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今回は51回なので特別予算でネットプリント業者に印刷してもらいました。
私が新型コロナに感染してしまったので印刷に出さなかったらどうなっていたことやら。
ネットって便利ですね!

1st STAGE

<指揮者紹介>
●長谷川公彦先生
豊富な知識と部員たちの才能を引き出す指導力、そして部員を力強くリードする音楽的センスを兼ね備えている長谷川先生。松山東高等学校に赴任されてから5年目を迎えました。
長谷川先生は合奏をするにあたって作品の原典を尊重し、そして自らがそこに近づく模索をされています。そのため、合奏を通して、理論的な譜面の読み方や表現の仕方だけでなく、作品の背景や世界観への理解を深めることができます。また、長谷川先生ご自身が演奏されたり、経験談をご教授いただけたりするので、私たちはよりー層具体的な理想像をもって練習に励むことができています。さらに、音楽の知識だけでなく、礼節を重んじる組織文化や私たちの将来にも繋がる、人としての道を学べます。
これからも長谷川先生のご指導のもと、心身ともに健全に成長できるよう、また、今後更にこの吹奏楽部が発展していけるよう部員一同精進してまいります。 (2年生部員)



<曲紹介>
▼2024年度全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅱ「風がきらめくとき」 (天野正道 作曲)
コンクールで課題曲のどれを演奏するか。これは指揮者の頭を悩ませる永遠の難題だ。「参考演奏」CDを聴くことがほとんどない私にとって、その年の課題曲との出会いは、スコアを通してとなる。どなたがお書きになっているのかも重要だが、若い作曲家の場合、我々が彼らの作品に触れられる機会が多くないため、目を通した後は実際に自分たちで音を出してみるしかない。
シンプルに見えるスコアは、ゴマカシが効かないので、生徒たちが演奏するのは大変なのは事実。けれど一人一人、その楽器一本一本の担う役割が大きくなるので、そういう意味での成長の糧になる、などと自分自身に言い聞かせながら、音が並ばないところが多少あっても、響きの方向を確認したり、伸びしろを想像したりする。
こうして、課題曲Ⅱ「風がきらめくとき」が選ばれることとなった。休符など、楽譜の隙間に、興味深い響きがする。長生淳氏の「香り立つ刹那」を想い出す。ラヴェルと重なるような楽器の使い方や旋律、音の重ね方を見ると、この作曲家の今後にも注目したくなる。
松山東高に赴任して4回目のコンクールとなるが、どの年度も素晴らしい作品に出会い、生徒たちは果敢に挑んでくれている。
この曲はマーチではないので、メトロノームがカウントする拍に正確に合わせた演奏とはならない。「拍の伸び縮みは、音楽表現の重要な要素の一つである」(田村文生氏によるシャコンヌ解説より)のだから。
目指しているのは、少ない楽器のオーケストレーションの場面も豊かに響くこと。そして、タイトルのように自由闊達に、内面から湧き上がるこの作品へのインスピレーションを躊躇なく伝えきることである。高い集中力で演奏しきった時、この最後の小節に、高校生たちが持つ、しなやかな “Vernal Breezes” が吹いてくれることだろう。

▼自由曲
「Ciaccona allargata ~パルティータ第2番BWV1002より」
(ヨハン・セバスティアン・バッハ 作曲 田村文生 編曲)

(鶴岡東高等学校吹奏楽部、北海道教育大学スーパーウィンズ、愛媛県立松山東高等学校吹奏楽部による2023年度委嘱作品)
作曲家 田村文生氏は、東京藝術大学准教授として多忙な日々を送っている。それだけに、簡単に委嘱を引き受けるわけではない。作曲の書き下ろしに関してもちろんだが、編曲となると、さらにその対象が厳選される。2023年11月北海道教育大学スーパーウィンズ演奏会に寄せたご本人の解説を抜粋で紹介する。
「シャコンヌ」とは、3拍子の舞曲の一種であり、バロック時代にはオスティナート(何度も反復される定まった音型)に基づいた変奏曲として盛んに作曲された。
本編曲のタイトル《Ciaccona allargata》は、バッハがこの楽章の冒頭に、一般的な<シャコンヌ>ではなく、<チャッコーナ(Ciaccona伊)>と記したこと、また本編曲の方針が「拡張(アラルガータ)」であることによる。
ではどのような意味で「拡張」であるのか。大別すると「1 調の拡張」「2 時間の拡張」「3 主題の拡張」である。
バッハの<シャコンヌ>が、これまでに、J.ラフ(1822-1882)による管弦楽版及びピアノ版、J.ブラームス(1833-1897)による左手のためのピアノ版、F.ブゾーニ(1866-1924)によるピアノ版、L.ストコフスキー(1882-1977)による管弦楽版など、独奏から大管弦楽まで数多く編曲されてきたことは、この曲がいかに作曲家達の創作意欲を刺激するかを物語っているであろう。
私はこれまで、バッハに関連する作品を吹奏楽のために編曲してきた。バッハのオルガン作品《前奏曲とフーガ「聖アン」》の前奏曲。リストのピアノ、オルガン作品《バッハの名による幻想曲とフーガ》、レーガーのオルガン作品《B-A-C-Hの主題による幻想曲とフーガ》。これら約20年間に及ぶバッハ作品の吹奏楽編曲の集大成として、この《チャッコーナ・アラルガータ》が位置付けられていると言っても過言ではない。 (長谷川公彦)