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ゴダイゴのことなど

H6年卒 大元佳奈

 今話題のJASRACによると、個人のサイトであっても歌詞の掲載や引用ができないそうな。ゴダイゴの楽曲も同協会が管理しているのでここに載せるとお金を取られちゃうんですね。ただタイトルは掲載してもいいそうなので、タイトルのみでゴダイゴを語ります!気になる曲はYouTubeで調べてくださいね。ちなみにゴダイゴの楽曲の多くはタケカワユキヒデが作曲、ミッキー吉野が編曲、作詞は奈良橋陽子が英語で詞を書き、日本語に訳しています。

 おーもとは1975年生まれ。そしてゴダイゴのデビューは1976年。物心つく前からゴダイゴはおーもとの人間形成に影響しているのです。
かの有名な堺正章のテレビドラマ「西遊記」は1978年スタート。南海放送ではリアルタイムでやっていたと思いますが、私が見たのは再放送かな。OPテーマはもちろん
「MONKEY MAGIC」。奇声ではじまるアジア的なロック。歌詞はすべて英語なので幼児にはさっぱり意味は解りませんが、衝撃的な出会いですっかり虜になってしまいました。ドラマも、当時としたらとてもはじけていておもしろかったです。カルーセル麻紀が出ていたのは覚えていましたが、調べたら乙姫役でした。なぜか妖怪の役だと思っていた…。EDは「ガンダーラ」。美しい前奏、エキゾチックなメロディー、幼児でも歌える日本語歌詞。英語の部分は適当にほにゃららで済ませます。ガンダーラってどんな秘境の夢の国だろう憧れたものです。
 「ビューティフル・ネーム」は1979年。国際児童年のタイアップ曲で、NHKのみんなのうたでかかっていました。もしかしたらこの曲との出会いのほうが先かもしれません。覚えやすいメロディー、タケカワユキヒデの優しく暖かいハスキーボイス、キャッチーな歌詞。これをよく口笛で吹いていた幼稚園児でした。
 このころアルバムはLPレコードかカセットテープでした。しかも当時は「本人歌唱」とわざわざ書いてあるくらいパチモンが多く、演歌やアニソンなどは特にそうでした。
ある年の正月、姉は堀江美都子のカセットテープを買ってもらい、私はゴダイゴのライブアルバム「MAGIC CAPSULE」を買ってもらったのでした。調べるとこのアルバムの発売が1979年10月ですから、1980年の正月に買ってもらったのでしょう。
母は「(本人歌唱だから)高かった、高かった」と何度も言っていましたが、これはもうテープが伸びるくらい何度も聴いたのでじゅうぶん元を取ったかな。このライブでは「ビューティフル・ネーム」をお客さんと一緒に歌う演出があります。会場の客を2つのグループに分け、サビを英語で歌うグループと日本語で歌うグループに分けて競わせるのですが、たいへん盛り上がっていてうらやましかったです。ビデオなんて無い当時。ライブの熱狂は音声でしか知ることができません。しかし当時のアルバムは46分しか収録されなかったので、B面の最後にライブ音声がフェードアウトしていくので続きが気になって仕方なかったです。後にCDが発売されて初めて全編を聴くことができました。CDのありがたみをつくづく感じたものです。ところでタイトルにもなっている「MAGIC CAPSULE」が武田薬品工業のベンザエースのCM曲だと知って後年ショックを受けることに。そういやライブの写真の舞台セットが白いカプセル…。
 「銀河鉄道999」のテレビアニメは1978年〜1981年です。「宇宙戦艦ヤマト」(1974年〜1975年)に比べて「銀河鉄道999」は暗くて難しい印象でした。鉄郎も不細工だし、どんどん人が死ぬし、機械の体を手に入れたいというのも共感しづらいものでした。一方、ストーリーを再編した劇場版「銀河鉄道999」の公開は1979年。鉄郎もなんだか大人っぽくなって顔もすっきりと格好良くなっています。そしてゴダイゴの歌う「GALAXY EXPRESS 999」「テイキング・オフ!」。誤解が多いのですが、「GALAXY EXPRESS 999」はラストシーンで流れる曲。999が飛び立つ旅立ちのシーンでは「テイキング・オフ!」が流れるのです。これは私がゴダイゴの楽曲の中でも
「ハピネス」(1979年再録音)に並んで好きな歌です。旅立つ少年の背中を力強く押すような前向きで明るい曲です。ちなみに大元は「ハピネス」のような結婚がしたいと思って婚期を逃したという説もあります。
「GALAXY EXPRESS 999」は開放感あふれる前奏、疾走するかのようなメロディー。原作やテレビ版にはささきいさおの方が合っているかもしれませんが、劇場版にはやはりこのゴダイゴの曲だと思います。まあ、歌詞とは違って旅立つのはメーテルですが。とぼとぼ線路を歩く鉄郎が何かを振り切るように走り始める。少年の成長と出発を見守るようにあえて明るく元気に歌われる別れの歌。いやあ名曲ですね。

さて私は昨年2月、大阪フェスティバルホールで行われたコンサート「Godiego with billboard classics premium strings 2016」に行って参りました。ついに初めて生のゴダイゴに触れたのです!ゴダイゴはバンドメンバーが入れ替わっていますが、今回は歴代の主なメンバー、ミッキー吉野、タケカワユキヒデ、浅野孝巳、スティーブ・フォックス、トミー・スナイダー、吉澤洋治が揃い、弦楽器とクワイアーを従えた豪華なライブ。懐かしい楽曲の数々。そしてあのあこがれた「ビューティフル・ネーム」での合唱合戦!まさか自分が参加できるとは思いませんでした。ン十年越しで願いがかないました!アンコールの「平和組曲」も感動的でした。
往きはPeachで帰りはWillerで車中泊という強行軍でしたが、あの遠い日、「MAGIC CAPSULE」のテープを聴いていたころの興奮と感動がそのままに自分もその一員になれたことはこの上ない喜びでした。40年経っても色あせない比類無きバンド。
幼児期と少女期をアイドルに目もくれず、ゴダイゴ一筋で過ごした私のエバーグリーンはやはりゴダイゴです!




 

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