愛媛県内の事業所の39%が職場での喫煙対策を実施している。(平成9年2月)
厚生省の「生活習慣病対策専門委員会」の第1回会議(平成9年3月)で、改めて一次予防推進の重要性が指摘され、特に喫煙防止対策が喫緊の課題として挙げられた。
米二大たばこメーカーが被害補償のための基金案(3000億ドル)を軸に、被害訴訟の和解交渉を進めている。(平成9年4月)
米国の肺がん死賠償訴訟、喫煙は自分の責任、たばこ会社に責任なしの陪審評決。この評決は、医療費の公的支出への賠償を求めて十数州の州政府がばたこ会社を訴えている訴訟の行方にも影響。(平成9年5月)
司法試験合格、禁煙が近道?
司法試験合格、禁煙が近道?…合格者の喫煙率は21%で、日本人の平均喫煙率を14ポイント下回る。
英政府は、たばこ会社がスポーツ・イベントのスポンサーになることを禁止する方針を打ち出した。(平成9年5月)
心臓発作、間接喫煙で危険性2倍に、米ハーバード大の追跡調査で判明、間接喫煙はこれまで指摘されてきた以上に健康被害が大きいことが明らかになった。
日本たばこ産業(JT)は、今年度、広告・販売促進事業を強化する方針。91年度から減少し続けてきた広告費が6年ぶりに増加に転じる見込み。
1997年、WHOの禁煙デーのスローガンは、「手をつなごう!たばこのない世界をめざして」である。
カリフォルニア州環境保健局(EPA)は、環境中のたばこの煙(ETS)が健康に及ぼす影響に関する報告書の最終案を発表した。これは1986年の米公衆衛生局長官報告書以来初めてのことである。報告書は、「喫煙の制限が増大し、健康への悪影響について意識が高まっているにも拘わらず、家庭内での副流煙、特に乳幼児への影響は今も無視できない」と述べている。たばこによる推定死亡率は、米国全体で、
○SIDS(乳児突然死症候群):1900―2700件、
○早産・未熟児出産:9700―1万8600件、
○子どもの喘息罹患:8000―2万6000件、
○生後18ヶ月までの子どもの気管支炎または肺炎:15万―30万件、うち7500―1万5000人が入院、136―212人が死亡している、という。
また、ETSに起因する肺がん死数は3000件、
虚血性心疾患は3万5000―6万2000件、
中耳炎による通院数は70万―160万件あるという。
会見でのプカプカ“評価”、ワースト喫煙家、青木前大使2位。1位は連続で橋本首相(平成9年5月)
たばこの自動販売機、92%が深夜停止、1位はは福島、京都最悪。
春山茂雄氏著、「脳内革命」の中の、たばこ擁護論は、許されざる妄言、暴言である。(平成9年6月)
小泉純一郎厚相は、「健康」と「生活の質」を副題とする1997年版厚生白書を閣議に報告、了承された。白書は、生活習慣病を予防するための生活改善を呼びかけ、特に子ども時代に健康習慣の確立を目指すことを求めている。その中で、健康に与える影響の大きい喫煙習慣をニコチン依存症の視点から捉え、総合的なたばこ対策推進の必要性を訴えている。厚生白書にたばこ問題が登場したのは1988年版以来ほぼ10年ぶりで、受動喫煙の危険性も強調している。(平成9年6月19日)
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