INDEX   3       10 11 12

酒井くんの指揮者紹介。名文だという評判です。

1st stage                                  指揮:酒井敬彰

<指揮者紹介>


▼酒井敬彰(H15年卒)

「音楽に魅せられた五線譜の天使、さっしー」
                             
 高校に入学してから今に至るまで、吹奏楽をしている間に先輩さっしーの背中を見ることは少なかった。SaxよりもSt.Bassが外側で演奏しているというのもあるが、前に立って指揮をしている彼の姿が私の脳裏に深く刻まれているためかもしれない。音萌のパンフレットの中では指揮者さっしーについて書き尽くされた感があるので、今回は後輩から見た先輩さっしーについて書いていこうと思う。
ちなみに私は酒井先輩の事を畏れ多くも「さっしー」と呼び始めた態度のでかい後輩の一人であることを先に断っておく。よって、彼は私の中では「さっしー」。
 唐突だが、一度だけさっしーから手紙をもらったことがある。2年生の時にHrn.の同級生と手紙のやり取りをしていたのだが、その子とさっしーと三人で話す機会があって、手紙を交換しようかという流れになったのだ。さて、皆さんは翌日さっしーが私にくれた手紙の内容がどのようなものだったか、察しはつくだろうか。さっしーが覚えてくれているかどうかわからないが、早い話、それは音楽一色だった。それによれば、さっしーの当時の恐怖の対象は「バレエ音楽『中国の不思議な役人』」であり、恋愛観の傾倒の対象は「耳をすませば」だったらしい。その曲を入手後、臨場感を出すために電気を消して聴いていたのがそもそもの恐怖した原因らしいが、個人的にはその1ヶ月後の練習の後の音楽室でPianoを弾いていた私を制して、月明かりの中で「月光」を弾き始めたさっしーの方がよほど怖かった。正直怖かった。あぁ怖かった。。。ただ弾いていただけなのに。。
 そんな彼だが、お茶目なところも何だかんだある。例えばさっしー高3のときの文化祭。「I GOT RHYTHM」の作曲者Gershwinを曲を挙げて紹介するということで、そのとき何故か司会をしていた私が吹いたのが「Rhapsody In Blue」の冒頭。Saxでは再現はどだい無理だろうCl.のソロである。当時の私もやはり「無理」と言っている。全く成長が見られない気がするが、そこはご愛嬌。先輩さっしーがどんな行動を取ったか。おもむろに私の楽器を手にし、Soloの音だしに挑戦、結果挫折。(だから、無理だって言ったじゃん)…ちょっとお茶目だ。ちなみにそのときのSolo部分は何とかSaxのグリッサンドで吹いた、もとい誤魔化した(苦笑)。
 客席側からは見えない部分も多々ある。曲の緩急に合わせて目まぐるしく変わる表情は留まるところを知らない。顔・表情で勝負する男、さっしーとできれば対面して頂きたい。彼の、音楽に対する姿勢をいかに盗むかが、私の現在進行形の課題である。何が一番言いたかったか、彼が私の中で、お茶目な先輩であるとは揺るがない事実であるということである。時間があるときに東高に足を運んで頂きたい。大抵彼はいるはずだ。ほら、今日もこんなところに……。

 さあて、お立ち会い。


  

   
ホームへの非常口