板チタン石

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 鋭錐石と同じ、宇和島市鬼ヶ城山産の「板チタン石」である。大きさは、0.5mm程度。花崗岩のペグマタイト晶洞を粉砕、洗い出して分離したもので、薄い板状の結晶形がよくわかる。左写真の電気石に付着しているものは、板状結晶が何重にも重なり合っている。鼈甲のような薄黄色の透明な色合いは、拡大してみるとさらに美しさを増す。ルチル、鋭錐石と同質異像であるが、同じ晶洞内で、なぜ鋭錐石と板チタン石が混在しているのか、その生成条件の差は何なのか、詳しいことは不明だがとても興味深い。「同じ条件がどうして2種類に分かれるのか。考えてみれば不思議で、自然の遊び心としか思えない。」と堀 秀道先生も、その著「楽しい鉱物図鑑」の中でいみじくも述べておられる。

 ちなみに「板チタン石」はパワーストーンの世界では、「守り」を表し、持つ人の考え方を支持し、その考え方を守り通して行けば必ず良い結果が得られる、という強い力があるという。また、「鋭錐石」は、「直感、洞察力」で、洞察力や直感力に恵まれ、未来の幸福な自分の姿が見えるようになり、さらに創造性を高めその維持にも役立つと云われている欧米では、双方ともにとても人気が高い鉱物で珍重されていると聞く。まあ、日本産に比べて結晶も大きくリッチな標本が多いこともあるだろうが、愛媛産「鋭錐石」と「板チタン石」も、自分の“知性”のお守りとしてひとつずつ保有しておけば、なにか御利益を享受できるかもしれない・・・

 

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