INDEX 1 2 3 4 5 6 7  


※特別寄稿

阿部 竜之介

トレーナーとしてお世話になっています、トロンボーンとユーフォニアムの阿部竜之介で
す。
OBではありませんが、OBの仲間入りをさせてください(笑)。この会報はOB、OGはもちろん現役生もみるということですので、トレーナーというポジションから、今思っていることをお伝えしようと思います。

 ただ今、現役生は考査中で大好きな勉強に集中できていることと思います(笑)。この時期に精一杯お勉強に精を出し切って、夏は音楽作りに集中してもらいましょう!
僕は金管を中心にしかわかりませんが、この考査までの状況(様子)は、決して悪いものではないと思います。(僕の経験と感覚からいうと)どちらかといえば「順調」の部類に入るでしょう。
 しかし、どこの学校も「これからコンクールまでの間にどれだけ変わることができるか」が大きなポイントになると思います。逆に7月に入るまでがあまりに順調だと、練習や音楽作りに対してマンネリになってきたり、また、この厳しい一発勝負の世界にいることに対しての危機感が薄れてきたりと、危惧することが増えてくると思っています。僕にはそうなってしまうことのほうが怖いです。
 もちろん、こうならないようにする準備はしています!(どうなるのかはやってみないとわかりませんが)
 アイディアはいろいろとありますが、ここには出しません。中には今年必要としないものもあるだろうし、今ここで出すことによって上手くいくだろうことがうまく流れなくなるかもしれないので。
安心してくださいね(笑)、そのときそのとき、僕のできることは全力でやります!!
考査中の約2週間(?)は楽器に触ることができなかったと思うのですが、僕にはこれがいいと思っています。どうしてかというと、煮詰まりにくいからです。
音楽だけじゃなく絵でも本でもですが、創造力(creation)を保ち続けるには、こういう時間(それに触れない時間)を取ることはいい効果を生むと思っています。視野が狭くなることを避けることができますよね。
 あと、「当たり前」だと思っていた/感じていたことをもう一度別の視点から見て、「どのように当たり前なのか」「本当に当たり前なのか」を確認することもできるでしょう。
これは、僕たちトレーナーにとっても、とても大切なことだと思います。大きなイヴェント(この場合はコンクール)のあとにそれら に気づくことが多いのですが、それだと遅いですからねぇ。

 一度考査期間までに精一杯のものを作り、考査中にいろんな意味で頭の中を一度きれいにして、また一から作り直すと、より精度の高いものが出来上がると思います。もう一度、自分たちの作りたい音楽の全体像、作りたい音を「具体的に」「強く」イメージしてみましょう。それらイメージは不変のものではありません。どんどんと成長と共に変わってもいくものなんですよ。
 大切なのは、演奏(練習)中は「常に」「具体的に」「強く」イメージすることだと思います。
ね、それを実行しようとするとイヤでも「集中」するでしょう?(笑)これは大きな差を生みます!

 またコンクールに向けてちょくちょくおジャマしていきますが、僕は考査明けの状態をみるのを今から楽しみにしています(これをみんなが読む頃にはもう突っ走っていることでしょう。笑)。
 焦らず落ち着いて、常に今の自分たちの位置を見失わないようにしていけば、いい音楽が作れると確信しています。あとは限られた時間を有効に使い、「有効な練習、有効な休憩、有効な気晴らし」の3点セットを偏りなく実行していければいいですね。どれも、とても大切なことだと思います。
 この考査期間をこのようにプラスの要素として捉え、考査終了後は、スッキリきれいになったエンジンをかけ直して突っ走りましょう!(・・・もちろん秋まで)

 最後に現役生にお願い。
演奏上や表現上で
・何か疑問に思っていることがある
・不安に思っている箇所がある
・別のアイディアが出てきたけど、イマイチそれに自信がない
などの症状(笑)があれば、迷わず声をかけてきてね(早めに)。ぜひそれらを教えてください!

 音楽に「正しい」や「正解」はないんですよ(「センスや趣味が悪い」などはありますが・・・笑)。
それらが出ない音楽活動ほど「ヤバい(今風の意味ではなく、「危険」という意味です。
笑)」と思います。
悔いの残らないようにやれることをすべてやるには、この作業は必至です。
僕も精一杯やります!みんなでいいものつくろうね!!!




 

ホームへの非常口