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第27回音萌の会演奏会に寄せて                 音萌の会会長 尾崎 光芳


 音萌の会は、その目的を現役吹奏楽部の後援と会員相互の親睦とする、いわゆるOB会である。最も年長の会員と最も年若い会員の年齢差は実に31歳で、文字通りの親子会員もちらほら存在する。会員数は500名に肉薄しているが、巨大化した組織の常として、決して全体の風通しが良いとは言えず、小回りが利かなくなってきていることは否定できない。また、全国(海外も含む)に会員が散らばっているため、なかなかお互い顔を合わす機会が無く、夏のこの演奏会(及びその練習期間)は「よう、久しぶり!/ご無沙汰してます!」といった懐かしい声の陰で、「先輩、あの方どなたなんですか?」とこっそり質問している若い声も実はひっきりなしである。

 夏の演奏会は会員相互の親睦を深める最大の行事である。じっくり杯を交わす親睦も大いに結構だが、まあそれはそれ。互いの共通体験である吹奏楽を通じて、親子ほども歳の離れた者たちが心を一つにして音楽を紡ぎ上げていく。楽器を持たなければ世代間のギャップに愕然とし、話題の選択に四苦八苦する「普通のおじさん/おばさん」と「今時のおにいちゃん/おねえちゃん」が、音楽という共通語によってちゃんと「会話」している。これは共通の経験を有する者だけが味わえる感動であろう。

 さて、今年の演奏会、今世紀最後の我々のメイン曲は「展覧会の絵」である。抜粋の演奏も含めると、今年で4回目。選曲委員会においても常にトップクラスの人気を誇る曲だが、4度目の者、初めて演奏する者、曲に対する思いは各人各様である。十数年ぶりに楽器に触ったという往年の名手と、毎日楽器を吹いているが経験はまだまだ浅い若手奏者の「会話」がいかなる相互作用を生み出すだろうか。

 ここからは我々と客席でお聴きいただくお客様との共通体験である。是非我々の「会話」をお楽しみ下さい。そしてこの「会話」が客席にまで広がって行くようだと、なおいいのだが。

 果たしてこの共通体験は感動を生むだろうか?・・・演奏の巧拙はこの際置いといて。

 





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