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会長あいさつ。やはり現役の活躍へのコメントです。

音萌の会第三十三回演奏会に寄せて

音萌の会会長 尾崎 光芳(S.59年卒)


 昭和49年に産声を上げた音萌の会、毎年夏の演奏会は絶やすこと無く、地道に続いて来て、今年で第33回。人間の女性ならば厄年である。本来ならば(?)、厄落としをしてしかるべきであろうが、その厄を健気な現役たちが落としてくれた。
 今年の吹奏楽コンクール愛媛県大会で「ゴールド金賞」を得、同時に愛媛県代表(4校のうちの1校)として四国大会に推薦されたのである。東高が県代表に推薦されるのは、昭和63年以来のことで、実に18年ぶりである。まずは非常にめでたく、OBも我がことのように喜んでいる。
 18年ぶりといっても、現役高校生の大半はまだこの世に生を受けておらず(!)、ピンと来ていないかもしれないが、昭和50年代の県代表常連だった全盛期を知る者としては、感激も一入である。
 どの時代の高校生とて、暑い夏に全力を傾注して取り組んで来ており、その全ての時間は同じように尊い。コンクールの結果はあくまでもその演奏披露の瞬間の相対的評価に過ぎず、大事なのは取り組む姿勢とその過程にある。・・・いや、正論には違いない。
 でも、高校生たちはちゃんと知っているはずだ。その瞬間に、ともに同じ音楽へ全精力を注ぎ込んだ「同志」のかけがえの無さを。ステージメンバーもサポートメンバー(コンクールには人数制限があるのだ)も同様。賞や音楽が大事なのではない、一番大切なのは同じ時に同じ努力をし、同じ苦労をして汗を流した「仲間」なのだ。
 そういった仲間とまた会いたい、何十年の時を経ても、やっぱり同じように、音楽と云う共通の言語で会話したい。汗を流した時代は違えど、同じように流してきた汗をこんどは一緒に流そう、後輩たちにもその素晴らしさを伝えていこう。
 それこそが33年続いて来た「音萌の会」そのものなのだ、と思う。





   
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