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本当にあった怖い話

鈴木 潤美(H.11卒 Cla.)

 第36回のプログラム原稿を引き受けたものの、何を書こう…と悩むこと数日。やっぱりここは夏らしく「本当にあった怖い話」でいこうと思います。
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 あれは今から4年前、2005年の秋でした。友人の住んでいる大阪に遊びに行った時の事です。丁度私の誕生日が近かったこともあり、友人2人がお店を予約してくれていました。「どんな店なのかは、着いてからのお楽しみ☆」と言われ、イタリアンかな?それとも創作料理系かな?とワクワクしながら出かけました。
 友人に連れられて降りたのは地下鉄心斎橋駅。お洒落な店が並ぶ通りを抜け、どんどん路地へと入って行きます。「…一体どこに連れて行かれるのだろう?」若干の不安が過ります。そんな私にはお構いなしで、友人たちは路地をどんどん進んで行きます。駅からどれくらい歩いたでしょうか。ある1軒の店の前でピタリ、と足が止まりました。「お待たせ!ここだよ!」と友人が喋るのと、「あら〜、予約の子達ぃ?」というダミ声が聞こえるのがほぼ同時でした。…そう、そこはニューハーフのお姉様(?)達がいらっしゃるお店だったのです!
 茫然とする私の手を引き、友人たちは慣れた様子で席へ向かい、お酒を注文しました。しばらくしてお姉様が笑顔でお酒を持ってきてくれたのですが、お世辞抜きですごく綺麗だったので、私は思わず「うわー、お綺麗ですね。」と言いました。すると…先程までの笑顔は一瞬にして消え、ものすごい剣幕で
「当り前じゃない!全身にいくらかかってると思ってんの?アンタ、【女】にアグラかいてんじゃないわよっ!!!!!」
と怒鳴られてしまったのです。私はただただ、消え入りそうな声で「す…すみません。」という事しかできませんでした。
「あっらー、ヤダ〜♪アタシったら☆つい熱くなっちゃったぁ〜♪」
…そう言いながら何事も無かったかのように戻るお姉さまを見ながら、友人たちと「女らしさを磨こうね。」とひっそり誓ったのでした。
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 あれ?こういう話じゃない?いやー、でも怖かったんですよ…豹変っぷりが。皆さん、お気を付けくださいね…(何に?)。


 


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