第1部曲紹介
▼オリンピック・ファンファーレ&テーマ 作曲:J.ウィリアムズ
「スター・ウォーズ」「スーパーマン」「E.T.」などハリウッドを支えるアメリカ映画音楽界の 巨匠作曲家として、あるいはボストン・ポップス・オーケストラの音楽監督を長年務めたことでも知られるジョン・ウィリアムズが、1984年にロサンゼルスで催されたオリンピックの開会式を飾る音楽として作曲したファンファーレ。背中に仕込んだジェット噴射装置で空中遊覧を披露し、度肝を抜いたNASA開発の飛行システムによる演出もさることながら、この曲の与えたインパクトも 強烈なものでした。
勇壮なファンファーレと 優美なテーマの対比が効果的に祝祭ムードを盛り上げます。
▼パヴァーヌ 作曲:ラヴェル 編曲:真島俊夫
原曲はラヴェルが1899年に作曲した「亡き王女のためのパヴァーヌ」と題されたピアノ曲で、作曲家自身により1910年に管弦楽曲にも編曲されており、どちらかといえばその管弦楽版のほうがよく知られています。「亡き王女」という文言は特定の人物を指す訳ではなく、楽曲の持つイメージと語呂の良さで作曲家自身がつけた一種の言葉遊びです。原曲は古雅で静謐な曲ですが、真島俊夫氏の手によりボサ・ノヴァの「小洒落た」サウンドに変身しています。
▼サンバ・デ・アイーダ 作曲:ヴェルディ 編曲:真島俊夫
原曲は約5000年前のエジプトを舞台にしたヴェルディの歌劇「アイーダ」の第2幕に出てくる、 いわゆる「凱旋行進曲」で、若きエジプトの武将ラダメスの凱旋シーンを華やかに彩り、盛り上げています。昨今はサッカーの応援などにもよく登場しているから、どこかしらで耳にされているこ とでしょう。原曲は大規模な合唱を伴う華麗な祝祭音楽ですが、真島俊夫氏の手により、なんと熱い熱いサンバの曲(松山まつりの「野球サンバ」や、最近は俳優松平健の「マツケンサンバ
II(Iも あります。ついでにマツケンマンボなんてのもあるみたい)」でお馴染みのあのサンバである)に 生まれ変わっています。
▼「アメリカの騎士」より 選ばれし者 作曲:S.メリロ
現代のアメリカを代表する吹奏楽作曲家、S.メリロによる「選ばれし者」は、組曲として構成された「アメリカの騎士」から1曲だけ先だって出版された作品です。(ちなみにその他の曲は現在も未出版)
曲は、ガーシュウィンの「ラプソディインブルー」を思わせるアルトサクソフォーンのフェイクソロに始まり、全般にジャズの要素が盛り込まれています。通常の吹奏楽編成にエレキベースが加えられ、また多数の打楽器群やピアノも加わり、華やかな音の世界を作り上げています。
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