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みんな文章長いよー。。

第1部曲紹介

▼シンフォニック・マーチ (斎藤正和 原曲 / 上岡洋一 補作・編曲)
全日本吹奏楽コンクールの1981年の課題曲C。原曲の作曲者が22歳の時に公募に応じ、採用されましたが、シンフォニックな形式感と推進力を補うために補作者がほぼ全面的に手を入れて完成されました。
トランペットがとりわけ重要な役割を果たしており、至る所でその輝かしさを遺憾なく発揮しています。

▼吹奏楽のための組曲第2番 作品28b 
(グスターヴ・ホルスト 作曲 / コリン・マシューズ改訂)
 イギリスの作曲家で組曲「惑星」の作曲者として有名なグスターヴ・ホルスト(1874-1934)が1911年に作曲し、1922年に現在の形に改訂されました。第1番の組曲とともに吹奏楽曲の古典の定番とされており、吹奏楽に関わった方はこのいずれかをどこかで演奏したことがあるのではないでしょうか。
 この第2番はいずれもイングランドの民謡や舞曲を素材にしています。親しみやすい、あるいは懐かしい感興が沸くのは、イギリスの民謡が学校唱歌にも多く採られていたことがあるかもしれません。
 第1曲 March.(マーチ)Allegro
 “Morris Dance” 、”Swansea Town”、 ”Claudy Banks”の3曲から成り、全曲演奏した後、最初の2曲を再び演奏して終わります。ユーフォニアムで雄壮に演奏される”Swansea Town”は後に出版した「6つの合唱曲」(作品36b)にも収録されています。
 第2曲 Song without words “I’ll love my Love.” (無言歌)Andante
 これも前出の「6つの合唱曲」に収録されました。船乗りに恋をし、しかし仲を裂かれた少女が歌う哀歌です。
 第3曲 Song of the Blacksmith.(鍛冶屋の歌)Moderato e Maestoso
 これも「6つの合唱曲」に収載されました。鉄を打つ音の描写には、鍛冶屋さんが使う道具のひとつ「Anvil」(金床)がそのまま指定されています。
 ところで、「千年の釘」で有名な松山の名工、白鷹幸伯さんが本年6月にお亡くなりになりました。謹んで演奏させていただきます。
 第4曲 Fantasia on the “Dargason.”(ダーガソンによる幻想曲)
 「ダーガソン」という8小節から成る舞曲が冒頭からずっと(25回くらい)流れます。そしてそのメロディの上にあの「グリーンスリーヴス」がオーバーラップしてくるのはとても感動的です。(8回目からと19回目から。)
 なおこの曲は後に弦楽合奏の「セントポール組曲」(作品29-2、1912〜1913)の終曲としても使われました。

▼トゥーランドット・セレクション (ジャコモ・プッチーニ 作曲 / 真島俊夫 編曲)
 プッチーニが作曲したオペラ「トゥーランドット」は北京が舞台(時代は不明)で、トゥーランドットというのはその国のお姫様(メチャクチャ美人!)の名前です。
 昨今「ツンデレ」という言葉が市民権を得ているようですが、彼女は「ツン」…というか、求婚してくる男に3つのナゾナゾを出して、それに答えられなければ殺してしまうというとんでもない「ツンツン姫」。
 さてその北京に、敗戦で放浪中の某国の王子がやってきて、生き別れになっていた盲目の父(王様)と父に仕える召使いの女の子リューに再会します。
 そしてこの王子、やっぱりツンツン姫に惚れてしまいまして、父もリューも、そしてツンツン姫の取り巻きの3人の大臣たち(ピン、ポン、パン)までも思いとどまるように言いますが、王子は求婚者となることを宣言します。(某子供番組の名前がこの大臣たちから採られたかどうかは不明。)
 彼は3つのナゾナゾをことごとく撃破! トゥーランドットは結婚したくないと哀願しますが、「約束は約束じゃけんなぁ!」。
 …とは言ったものの、王子は「あんたがあしたの朝までに僕の名前を知ることができたら、僕、死んだげるけん」と提案しました。(大胆!)
 ツンツン姫は焦ります。「寝たらいかんよ! 名前を調べて!!」と御触れを出しまして、で、王子は王子で「あのお姫様も寝られんやろなぁ」と。そこで歌うのが、有名な「誰も寝てはならぬ」。(イナバウアー! すでに10年以上前なんですね。)
 そして、トゥーランドットは召使いの女の子リューを拷問にかけてまで名前を聞き出そうとします。そしてこのリューちゃん、王子に惚れてる(!)ので、絶対に口を割らず、なんとその兵隊の剣を取って自害してしまいます。(かわいそう…。)
 リューの献身的な姿を見て、ツンツン姫の冷たい心もちょっと変化してツン姫くらいになっていたのですが、みんなが出ていってふたりきりになったところで、王子が姫に…チュー!
 これが決定打。
 王子は「僕の名前はカラフ」と伝えました。
 姫は人々を呼び戻して、こう言います。
「彼の名前がわかりました…『愛』です」
こうして2人は結婚することになり、めでたしめでたし…っていうお話です…が…、その後トゥーランドットがデレデレ姫になったかどうか…それはまた別の話。(古っ!←何のドラマで使われたセリフか、おわかりの方はアンケートへどうぞ。ヒント:森本レオ)
 さて、本日演奏しますアレンジは、このオペラのアリアから5曲がピックアップされています。(原調で演奏するようになっていまして、ちょっとツラ…じゃなくて、やりがいがあります。)
 最後は「誰も寝てはならぬ」で盛り上がって終わります。






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