予防接種 |
接種年齢及び接種方法 |
望ましい接種年齢 |
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副反応 |
その他 |
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ヒブ | ●生後2〜7か月未満に開始:4〜8週間隔で3回、追加接種は、3回目接種後、7月以上、標準的には13月までの間隔をおく ●生後7〜12か月未満に開始:4〜8週間隔で2回、追加接種は2回目接種後、7月以上、標準的には13月までの間隔をおく ●1歳以上5歳未満:1回 |
皮下 | 注射部位の発赤、腫脹、発熱、不機嫌など | 発病のピークは生後8か月頃のため、生後6か月までに接種することが望ましい | ||
小児の肺炎球菌 | ●生後2〜7か月未満に開始:27日以上の間隔で、12か月未満の間に3回、追加接種は60日以上で1回(標準的には生後12か月〜生後15か月に) ●生後7〜12か月未満に開始:27日以上の間隔で2回、追加接種は生後12か月以降で1回(初回2回目接種後60日以上) ●1歳以上2歳未満に開始:60日以上の間隔で2回 ●2歳以上5歳未満:1回 |
皮下 | 注射部位の発赤、腫脹、発熱、傾眠など | 肺炎球菌感染症は、2歳未満の乳幼児で特にリスクが高く、後遺症を残す可能性があるため接種が可能となる2か月齢以上で接種することが重要 | ||
B型肝炎 | ●1歳未満の間に、27日(4週間)以上の間隔で2回、 1回目から139日(20週)以上の間隔で1回 |
生後2〜9か月頃 | 皮下 | |||
BCG |
生後1歳未満の間に1回(標準的には生後5か月〜生後8か月未満) |
生後5〜8か月未満 |
経皮 |
接種局所の湿潤と腋窩リンパ節の腫脹、膿瘍、潰瘍 |
・針跡が一時小さな膿包になる |
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不活化ポリオ |
1期初回(生後3か月〜生後12か月):3回 |
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注射部位の発赤、腫脹、発疹、発熱、嘔吐、食欲不振、異常号泣、傾眠など | ・すでに生ポリオワクチンを1回受けている場合 不活化ポリオワクチンを初回2回目から接種 ・すでに不活化ポリオワクチンを1〜3回受けている場合 接種回数が合計4回となるよう、残りの接種回数分を接種 |
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1期追加(1期接種後12月〜18月):1回 | ||||||
四種混合 (ジフテリア・百日せき・破傷風・不活化ポリオ) |
1期初回(生後3か月〜生後12か月):3回 | 皮下 | 注射部位の発赤、腫脹、硬結、疼痛その他発熱、嘔吐、下痢、鼻漏、咳、発疹、不機嫌など | 三種混合(ジフテリア・百日せき・破傷風)に不活化ポリオワクチンを加えたワクチン | ||
1期追加(1期接種後12月〜18月) | ||||||
二種混合 (ジフテリア・破傷風) |
2期(11歳〜13歳未満) |
皮下 |
注射部位の発赤、腫脹、硬結など | 乳幼児期に1期を終了している児童が対象 | ||
麻しん風しん混合 (麻疹・風しん) |
1期(1歳〜2歳未満):1回 | 皮下 | 接種後7日前後に発熱、軽度の発疹など | 麻しん・風しんどちらか一方に罹患した人も、麻しん風しん混合ワクチンを接種 | ||
2期(幼稚園、保育園の年長児):1回 | ||||||
日本脳炎 |
生後6か月から7歳6か月未満の間に、1〜4週間間隔で2回 |
皮下 | 注射部位の発赤、腫脹、硬結、発疹、じんましんなど | 1期初回及び1期追加により基礎免疫をつけることが重要 特例対象者1:平成7年4月2日〜19年4月1日生 1期:20歳未満で接種可能 2期:1期終了後、9〜20歳未満で接種可能 特例対象者2:平成19年4月2日〜21年10月1日生 生後6か月〜7歳6か月、または9歳以上13歳未満で1期、2期を行う |
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生後6か月から7歳6か月未満の間に、1期初回終了後、1年あけて1回 | ||||||
9〜13歳未満の間に、1回 | ||||||
水痘ワクチン | 生後12月〜3歳未満:追加接種は3か月以上の間隔で | 皮下 | 注射部位:発赤、腫脹、硬結、発疹など 全身反応:発熱、じんましん、小板減少性紫斑病など |
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子宮頸がん予防ワクチン(当院は受託医療機関ではない) | 小学校6年生〜高校1年生相当年齢の女子 (平成9年4月2日〜14年4月1日生) ・サーバリックス:初回から1か月後と6か月後の計3回 ・ガーダシル:初回から2か月後と6か月後の計3回 |
筋肉 | 注射部位の疼痛、かゆみ、頭痛、胃腸症状、疲労など | 十分な効果を得るためには、3回接種することが重要 |
ヒブ | ⇒ | 四種混合 |
⇒ | BCG | ⇒ | 麻しん風しん混合 (MR) |
⇒ | 水痘ワクチン | ⇒ | 日本脳炎 | ⇒ | 子宮頸がん予防ワクチン |
小児の肺炎球菌 | ||||||||||||
B型肝炎 |
注:ヒブ・肺炎球菌・B型肝炎ワクチン・・生後2か月から接種する。
注:麻しん風しん二種混合ワクチン・・生後1年を過ぎれば、直ちに接種する。麻しんの致命的な合併症(麻しん脳炎や麻しん肺炎など)を起こす麻しんの予防に、麻しんワクチンは極めて有効である。 (当院では、麻しん単独ワクチンを昭和43年から36年間にわたり約7200人に接種したが、重篤な副反応は認められなかった。ただし、当初の頃の異型麻しんの多発、MMRワクチンによる髄膜炎の散発、また、ゼラチンアレルギーと思われる発疹を2例経験した。(注)現行ワクチンには、ゼラチンは含まれていない。平成14年秋から15年春にかけて、新居浜地域を中心に、成人麻しんから乳幼児が感染するという今までとは異なる流行があった。平成18年4月から、麻しん風しん二種混合ワクチンの2回接種制度が始まった。
註:水痘ワクチンは平成26年10月1日から定期接種となった。任意接種(1回接種)の場合、水痘にかかる頻度は比較的高かったが、ほとんど軽症であった。(当院で接種し、水痘罹患を確認できた者は、昭和62年4月から平成16年12月までの約17年間で38例:12.7%で、いずれも極めて軽症であった。)
また、各種ワクチンに関し、次のサイトが参考になる。
○厚生労働省(予防接種法に関するページ)
○感染症情報センター(国立感染症研究所):予防接種スケジュール
・おたふくかぜワクチン・・任意接種であるが、水痘ワクチンの後でもよい。集団生活に入る前に接種を希望する人が多い。
・ロタウィルスワクチン・・当院では取り扱っていない。
・インフルエンザワクチン・・当院では取り扱っていない。
注:6歳未満の小児における発熱を指標にした有効率は20〜30%で、2歳未満児では有効性は確認されていない。ワクチン有効率20〜30%とは、ワクチン接種者の20〜30%がインフルエンザに罹患しない、という意味ではない。インフルエンザに罹患した人がワクチンを接種していれば、20〜30%の人が罹患を免れたであろう、との意味である。誤解しないことが大切である。
ワクチンの改良により、予防接種による副反応は少なくなったが、注射部位の発赤・腫脹・硬結・掻痒・疼痛、発熱、さらにはアレルギー様症状や、重篤な神経症状を呈することなどがある。
もちろん、初めから予防接種をしてはいけない病気(基礎疾患)の人もいる。
基礎疾患があっても、ワクチンの改良により、予防接種可能となったものもあるので、かかりつけ医とよく相談すること。
(平成29年1月4日記)