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長い、長い会長の文章です。
第45回演奏会を終えて

S57年卒 戒能哲雄

 去る8月15日に開催しました第45回音萌の会演奏会は、皆様のご協力により無事終了することができました。ありがとうございました。
 ただ、私にとっては会長という重責を担っての初めての演奏会であり、そしてご存じのようにしばらくこの演奏会から遠ざかっていた私ではありますが、不慣れという言葉では言い逃れできない、不行き届きの多い演奏会になり、多くの方にご迷惑をお掛けしました。心よりお詫び申し上げます。
 経済的な事情で、今年二回目の会報を出せるかどうか不明だったのですが、おかげさまでこれがみなさまの目に触れるところとなりました。ありがとうございます。
 なにより、多くの方にカンパをしていただきました。今回の演奏会経費は、演奏会参加者のみのものでは到底足りるものではありませんでした。本当に感謝しています。そして、多くの方が音萌を愛しておられることを目の当たりにした思いがしました。
 では音萌の会の一大イベントである演奏会関係のことを綴ります。
 今回の演奏会では従来とは異なった方法を採ったものがいくつかあります。
 ひとつは演奏会の構成です。今回は第一部と第三部の内容を入れ替え、第一部にポップス系、第三部にクラシック系の曲を持ってきました。
 音萌の演奏会は当初しばらくはこの構成でやっていたのですが、それを変えて第三部にポップス系の曲を持ってくることにした理由として、現役のご家族が現役の演奏を聴き終えた後すぐに帰られてしまうのを防ぐという意味があったそうです。耳馴染んだ曲をそのあとに持ってくればそれを聴いてから帰ってくれるだろう、と。
 しかし今回、「展覧会の絵」全曲を演奏するに当たり、第一部にそれを持ってくるというのは重いのではないかと考えまして、それを最後に持ってくることにしたのです。結果、やはり第二部が終わったところで帰られた方が二十人以上おられたという目撃情報をいただきました。実は私の知り合いもそのひとりであったことがわかっています。第三部でお客さんの一割弱を失うというのは非常に残念なことで、やはり先輩がポップスを第三部に置かれたというのは英断であったのだなと痛感しました。
 ちなみに私が現役の頃は、第二部で演奏をしたあと、休憩を挟んで楽器の片付けもほどほどに客席に移動し、先輩の演奏を伺うということになっていたのですが、現在それはなくなっております。
 次に楽譜ついてです。今回は原則として電子データにて配布しました。
 楽譜のコピーの日は予定より遅くなりました。いえ、コピーの日というよりスキャンの日であったのですが、手元のUSBスティックメモリにて全曲を持ち帰り、その後各パートの挙手された方に送付し、そこから伝播させていくという方式を採りました。
 ところが、挙手する人がいないパートがあったのは意外でした。挙手どころか、演奏会間際まで演奏者さえ集まらないパートもあり、大変心配しました。
 この方法を採りますと、その中心となる方は松山在住である必要はありません。また、今回この方法を採ることにより、各パートで連絡網を確立すべきという気運も興り、パート内SNSなどもお作りいただいていると仄聞しております。もちろん来年は早い段階から手を打っていかねばならないと思っているところです。
 練習場や本番会場にはプリンタを持ち込み、必要な楽譜はそこで印刷できるようにしていましたが、もっとハンディなプリンタを提供いただける方はいらっしゃいませんでしょうか?
 なお、今回の楽譜の解像度には目を覆うばかりで、やり直しの時間を取ることもできませんでした。スキャン時の設定によるのですが、奏者の方には本当にご不便をお掛けしたと思います。次回は精度を上げることとし、これは私の責任でやることにします。
 ところで、奏者を集めるにあたって、前会長井手さんには大変ご苦労をお掛けしました。お書き込みによれば「しびれを切らせました。越権行為かも知れませんが、メンバー集めと、楽器の手配をおてつだいします。関係パートの皆さん、電話とメール攻撃を覚悟してください(笑)。」とのことでした。来年はこのようなことのないようにします…と書くべきところですが、来年は「奏者確保特命部長」との肩書きを差し上げることとしますので、よろしくお願いします。
 さて、先述の通り、音萌の会にはお金がありません。今回の演奏会は最初からこれとの闘いでした。総会でさえホテルのロビーという有様でしたし。
 無論、お世話になっていた賛助出演の奏者の方々にも出演料をお支払いすることはできません。本当に辛い連絡でした。それは、音萌の会の会員ではないかもしれませんが、共に演奏をしてきた仲間であり、お答えによってはその仲間と共演できないかもしれないことを告げる連絡だったからです。
 後述の「会員アンケート」において、会員だけでやるべきとか仕方がないという声をいただきました。しかし、毎年会員は増え続けているはずなのに、毎回〃〃演奏者集めに苦労しているという状態です。卒業しても楽器を続けるべきだなどと言うつもりはありません。しかし、OB会に参加するパーセンテージの低下は、単に、たとえば娯楽の多様化などという一言で片付けてよいものではないと思います。
 その解決策のひとつになるかもしれないとの思いから、本番当日の現役練習終了直後、現役とOBの「顔合わせ会」なるものも開いてみました。今回それに参加されたOBはそれほど多くはありませんでしたが、来年もそれを開くことができるようであれば、より多くの方のご参加をお願いし、現役とより親しくなっていただきたいと思います。打楽器パートの例を引くまでもなく、現役とのコミュニケーションが今後の音萌の会の盛衰を握っていると言っても過言ではありません。
 先ほど少し触れた会員対象のアンケートは、本番前にお配りしてご回答いただいたもので、初の試みとのことです。
 たとえば、今年の正月に開かれた総会は本当に寂しいものでした。先述のように会議の場所を借りることもできなかったのですが、それよりも私の中には、こんな少人数で2019年の演奏会をやるというようなことを決めてよいのかという疑問さえ生じました。このたびの会員アンケートでも、「2020年もやるべき」と答えた方が大半ですし、お客さんの演奏会アンケートではそういう項目があったわけではないのに「来年も来ます」という声がいくつもありました。あくまで総会の結論によるのですが、演奏会を開催することに決まったとして、そのために何をすべきか、あなたは何ができるのかを是非お考えください。演奏会がなくなれば音萌の会が無くなるとの回答はあながち間違ってはいないと思います。音萌の会を助けてください。
 次にホールを含め来年の演奏会についてです。
 当初、8/1のホールの受付会議とその後の経緯によって来年の演奏会は8/15松山市民会館大ホールになった旨、今年の演奏会でもアナウンスしておりました。
 しかし、来年は吹奏楽コンクール四国大会が松山市民会館で開かれることになっており(愛媛県民文化会館が改修工事を予定しているため)、吹奏楽連盟の規定によって、現役が四国大会に進んだ場合、四国大会前にその会場である松山市民会館で演奏することができないということがわかりました。もちろん現役の四国大会出場やそれ以上の結果を願う私たちとしてはホールを変えざるを得ないことから、急遽「松前総合文化センター」のホールを押さえることとしました。
 来年の演奏会は松前で8/14に開きます。ホールとリハーサル室は8/11の夜から押さえてあります。ただ、楽器返却作業や現役の拘束時間短縮の見地から、開演時刻は早くなる予定です。
 以下、今後のことを申し述べます。
 今年は多くのことを前年実績よりも前倒しして行ってまいりました。たとえば指揮者決め、そして指揮者を交えて選曲、楽譜調達、その配布など、すべてひと月程度は早く進めていました。来年はもっと前倒ししてやっていくつもりです。
 たとえば今年は3月末に卒業生=新入会員の歓迎茶話会を、誠にヒッソリと行いました。次回はそれ以前に、彼、彼女らがまだ高三生のうちに、来年音萌でやりたい曲を尋ねてみようと考えています。そうなりますと選曲の会議を待たずにひとつふたつの曲が確定してしまうかもしれませんが、選曲の場でご説明して了解していただこうと思っています。ただし、音響機器を使う曲ができるかどうかは、その時点の財政状況によります。
 指揮者ですが、今年は全員自薦の方々でした。そして次回は、すでに手を挙げられた方が複数おられます。今回も自薦の方々にはお願いしようと思っていますが、他にもおられましたら受け付けます。

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