2nd stage
<曲目解説>
▼課題曲 架空の伝説のための前奏曲 (山内 雅弘)
この曲は今年度の吹奏楽コンクールの課題曲の中の1曲です。タイトルにある「架空の伝説」について、作曲者はある特定の物語に沿ったものではないと言っています。またこの曲は、伝統的な西洋音楽とも、東洋の音楽とも異なる、独特な雰囲気を醸し出しています。それは作曲者が曲中に増音程や、連続5度など、様々な語法を用いていることも関係しています。それこそが作曲者の創り上げた「伝説」の世界なのでしょう。
▼自由曲 管弦楽のための協奏曲 X終曲 (B.バルトーク)
ベラ・バルトーク(1881〜1945)は拡大するナチスの勢力から逃れるため、1940年愛する祖国ハンガリーを離れ、アメリカへと亡命しました。
しかし、アメリカはハンガリー生まれのこの作曲家を決して温かくは迎え入れませんでした。彼は極度の貧困と、当時は不治の病であった白血病に悩まされ、日々命をすり減らしていました。そんな彼を見かねた友人のクーセヴィツキーはバルトークに新作を委嘱しました。この仕事で大いに意欲を燃やしたバルトークは2ヶ月弱という異例のはやさで作品を完成させました。それこそがこの「管弦楽のための協奏曲」でした。曲のクライマックスであらわれる金管楽器のコラールは、彼の運命に対する勝利(=生への肯定)を高らかに歌い上げ、華やかなムードとともに全曲を閉じます。
合同演奏
▼アマデウス、浮かれる! 〜モーツァルト・メドレー〜
今年生誕250周年で、モーツァルトが注目されています。曰く、「頭の良くなる・・」、
「赤ちゃんの好きな・・」、「元気な朝の・・」、「眠れない夜の・・」、「ワンちゃんが喜ぶ」
・・・。いやはや、モーツァルトは何にでも効く万能薬のようです。
確か、こないだ(といっても15年前の1991年ですが)没後200年で大騒ぎした筈
なんですが・・・。
それはともかく、「何にでも効く」モーツァルトの曲をポップなリズム、洒落たハーモ
ニーでメドレーとしたのがこの曲です。
<登場曲>
「フィガロの結婚」序曲 KV492、
セレナーデ第13番ト長調 KV525(アイネ・クライネ・ナハトムジーク)、
ホルン協奏曲第3番変ホ長調KV447、
交響曲第40番ト短調 KV550、
クラリネット五重奏曲イ長調 KV581
▼ソーラン・ファンク
「ソーラン」は云わずと知れた「ソーラン節」、「ファンク」はシンコペートした弾けるベースラインに乗っかる16ビート(若しくは8ビート)のリズムに特徴があるサウンド・スタイルで、ヒップホップやディスコ・ミュージックの源流とされます。
一見無関係なように見える両者ですが、「ソーラン節」は日本の中でもとりわけ力強く躍動感にあふれる民謡で、意外とファンキーな面のある逸品。故にまるで元からそうだったかのようなゴキゲンな曲に仕上がっています。
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